ドラマ版「火花」最終回。なんだか私NHKばっか見てるわ。
ベストセラーになった又吉原作を、Netfrixで製作配信してから、NHK地上波に降りてくる、という。今後、こういう形も激増するかも。
そのせいもあってか、スポンサーや大人の事情的な要素に屈することなく、「作りたいように作った」ドラマに思えました。
全編を流れる「懐かしの昭和感」が好ましい。70年代フォークソングつうか「あの感じ」。
そのせいか展開が物凄く遅く、私は第4回から見たのですが5~7回は特に冗長で、途中棄権しかけました(笑)。
でも、役者さん達の好演と、「最終回の“ぼよよん”を映像ではどうするか」に引っ張られ、なんとか完走できました。
★
面白かったー。「青春の光と影」だあ(この例えも昭和感)。
原作「火花」とは全く別物の印象でしたが、本は読む人によって解釈が異なるので、これはこれで映像化の良さは出てました。「空気感を表現する」良さが。
林遣都君はちょっと徳永役にはイケメン過ぎる(笑)けど、ネイティブ関西人の強みを生かして好演。
「すんませんすんません」を連発してヘコヘコしてるところが、リアルで上手かった!
こういう関西人いっぱい居るわな~。やっぱりいい役者さんやな。
(なんだか彼は「振り回される」主役が多いですね。「QP」もそうだったよな)
でもなんつっても、浪岡一喜の「神谷先輩」の造形が、私のイメージとピッタリ!
アホな事ばっかりやってるけど、時々、恐ろしいキツい眼をする。
神谷の「大アホか大天才か」みたいな、危険なバランスの抱え方が、原作より色っぽく(?)魅力的でした。あれが計算された演技だとしたら、ホンマに素晴らしい。
浪岡一喜さん、よく知らないのだけど、彼に大阪の芸人の一生、とか演じて欲しいですね。松竹新喜劇の藤山寛美とか。外見は違うけど。
しかしこの二人毎週毎週、飲んで食べてばっかりで、ほとんどアル中ですやん(原作はそこまで飲んでない・笑)。
なんか女性陣はほとんど皆、二人に優しく「いい女」で、又吉さんの願望が出てると思いました。
そんな都合のいい女、現実には居てへんって(笑)。
★
原作で私が一番ジーンときた、「一握りの勝者だけでなく、その他大勢の敗者にも、存在の価値はあるのだ。なぜなら敗者が一人も居なければ、勝者は存在し得ないのだから」という「創造の仕事の根幹」みたいなテーマは、最終回でサラッと流されてしまい、個人的には不満です。
でも、ドラマを作った人の「原作の解釈」だから、仕方ないわなー。
神谷さんが「笑いに引退は無いねん。ずっと続いていくねん」と徳永に諭すところは、かなり重要なところなんだけど、ホントにサラッとしてるなー。うーんどうなの。
テーマがどうのこうのというより、あくまでも「空気感」にこだわったドラマなんでしょね。
★
さて最後の「ぽよよん」シーン。
逃げずにちゃんと「神谷先輩の巨乳」造形(まさかCGちゃうよね?)。
私はアレがあることで、「これが神谷の人生」という「烙印」を感じたのですが、原作を読んでないと「???」かも。
いやアホでしょ。巨乳作るなんて。でもアホこそが笑いじゃないですか(笑)。
だからドラマで徳永君が「ジェンダーのどうのこうの」って言ってるとき、「原作でそんなこと言ってたっけ?」って疑問に感じたのですが、そうでした、思い出しました。
理屈がウルサくておもろないのが「ザ・徳永」でした(笑)。
★
何か「モノを作る仕事」をしてる方には、「火花」は深い物語だと思います。私にはグサグサ来ました。
自分自身の評価と、世間からの評価は、いつも食い違い、そこであがく。
徳永が、極貧アパート→家賃の高いマンション→安いマンション、と移り住む過程なんかも、リアルで泣けてきます。登る時はいいけど、「降りる」辛さも受け入れる。みんなこの辛い道を通るのかなあ。
映画も出来るそうですが、商売っ気が濃厚に匂うのでそちらはもうパス(笑)
原作とドラマで充分です。そしてもう一回原作読みたくなりました★
ベストセラーになった又吉原作を、Netfrixで製作配信してから、NHK地上波に降りてくる、という。今後、こういう形も激増するかも。
そのせいもあってか、スポンサーや大人の事情的な要素に屈することなく、「作りたいように作った」ドラマに思えました。
全編を流れる「懐かしの昭和感」が好ましい。70年代フォークソングつうか「あの感じ」。
そのせいか展開が物凄く遅く、私は第4回から見たのですが5~7回は特に冗長で、途中棄権しかけました(笑)。
でも、役者さん達の好演と、「最終回の“ぼよよん”を映像ではどうするか」に引っ張られ、なんとか完走できました。
★
面白かったー。「青春の光と影」だあ(この例えも昭和感)。
原作「火花」とは全く別物の印象でしたが、本は読む人によって解釈が異なるので、これはこれで映像化の良さは出てました。「空気感を表現する」良さが。
林遣都君はちょっと徳永役にはイケメン過ぎる(笑)けど、ネイティブ関西人の強みを生かして好演。
「すんませんすんません」を連発してヘコヘコしてるところが、リアルで上手かった!
