大阪の「原発反対デモ行進」に行ってみました。
私は23日からの浜松個展がひかえているので、もうギリギリ(!)の状態なのですが、なんとか時間を捻出。画材屋で買うものもあるし、エイヤと行ってみよう。土曜は良く晴れていました。
午後3時半から、大阪市役所のある中之島公園でまず集会。
私はこういうデモは初参加なので驚いたのですが、とにかく色んな団体が来る。
○○労連とか沖縄基地問題とか他県の原発反対団体とか。「大阪で原発に反対する人々」だけが来ているのではないのでした。
団体さんは皆、シンボルカラーの「のぼり」や「横断幕」などを掲げていて、それぞれの仲間と固まってしゃべっている。私のよーな「フリー」の人間は、ポツンと身の置き所が無かったりします。
でもま、老若男女、様々な階層・国籍の人が参加してました。数にして2000人くらいと聞くので、そんなに多くはない。ドイツのデモって10万人以上って(どうやって数えたのだ)。それでタイミング良く選挙があって政権がひっくりかえって、「原発撤退」に風向きが変わったというのだから。あー。うまく出来てるよなあ。
滋賀県琵琶湖の湖北地方から来た人が、「滋賀は現在の知事になってから、各所の放射線量モニタリングポストを撤去してしまい測定が出来なくなった。経費削減らしいが、まことに遺憾」と話しておられました。あと、厚生労働省のいーかげんな対応に激怒した人の話とか、台湾から原発を心配して参加された方とか(台湾の原発は東芝と日立製らしい)。いわき市から来た人もおられたようですが、お話は聞けなかったので残念です。
そうこうするうちに4時を過ぎ、大阪のメインストリート「御堂筋」を歩く段取り説明。
200人くらいで1グループを作り、4列になって一時封鎖の車道を歩きます。こういうのって、事前に「デモやります」って警察に届け出て許可もらうわけなのね。知らなかったわ。だから一番先頭は警官なんですが、警官に誘導されてデモるってのも、なんだか遠足みたいでヘンと言えばヘン。
「今日は大人しいデモです。過激な事はしないでください。60、70年代の(デモ)経験者の方々はお解りですね?」と代表の人が説明すると、一同ドッと笑い。そういや「全共闘」時代は若者であったであろう方々も多いように見えました。
200人のグループは全部で8~10はあったのか。私は2番目のグループで、どっかの「団体御一行様」の後ろにくっついて歩きました。みんなお手製のプラカード持ってますが、私はエコバッグのみ。持ってくりゃ良かったなー。
「菅内閣は情報を隠すなー!」「原発はいらなーい!」「浜岡原発を止めろー!」「プルサーマル運転を中止せよー!」とか、シュプレヒコールがかかるので、皆もそれをリピート。矢沢栄ちゃん軍団よろしくコブシを振り上げる。
スタート地点の梅田から、ゴールの難波までは4キロぐらいでしょうか(もっとあるか)。
私はOL時代からこのコースは良く歩いていたので、ちょっと懐かしい思いで沿道の東芝ビルとか眺めていました。
「そーかあ。原発で儲けたからこのビルかあ~東芝」とか思うと、複雑な気持ち。
沿道の人は面白そうに見てますが、ここ御堂筋はバリバリのオフィス街なので、土曜は余り人がいません。おまけに最終地点は霞が関でもなく大阪府庁でもないので、「何に向かって声を張り上げているのか」それがわかりません。
頭の上になんか乗っけてる人とかコスプレで踊ってる人とか。「でんでん」と太鼓を叩く人もいれば、サックス吹いてる人もいる。御堂筋パレードとそう変わりも無いというか。いやあるいは「平和を願うウォーキング」か。みんな「集まってワイワイ」を楽しんでる感じがする。
繁華街の難波に近づくと、がぜん街の人混みも増えてきます。
「てめーら、原発反対!なんつってアホか!電気が無くてどーやって暮らすかわかってんのか!」
という怒号の集団にも遭遇しました。多分、ウヨクでしょう。少人数だったら、あのおっちゃん達にボコボコにされていたかもしれません。
しかし、ウヨクに罵倒されるということは、私らのデモはサヨクと思われてるのか。
