香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

海辺のカフカ

2011-09-24 22:03:43 | 本のこと
本当に久し振りに再読
村上春樹さんの『海辺のカフカ』


村上作品の中で、わたしは一番この小説が好き
どこが、どうして好きなのか、言葉にならなかったのが
最後に大島さんのお兄さんが言葉にしてくれました
「ことばで説明してもそこにあるものを正しく伝えることはできない
から。本当のこたえというのはことばにはできないものだから。」

そして、わたしはこの小説に出てくる人たちがとても好き
ナカタさんもホシノちゃんも佐伯さん、大島さん、そして田村カフカくん
自分の常識や経験で考えても理解出来ないことばかりだけど
ナカタさんに「そういうことなのです」と言われると
ああ、そうなんだと思うしかないじゃない
たくさんの心にひっかき傷を残して読み終わったような気がします

昨日はお彼岸で父のお墓参りに室蘭へ行った帰りに
母のリクエストで壮瞥に行く途中、
高速道路の有珠山サーブスエリアに寄って休憩


海も伊達の町も有珠山もきれいでため息
壮瞥ではくだものや野菜を買い込んで
途中の大滝村で、おいもを1箱買って大満足の母
喜茂別方面に向かい、中山峠は突然の雨だったけれど
おおむね天気に恵まれて、気持ちのよいドライブだった
久し振りの運転だったのに、走行距離300km以上で
帰って来てぐったりでした

そして今日、部屋の中から見えた空に浮かぶ雲がもくもく

秋の空はすがすがしく心が洗われるような気がするよ

光の散歩 影のおしゃべり

2011-09-19 21:42:19 | 本のこと
土曜日に版画展に行ったときに購入した
藤城清治さんの『光の散歩 影のおしゃべり』

2004年4月から2006年12月まで新潟日報に連載された
藤城さんの文章とスケッチや影絵をまとめたもの
影絵だけだはなく、スケッチもとてもやさしいタッチで
特に、大好きな猫や犬、魚のスケッチは、見ていて自然と笑顔になる
作品集としても十分楽しめる上に
普段の藤城さんのお話、個展のこと、昔のこと、
旅にでている場所のお話など、とても楽しい
本当に80歳過ぎている方なのとびっくりする
ポルシェに乗って、仕事で徹夜して、毎日1時間以上のウォーキング
大好きな本にまた出会ってしまった

今日は午後から予定があるのに
夜中に目が覚めて眠れず、起きたのが10時
土、日曜日と雨だったから、走りたいと急いで出かけた
遅い時間だったので、あまり走っている人たちがいなくて
少し寂しかったけど、9.6km、75分、休憩込みだけど気持ちよかった
休憩ポイントの北大の中をアプリのレトロカメラで写真撮ってみました


池にはまだ蓮の花が咲いてるの


いつもこの道を走っているのだ


銀杏並木・・・あと1ヶ月もするとキレイな黄色い道になる

って、白黒だとなんだかわからないね

JIMBOCHO

2011-09-17 21:41:05 | なんでもない話
今日は朝起きたら雨が降っていた
母に用事があって電話をして「雨だね~」と言ったら
「えっ?こっち降ってないよ」と
同じ札幌なのにねと言いながら、15分程話をしていたら
母が「あっ!雨降ってきた!」
雨って本当に西から降ってくるんだなぁと実感

小雨だったのだけど、走るのはお休みにして
北大の中を散歩

足下の小さな花を写真に撮る余裕あり
傘をさして早歩きをしていたので、結構汗が出ていたのね
北大を出てすぐ横の古本屋さんに入ったら
汗をかいた顔を虫にさされてしまった それも3カ所も

今日の目的は紀伊國屋書店で行われている藤城清治 版画展

太田光さんの『マボロシの鳥』絵本出版記念だったの
藤城清治さんのカルピスのパッケージの絵は懐かしかった
実際に見て回ると優しくて、温かくて、素晴らしい
本当に小さなスペースだったのと、
とても五月蝿いおばさま2人組がいて
ちょっと残念だったけど、また見に行こう

Amazonで頼んでいた雑誌
『JIMBOCHO Vol2』 神保町公式ガイドが届いた

本好きのピース又吉くんや作家の道尾秀介さん、京極夏彦さんの
好きな本のお話には、
うんわかるわかる 読んでないよ、読んでみよ
神保町の古本屋さん1軒づつの紹介や店長さんお勧めの本
神保町のおいしいお店やマップ
読み応え十分 ああ、行きたい
午後からはすっかり気分は神保町に行っていたのだ

