三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

薄型テレビのアーム設置

2008年03月14日 06時40分46秒 | 住宅性能・設備

あるようでなかったテレビの設置方法を発見。
って、そんな大袈裟なものではないんですが、
いや、大袈裟なものか、
昨日青森市内の住宅で発見した工夫が写真の状態のものです。
この家は高齢のお母さんの「長生きのための家」。
すでに80を超えたお母さんのために
ひとりでも元気に生きていくために工夫されている住宅なんです。
母屋に息子夫婦が住んでいて、その離れ的な位置に
母屋からつなげて新築した家です。
そのコンセプトが、なんとも素晴らしい住宅ですね。
で、敷地内には素晴らしい桜の木が3本残されていまして、
それにも手厚く長生きできるように木のお医者さんによる処置が施されていました。
弘前のお城の桜は、そうした木のお医者さんによって、
長年管理されてきて、みごとに咲き誇っているのだそうです。
桜は切ってはいけない、という言い伝えに逆らって
むしろ積極的に剪定作業を行って、桜の元気を引き出しているんだそうです。
まぁ、ちょっと横道にそれましたが(笑)
こういう元気に長生きしようというコンセプト、
激しく揺さぶられましたね。

で、薄型テレビなんですが、
壁に取り付けられていて、ごらんのようなアームが装置されています。
このようにすることで、結構自由に見る位置を変えられるようになっています。
テレビって、大型になってきているけれど、
取材で見ていると、相当大きな壁面をほぼ専有していて、
インテリア的にはまったく主役というか、
どんとした存在感を示しているのが一般的。
このように人間の側に自由に合わせようという設置コンセプトは
あんまり見ることがありません。
このように仕掛けることで、薄型というコンセプトが生きてくると思います。
どうせ、家の中では決定的な存在になるのですから、
このように建築のプロと相談しながら、
「納め方」を考えるべき家電製品の最たるものではないでしょうか。

壁に持たせるために荷重を十分に考慮する必要があり、
部材の検討も必要と思いますが、
毎日の暮らしの側に大きな自由度を与える設計だなぁ、と感心させられた次第です。
テレビの入れ替えのときにわが家でもこのアイデア
拝借したいなぁと、思えた事例でした。
みなさんもいかがでしょうか?
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