きのうは久しぶりに、好天に恵まれた。
何とか仕事も一区切りついたので、散歩へ出発。
ただ日暮前のタイミングだったため、
刻々と増す寒さと少なくなる光に追い立てられるように短時間の街歩きとなった。
そこで撮影したのが「今日の一枚」。
近所の民家に設置されたクリスマス・イルミネーションである。
ちょうどこの時期、日本各地からイルミネーションの話題が届く。
神戸ルミナリエ、東京・表参道に青山通り…。
近くでは金沢・香林坊~武蔵が辻にかけて…。
規模も期間も様々だが、津幡の電飾は慎ましい。
しかし、辺りに明るい光源がないので、結構目立つ。
そして、ポツンと瞬いているだけに哀愁が漂う。
…ま、昔はイルミネーションの「イ」の字もなかったのだから、
多少は華やかになったということだ。
そんな僕がまだ子供だった頃のクリスマス。
やはり一番の楽しみは「ケーキ」だ。
但し、こいつに辿りつくまでには、乗り越えなければならない壁があった。
それは「チキン」だ。
ケンタなどなかった頃、テーブルに並ぶのは「カジマート」で買ってきた鶏もも肉の丸焼き。
こいつが曲者だった。
第一に「ちったい」(⇒石川県の方言で「冷たい」の意)。
電子レンジもないので、冷たくなったコールドチキン状態で供される。
しかも、やや生焼けのケースが多かった。
銀ホイルが巻かれた間接部を掴んで肉を噛み千切ると、
そこに血が滲み、錆びた鉄のような匂いがした。
勿論、食品として不備がある訳ではないし、オッサンになった今ならレアは大歓迎だが、
少年の頃は抵抗を感じた。
第二に「しょんない」(⇒石川県の方言で「味が薄い」の意)。
鶏もも肉は、とりあえず焼いてあるだけ。
ハーブとかソースとかチーズとかのアレンジはなかった。
また、30年以上前の家庭に岩塩や粒胡椒など常備してあるはずはなく、
仕方がないので専売公社の「食卓塩」を振りかけて食べた。
たまに分量を誤って、塩辛くしてしまった。
…さぁ、そんなハードルをクリアすると、シャンメリーの弾ける音と共に、
台所からお茶の間へと「ホールケーキ」がうやうやしく登場!
クリスマスか誕生日でもなければ、滅多にお目にかかれない代物を前に、
僕の興奮はMAXレベル!
切り分けてもらったブロックにがっぱになってかぶり付く。
(※がっぱ⇒石川県の方言で「一心不乱」の意)
当時のケーキは生クリームではない。
僕の口の周りはバタークリームでテカテカに光っていた。
縁にはバラを模ったクリームの装飾が並び、花の中心には銀玉チョコ。
マジパンのサンタクロースに、プラスチックのツリー。
Xmasと書かれたチョコプレート。
思えば、今と比べてデコレーションはとってもシンプルで、
油っぽく妙に甘かった。
でも、美味かった。
ここ10年来ケーキの褒め言葉として「甘すぎない」とか「サッパリ」が横行しているが、
僕はこの表現に異を唱える。
こってりしていて、くどいくらいに甘いのがケーキの醍醐味なのだ。
何とか仕事も一区切りついたので、散歩へ出発。
ただ日暮前のタイミングだったため、
刻々と増す寒さと少なくなる光に追い立てられるように短時間の街歩きとなった。
そこで撮影したのが「今日の一枚」。
近所の民家に設置されたクリスマス・イルミネーションである。
ちょうどこの時期、日本各地からイルミネーションの話題が届く。
神戸ルミナリエ、東京・表参道に青山通り…。
近くでは金沢・香林坊~武蔵が辻にかけて…。
規模も期間も様々だが、津幡の電飾は慎ましい。
しかし、辺りに明るい光源がないので、結構目立つ。
そして、ポツンと瞬いているだけに哀愁が漂う。
…ま、昔はイルミネーションの「イ」の字もなかったのだから、
多少は華やかになったということだ。
そんな僕がまだ子供だった頃のクリスマス。
やはり一番の楽しみは「ケーキ」だ。
但し、こいつに辿りつくまでには、乗り越えなければならない壁があった。
それは「チキン」だ。
ケンタなどなかった頃、テーブルに並ぶのは「カジマート」で買ってきた鶏もも肉の丸焼き。
こいつが曲者だった。
第一に「ちったい」(⇒石川県の方言で「冷たい」の意)。
電子レンジもないので、冷たくなったコールドチキン状態で供される。
しかも、やや生焼けのケースが多かった。
銀ホイルが巻かれた間接部を掴んで肉を噛み千切ると、
そこに血が滲み、錆びた鉄のような匂いがした。
勿論、食品として不備がある訳ではないし、オッサンになった今ならレアは大歓迎だが、
少年の頃は抵抗を感じた。
第二に「しょんない」(⇒石川県の方言で「味が薄い」の意)。
鶏もも肉は、とりあえず焼いてあるだけ。
ハーブとかソースとかチーズとかのアレンジはなかった。
また、30年以上前の家庭に岩塩や粒胡椒など常備してあるはずはなく、
仕方がないので専売公社の「食卓塩」を振りかけて食べた。
たまに分量を誤って、塩辛くしてしまった。
…さぁ、そんなハードルをクリアすると、シャンメリーの弾ける音と共に、
台所からお茶の間へと「ホールケーキ」がうやうやしく登場!
クリスマスか誕生日でもなければ、滅多にお目にかかれない代物を前に、
僕の興奮はMAXレベル!
切り分けてもらったブロックにがっぱになってかぶり付く。
(※がっぱ⇒石川県の方言で「一心不乱」の意)
当時のケーキは生クリームではない。
僕の口の周りはバタークリームでテカテカに光っていた。
縁にはバラを模ったクリームの装飾が並び、花の中心には銀玉チョコ。
マジパンのサンタクロースに、プラスチックのツリー。
Xmasと書かれたチョコプレート。
思えば、今と比べてデコレーションはとってもシンプルで、
油っぽく妙に甘かった。
でも、美味かった。
ここ10年来ケーキの褒め言葉として「甘すぎない」とか「サッパリ」が横行しているが、
僕はこの表現に異を唱える。
こってりしていて、くどいくらいに甘いのがケーキの醍醐味なのだ。