こういう種類の興味というのは、どういうことなのか?
自分でもよくわからないのですが、
いろいろな土地を訪れるたびに、崩壊寸前のような建物を見るのが、
習いのようになっています。
素晴らしい建築を見るのとはまったく違う意味合いで、
こういう種類の、いわば挫折の履歴書のようなものが、
その土地のさまざまなことを語ってくれるように思えるのです。
写真は、6月のはじめに赤井川村を通過したときに
以前から気になっていた、うち捨てられた家屋を撮影したものです。
赤井川村は、札幌市に隣接する村ですが、
札幌からのアクセスは、高い山々が遮っていて、
峠越えの、急峻な道を通って約1時間くらい掛かる地域。
この道が通る前には、小樽や余市を回ってしか行けない村。
産業らしいものがあるわけでもなく、
この家の持ち主は、たぶん開拓農家として入植したのでしょう。
どのような経緯があったかは、知るよしもありませんが、
結果は、こういう崩壊する家屋がすべてを語ってくれています。
最近の小泉改革以降、
地方という経済基盤は大きく揺らぎ、
その打開方向というのも、まったく見えてこない現実があります。
首都圏や、中京、関西といったメガシティ以外の地域は、
中核的な都市部という、ごく一部を除いて、
生き延びていく方向性をなかなか持てない。
というような雑感を、どうしても感じてしまう次第です。
そういうなかで、どのように地方に生き延びていく仕事や、
地域社会を作っていけるのか、
地方零細企業としては、勇気を持って取り組まなければならない課題ですね。
ま、しかし、みんなで知恵を絞るしか、ないのでしょうね。
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