スヌーピーJ号

2011-09-16 22:48:09 | なんでもない話
今日、窓の外に突然現れた飛行船

この前の日曜日にも見かけたのよね~
いったいなんだろうと思ったら
某保険会社の飛行船スヌーピーJ号が全国を飛んでいるのだね
ちょっとおぼろっぽいお月様を横切る飛行船は
思いのほか早いスピードで、楽しませてくれました

朝晩は結構涼しくなってきた札幌
朝、まだ半袖で走っている人も多いけど
これからどんどん寒くなるし、雪降ったらどうしようかなぁと
ずっと考えていて、会社とうちの中間にあるスポーツ倶楽部に
来月から入ることに決めてきちゃった
学校を卒業してから、まともに運動していなかった体だから
いまさらでも、運動することが少し楽しいこの頃
入会料をただにするために半年は通わないと
ヨガやヒーリングのスクールも参加しちゃおうと思うのだ
でもね、プールはきっと無理・・・何故なら泳げないから

明日から3連休、うれしいな~

おやすみラフマニノフ

2011-09-14 20:25:28 | 本のこと
中山七里さんの『さよならドビュッシー』続編
『おやすみラフマニノフ』

 第一ヴァイオリンの主席奏者である音大生の晶は
 初音とともに秋の演奏会を控え、プロへの切符を
 つかむために練習に励んでいた。しかし完全密室
 で保管される、時価2億円のチェロ、ストラディ
 バリウスが盗まれた。彼らの身にも不可解な事件
 が次々と起こり・・・・。ラフマニノフの名曲と
 ともの明かされる驚愕の真実!美しい音楽描写と
 緻密なトリックが奇跡的に融合した人気の音楽ミステリー


『さよならドビュッシー』の時も思ったことだけど
クラッシック音楽に詳しくないわたしが読んでいても
素晴らしい音楽を聴いて、心が踊り興奮していく状態が
手に取るように感じられ、ページをめくる手が止まらない
ドビュッシーの時よりは意外性を持った結論ではなかったものの
その軌跡は物語の中で十分に語られていたにも係らず
謎が解けたときは、「そうきたか~」と驚く
音楽大学の生徒の心境が手に取るようにわかることにより
ミステリーだけではなく、青春小説のような清々しい気持ちにもなり
とっても楽しくドキドキした時間を過ごすことが出来たよ

久し振りに少し仕事が忙しい毎日
でも、今日はひとりの時間が多かったので、さくさく仕事して
さっさと帰って来れたので、うれしい
そんな中なのに、今月は毎週の飲み会
明日は、マンションの前に一緒に理事をした人と
今は独立しているけど、マンションの管理会社にいた人との
飲み会という珍しい組み合わせ
理事長にされてしまったわたしを労う会らしいけど・・・
余計なこと言わないように気をつけなくちゃ

今日の札幌の夜空に輝くお月様は綺麗だよ
そして、今日はセプテンバーバレンタイン
会社で流しているラジオFMノースウェーブでもかかって、
まったりしっとりうっとり
この頃は懐かしい曲をずっとリピートして聞いている
ドナルド・ファイゲンナイトフライ
もう20年前のアルバムだけど、思い出も多く
でもでも、今聞いても、格好いい
音楽って、やっぱりいいなぁと色々な角度から思うこの頃です

夜の光

2011-09-11 17:56:12 | 本のこと
坂木司さんの『夜の光』

 本当の自分はここにはいない。高校での私たちは、常に仮面を被って過ごしている。
 家族、恋愛、将来……。問題はそれぞれ違うが、みな強敵を相手に苦戦を余儀なく
 されている。そんな私たちが唯一寛げる場所がこの天文部。ここには、暖かくはな
 いが、確かに共振し合える仲間がいる。そしてそれは、本当に得難いことなのだ。

感受性の豊かな、それぞれに家族や心の奥に問題を抱えている4人
部長だからブッチ、ギャルに見えるからギー
芸術家タイプのゲージと、一見お嬢様風のジョー
読んでいて、胸がきゅっと苦しくなるけど、
心根の豊かで、人にやさしく、正直な四人にドンドン惹かれていく
なんとなく、懐かしい気持ちにもなり、やさしい小説でした

昨日は色々と用事もあり、走らなかったので
今日はまた北大の中をゆっくりと走って、
いつものように紀伊國屋書店に寄ったあと
サンマルクで一休み(休日のパターンになりつつあり
帰り道は、北大の中でも通ったことの無い道を走って帰ってみました