私しゃウヨクでもサヨクでも無いぞ。そういう「無所属」の人が多いんちゃいますか。大阪は。
なんば高島屋が見えてきました。
高島屋前に集合しては大迷惑なので、右に曲がり小さな児童公園へ。
ここにたどりついたグループから順に「解散」です。別に「総括」の集会があるワケでもなく、三々五々に帰途に着きます。なんだかやはり「あーあ、ウォーキングが終わったねえ」という気楽さがあります。それは私が、どこの団体にも属してないからかもしれませんが。
時計は6時を過ぎ、2時間近く歩き声をはりあげていたことになります。
風が寒く、桜は散り初めて葉桜になっていました。
正直言って、「デモをやってそれがどーした」という気持ちがぬぐえません。
どこかに帰結するもの、成果があるものを目指さなくては、時間の無駄つうか「皆でワイワイ」やってるだけになります。
一丸となって何かを目指すことは、一人でチョコチョコやってるより確かに効果は上がるでしょうが、目的と手段を明確にしないと、いつまで経っても事態は変わらない。
成果が得られないと、みんな自分の人生の時間を割いてまで、こういう運動をして真剣に考えよう、とはしなくなってしまう。
よっぽどのヒマ人か切羽つまった人しか、原発について考えなくなってしまいます(なのでここまで来てしまいました)。
今日、TVで神奈川の知事(先週当選した黒岩さん=元アナウンサー)が「神奈川から始める太陽光エネルギー」というのを言ってましたが、私はああいうのを大阪府からやりたい。
ソーラーパネルを屋根に取り付けるのは、個人では莫大なお金がかかるので(一戸1200万かららしい)、なかなか普及しません。そこで、県民に負担の少ないお金の循環システムを、神奈川知事はフリップで説明していました。日経新聞より黒岩知事の見解。
なるほどなあ。これが出来れば、みんなソーラーやるよね。
理屈として納得出来るものなので、今後も「神奈川システム」を私は追っかけていきたいです。勿論、太陽光だけでどれだけ発電出来るものなのかわかりませんが。
「原発は嫌だ!」「うまいホーレンソーを食わせろ!」
。。。と叫んでいるだけでは、何も前に進まないと思う。
原発のリスクにおびえながら「ゆたかな電気」を享受するのか。
少々つつましい生活ながらも、リスクの少ない電力を選ぶのか。
私は「徐々に原発を無くしていくドイツ式」を選びたいけれど、なんせ日本の地震事情を鑑みると時間が無い!そんな時間は無いです。「いますぐ」止めよう。
もう、大阪でデモやってるより、霞が関前で100万人で座り込みをする。これしか無いです。100万人で動かない政府なら、もうあきらめる。あきらめて日本政府とは決別する。
なので私は、橋下さんに、「大阪は福井原発を止めて、自家発電でいきましょう。神奈川と連携しましょう」と提言したいです。大阪に住んでると、総統=知事との距離を余り感じないんですよ。橋下さんがツィッターやったり、メディアに出まくってるせいもあるかな。大阪でデモ行進するのなら、府庁で橋下さんと話し合い回答を得る…そこをゴールにしたい。
それにしても、ウラがあるのか否か、「絵に描いた餅」なのかは解りませんが、神奈川知事が本当に「原発に頼らない街」を目指しているのなら、「宣言」だけでも立派なもんです。まず、明確に「宣言」しないことには始まりませんから。
神奈川システムを熱烈に支持する。支持して実現にこぎつけ、「なんだ。原発いらないじゃん」という「解答」にまで持っていく。
それこそが、原発反対運動の「帰結」で「成果」だと思うのです。
私の書いていることは、「科学も政治も知らない素人の夢」だと、大笑いされるかもしれませんが、まあ、「いちブログ」なので何でも書けます。
しかし、少なくとも「原発は日本に必要不可欠」という荒唐無稽な幻想よりは、よっぽどマシではないでしょうか。
先に夢や展望も無くって、福島や宮城や茨城の人に、「一緒に頑張りましょう!」とはとても言えません。そんなウソ臭い事は言えません。
「今は大変つらいですが、この先に光はあります。光を作ります!」と言いたい。
