香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

永遠の0

2011-01-12 23:58:04 | 本のこと
本屋さんの平台にずっとあった本
気になっていて、ちょっと立ち読みしたけど
読むのに時間がかかりそうで尻込みしていた
百田尚樹さんの『永遠の0(ゼロ)』

生きて、必ず生きて帰る。妻のそばへ。娘の元へ。
日本軍敗色濃厚ななか、
生への執着を臆面もなく口にし、仲間から「卑怯者」と
さげすまれたゼロ戦パイロットがいた……。
人生の目標を失いかけていた青年・佐伯健太郎と
フリーライターの姉・慶子は、太平洋戦争で戦死した
祖父・宮部久蔵のことを調べ始める。
祖父の話は特攻で死んだこと以外何も残されていなかった。
元戦友たちの証言から浮かび上がってきた宮部久蔵の姿は
健太郎たちの予想もしないものだった。凄腕を持ちながら、
同時に異常なまでに死を恐れ、生に執着する戦闘機乗り……
それが祖父だった。
「生きて帰る」という妻との約束にこだわり続けた男は、
なぜ特攻に志願したのか?
健太郎と慶子はついに六十年の長きにわたって封印されていた
驚愕の事実にたどりつく。


読んでよかった
躊躇しないで早く読めばよかった
戦争なんてもう絶対しちゃいけないことだけど
誰が特攻隊で死んでいった若者を批難することが出来るのか
どうして、ひとりひとりの命があんなに簡単に扱われたのか
自分たちは、安全な場所にいて、愚かさにも気付かず
非を認めることも出来ない者たちの犠牲になる人たちが必ずいる
今の時代でも、クダラナイ小さな過ちを
自分のことは大きく棚に上げて、執拗な程に責めたて
またそうすることが正しいと先導しようとする者たちがいる
日本人が日本人であることを誇らしいと思えないなんて悲しい
ちゃんと生きたいと思う
読んでいる間、何度も何度も涙が出た
そして、すごく胸が苦しくて辛かった


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ビーンママ)
2011-01-13 19:48:16
家の父も戦争に行った人なので
少しずつ、話を聞いたことがありますが、
やはり、体験してないことは実感として
わからないし、話を聞いて、うなずくことが
聞いてるほうの姿勢かなと思うんです。

全然、話は違いますが、17日が近づいてきて、震災体験を語り継がれてる方たちが
今の子供たちにわかってもらってるのか・・と不安になるというように話されていました。
体験してないことはなかなか実感としてわからないと思うのですが、語ることでそういう事実があったということを伝えることは知らない人たちにとって、聞かないより、少しでも聞くことが心の痛みを感じてくるんだと思うんです。
今の日本人は自分のことは大事だけど人のことはしったこっちゃない・・という風潮が強くなってきてて、怖いなと思います。
人という字は1人1人が寄り添うものね。
返信する
ビーンママさん ()
2011-01-13 20:20:45
そうですね、体験していないことは実感出来ないですね
想像することしか出来ないけれど、
言えなかった言葉の行間を読み取ろうとすることや
その時の気持ちを想像しようとしないとダメですよね
気持ちに寄り添うことしか出来ないんですね

もうすぐ震災のあった日ですね
当時はニュースを見るのもつらかったのですが、
やはり体験した人の気持ちは想像を絶するのだと思います
伝えようと思うことだってつらいことだと思うのに、
聞こうという人がいないのは悲しいです
色々と考えちゃいますね
ちゃんと人でいたいと思います
返信する

コメントを投稿