こういう関西人いっぱい居るわな~。やっぱりいい役者さんやな。
(なんだか彼は「振り回される」主役が多いですね。「QP」もそうだったよな)
でもなんつっても、浪岡一喜の「神谷先輩」の造形が、私のイメージとピッタリ!
アホな事ばっかりやってるけど、時々、恐ろしいキツい眼をする。
神谷の「大アホか大天才か」みたいな、危険なバランスの抱え方が、原作より色っぽく(?)魅力的でした。あれが計算された演技だとしたら、ホンマに素晴らしい。
浪岡一喜さん、よく知らないのだけど、彼に大阪の芸人の一生、とか演じて欲しいですね。松竹新喜劇の藤山寛美とか。外見は違うけど。
しかしこの二人毎週毎週、飲んで食べてばっかりで、ほとんどアル中ですやん(原作はそこまで飲んでない・笑)。
なんか女性陣はほとんど皆、二人に優しく「いい女」で、又吉さんの願望が出てると思いました。
そんな都合のいい女、現実には居てへんって(笑)。
★
原作で私が一番ジーンときた、「一握りの勝者だけでなく、その他大勢の敗者にも、存在の価値はあるのだ。なぜなら敗者が一人も居なければ、勝者は存在し得ないのだから」という「創造の仕事の根幹」みたいなテーマは、最終回でサラッと流されてしまい、個人的には不満です。
でも、ドラマを作った人の「原作の解釈」だから、仕方ないわなー。
神谷さんが「笑いに引退は無いねん。ずっと続いていくねん」と徳永に諭すところは、かなり重要なところなんだけど、ホントにサラッとしてるなー。うーんどうなの。
テーマがどうのこうのというより、あくまでも「空気感」にこだわったドラマなんでしょね。
★
さて最後の「ぽよよん」シーン。
逃げずにちゃんと「神谷先輩の巨乳」造形(まさかCGちゃうよね?)。
私はアレがあることで、「これが神谷の人生」という「烙印」を感じたのですが、原作を読んでないと「???」かも。
いやアホでしょ。巨乳作るなんて。でもアホこそが笑いじゃないですか(笑)。
だからドラマで徳永君が「ジェンダーのどうのこうの」って言ってるとき、「原作でそんなこと言ってたっけ?」って疑問に感じたのですが、そうでした、思い出しました。
理屈がウルサくておもろないのが「ザ・徳永」でした(笑)。
★
何か「モノを作る仕事」をしてる方には、「火花」は深い物語だと思います。私にはグサグサ来ました。
自分自身の評価と、世間からの評価は、いつも食い違い、そこであがく。
徳永が、極貧アパート→家賃の高いマンション→安いマンション、と移り住む過程なんかも、リアルで泣けてきます。登る時はいいけど、「降りる」辛さも受け入れる。みんなこの辛い道を通るのかなあ。
映画も出来るそうですが、商売っ気が濃厚に匂うのでそちらはもうパス(笑)
原作とドラマで充分です。そしてもう一回原作読みたくなりました★