私は23日からの浜松個展がひかえているので、もうギリギリ(!)の状態なのですが、なんとか時間を捻出。画材屋で買うものもあるし、エイヤと行ってみよう。土曜は良く晴れていました。
午後3時半から、大阪市役所のある中之島公園でまず集会。
私はこういうデモは初参加なので驚いたのですが、とにかく色んな団体が来る。
○○労連とか沖縄基地問題とか他県の原発反対団体とか。「大阪で原発に反対する人々」だけが来ているのではないのでした。
団体さんは皆、シンボルカラーの「のぼり」や「横断幕」などを掲げていて、それぞれの仲間と固まってしゃべっている。私のよーな「フリー」の人間は、ポツンと身の置き所が無かったりします。
でもま、老若男女、様々な階層・国籍の人が参加してました。数にして2000人くらいと聞くので、そんなに多くはない。ドイツのデモって10万人以上って(どうやって数えたのだ)。それでタイミング良く選挙があって政権がひっくりかえって、「原発撤退」に風向きが変わったというのだから。あー。うまく出来てるよなあ。
滋賀県琵琶湖の湖北地方から来た人が、「滋賀は現在の知事になってから、各所の放射線量モニタリングポストを撤去してしまい測定が出来なくなった。経費削減らしいが、まことに遺憾」と話しておられました。あと、厚生労働省のいーかげんな対応に激怒した人の話とか、台湾から原発を心配して参加された方とか(台湾の原発は東芝と日立製らしい)。いわき市から来た人もおられたようですが、お話は聞けなかったので残念です。
そうこうするうちに4時を過ぎ、大阪のメインストリート「御堂筋」を歩く段取り説明。
200人くらいで1グループを作り、4列になって一時封鎖の車道を歩きます。こういうのって、事前に「デモやります」って警察に届け出て許可もらうわけなのね。知らなかったわ。だから一番先頭は警官なんですが、警官に誘導されてデモるってのも、なんだか遠足みたいでヘンと言えばヘン。
「今日は大人しいデモです。過激な事はしないでください。60、70年代の(デモ)経験者の方々はお解りですね?」と代表の人が説明すると、一同ドッと笑い。そういや「全共闘」時代は若者であったであろう方々も多いように見えました。
200人のグループは全部で8~10はあったのか。私は2番目のグループで、どっかの「団体御一行様」の後ろにくっついて歩きました。みんなお手製のプラカード持ってますが、私はエコバッグのみ。持ってくりゃ良かったなー。
「菅内閣は情報を隠すなー!」「原発はいらなーい!」「浜岡原発を止めろー!」「プルサーマル運転を中止せよー!」とか、シュプレヒコールがかかるので、皆もそれをリピート。矢沢栄ちゃん軍団よろしくコブシを振り上げる。
スタート地点の梅田から、ゴールの難波までは4キロぐらいでしょうか(もっとあるか)。
私はOL時代からこのコースは良く歩いていたので、ちょっと懐かしい思いで沿道の東芝ビルとか眺めていました。
「そーかあ。原発で儲けたからこのビルかあ~東芝」とか思うと、複雑な気持ち。
沿道の人は面白そうに見てますが、ここ御堂筋はバリバリのオフィス街なので、土曜は余り人がいません。おまけに最終地点は霞が関でもなく大阪府庁でもないので、「何に向かって声を張り上げているのか」それがわかりません。
頭の上になんか乗っけてる人とかコスプレで踊ってる人とか。「でんでん」と太鼓を叩く人もいれば、サックス吹いてる人もいる。御堂筋パレードとそう変わりも無いというか。いやあるいは「平和を願うウォーキング」か。みんな「集まってワイワイ」を楽しんでる感じがする。
繁華街の難波に近づくと、がぜん街の人混みも増えてきます。
「てめーら、原発反対!なんつってアホか!電気が無くてどーやって暮らすかわかってんのか!」
という怒号の集団にも遭遇しました。多分、ウヨクでしょう。少人数だったら、あのおっちゃん達にボコボコにされていたかもしれません。
しかし、ウヨクに罵倒されるということは、私らのデモはサヨクと思われてるのか。
私しゃウヨクでもサヨクでも無いぞ。そういう「無所属」の人が多いんちゃいますか。大阪は。
なんば高島屋が見えてきました。
高島屋前に集合しては大迷惑なので、右に曲がり小さな児童公園へ。
ここにたどりついたグループから順に「解散」です。別に「総括」の集会があるワケでもなく、三々五々に帰途に着きます。なんだかやはり「あーあ、ウォーキングが終わったねえ」という気楽さがあります。それは私が、どこの団体にも属してないからかもしれませんが。
時計は6時を過ぎ、2時間近く歩き声をはりあげていたことになります。
風が寒く、桜は散り初めて葉桜になっていました。
正直言って、「デモをやってそれがどーした」という気持ちがぬぐえません。
どこかに帰結するもの、成果があるものを目指さなくては、時間の無駄つうか「皆でワイワイ」やってるだけになります。
一丸となって何かを目指すことは、一人でチョコチョコやってるより確かに効果は上がるでしょうが、目的と手段を明確にしないと、いつまで経っても事態は変わらない。
成果が得られないと、みんな自分の人生の時間を割いてまで、こういう運動をして真剣に考えよう、とはしなくなってしまう。
よっぽどのヒマ人か切羽つまった人しか、原発について考えなくなってしまいます(なのでここまで来てしまいました)。
今日、TVで神奈川の知事(先週当選した黒岩さん=元アナウンサー)が「神奈川から始める太陽光エネルギー」というのを言ってましたが、私はああいうのを大阪府からやりたい。
ソーラーパネルを屋根に取り付けるのは、個人では莫大なお金がかかるので(一戸1200万かららしい)、なかなか普及しません。そこで、県民に負担の少ないお金の循環システムを、神奈川知事はフリップで説明していました。日経新聞より黒岩知事の見解。
なるほどなあ。これが出来れば、みんなソーラーやるよね。
理屈として納得出来るものなので、今後も「神奈川システム」を私は追っかけていきたいです。勿論、太陽光だけでどれだけ発電出来るものなのかわかりませんが。
「原発は嫌だ!」「うまいホーレンソーを食わせろ!」
。。。と叫んでいるだけでは、何も前に進まないと思う。
原発のリスクにおびえながら「ゆたかな電気」を享受するのか。
少々つつましい生活ながらも、リスクの少ない電力を選ぶのか。
私は「徐々に原発を無くしていくドイツ式」を選びたいけれど、なんせ日本の地震事情を鑑みると時間が無い!そんな時間は無いです。「いますぐ」止めよう。
もう、大阪でデモやってるより、霞が関前で100万人で座り込みをする。これしか無いです。100万人で動かない政府なら、もうあきらめる。あきらめて日本政府とは決別する。
なので私は、橋下さんに、「大阪は福井原発を止めて、自家発電でいきましょう。神奈川と連携しましょう」と提言したいです。大阪に住んでると、総統=知事との距離を余り感じないんですよ。橋下さんがツィッターやったり、メディアに出まくってるせいもあるかな。大阪でデモ行進するのなら、府庁で橋下さんと話し合い回答を得る…そこをゴールにしたい。
それにしても、ウラがあるのか否か、「絵に描いた餅」なのかは解りませんが、神奈川知事が本当に「原発に頼らない街」を目指しているのなら、「宣言」だけでも立派なもんです。まず、明確に「宣言」しないことには始まりませんから。
神奈川システムを熱烈に支持する。支持して実現にこぎつけ、「なんだ。原発いらないじゃん」という「解答」にまで持っていく。
それこそが、原発反対運動の「帰結」で「成果」だと思うのです。
私の書いていることは、「科学も政治も知らない素人の夢」だと、大笑いされるかもしれませんが、まあ、「いちブログ」なので何でも書けます。
しかし、少なくとも「原発は日本に必要不可欠」という荒唐無稽な幻想よりは、よっぽどマシではないでしょうか。
先に夢や展望も無くって、福島や宮城や茨城の人に、「一緒に頑張りましょう!」とはとても言えません。そんなウソ臭い事は言えません。
「今は大変つらいですが、この先に光はあります。光を作ります!」と言いたい。