右手には昔の札幌農学校厩舎などがあり
左手に行くと、「動物のお医者さん」で有名になった
北大獣医学部棟の方に行く道
この前、北海道マラソンのコースになっていたの

この頃、時間があるときに少しづつこのブログで書いた
読んだ本の内容を「ブクログ」の本棚に入れる作業をしていたの
評価っていうのはなんだか難しいし、申し訳ないのだけど
3年間の自分の読んだ本を再確認していると
読んでいたことを忘れていたり、ああ、この時はなぁなんて思い出したり
ちょっと面白かったな
全部で262冊、カテゴリーを作家さんの名前にしたので
やたら増えちゃったけど、自分のためにも本棚を作ってよかったかも

向田邦子 その美と暮らし

2011-09-09 20:52:14 | なんでもない話
小学館から8月に出ていたのですね~
『向田邦子 その美と暮らし』

雑誌とはいえ、2300円とちと高額
でも、中身を見たら納得
今まで見たことのない邦子さんにも会えて
読み応えがたっぷり満載
うれしい~

今日、9時から宮部みゆきさん原作ドラマ
「魔術はささやく」が放送されるので
見なきゃなぁと思っていて、8時ちょっとすぎにTVの電源を入れたら
ぴったんこかんかんに大泉洋ちゃんと小雪さんが出ていたーーー
小樽、札幌、改めまして・・・おいしそうだぁ
ついつい見入ってしまったテレビっ子の終末の夜

慈雨の音POP

2011-09-08 22:48:16 | なんでもない話
今日は現在進行中の現場の人たちとの飲み会
先輩の友人がやっているすすきのの居酒屋しつらえ
ちょっと飲んで、控えめに食べて、たくさん笑って
でもでも、みんな明日も忙しいので1次会で解散
斉藤和義さんのUstreamLive(録画)を見るために急いで帰宅
間に合った よかった

この前の記事で、紀伊國屋書店札幌本店で見た『慈雨の音』のPOP

仕事の途中で寄って写真を撮ってきちゃった
ますますあやしい女

今朝、走り始めの苦しいとき、下を向きながら走っていたら
ころっと落ちていた

確実に、秋が始まったのね
農試公園から見た遠くの藻岩山と秋の空

気持ちいいな

慈雨の音

2011-09-07 21:36:14 | 本のこと
宮本輝さんの「流転の海」シリーズ第6部
 『慈雨の音』

 皇太子御成婚や日米安保、東京オリンピックのニュー
 スに沸く昭和34年、松坂熊吾の駐車場経営は軌道に
 乗り、新事業に手を広げていく。妻房江も日々の暮ら
 しに明るい楽しみを見出し、中学生になった息子伸仁
 は思春期を迎える。かたや北朝鮮へ帰還する人々との
 別れがあり、戦後より数々の因縁があった海老原太一
 の意外な報せが届く。大坂の町に静かな雨が降る・・・。


ずっと読み続けている流転の海、
熊吾一家がまたわたしの心の中に住みついてしまった感じ
熊吾の力強さがあまり感じられなくなってきたことに淋しくなり
熊吾と房江の間に少しづつ溝を感じてきて、悲しくなった
また、たくさんの大切な言葉に「はっ」とさせられたり
涙したり、温かい気持ちになったり
たくさんの付箋がついた本を、大事に大事に再読しています
あと3部、早く読みたいけど、終わるのがこわい
いつまでも続いてほしい、素晴らしい小説です

帰愁

2011-09-04 20:01:26 | 好きな音
昨日の夜も、今日の午前中も、ずっと読んでいた
宮本輝さんの『慈雨の音』
読み終わったのだけど、まだ生々しくって
言葉にならないし、まだ心の中にだけしまっておきたい
そんな気持ちで、晴れ間が見えた札幌を
気持ちを切り替えるためにもいつものゆっくりJog
ユーミンのラジオSweet Discoveryを聴きながら走っていたら
かかった曲が『帰愁』

なんだか、懐かしくって涙が出そうだった
帰って来て、持っているユーミンのアルバムを調べても
『帰愁』が入っているアルバムは持っていないんだよね
高校生か専門学校のころに聴いていた以来なんだったんだ
あの頃、自分で自分のこと好きだったとは思えないけど
いまのわたしは、あの頃の自分が好きだよと言ってあげたいな
ちょっとノスタルジックな気持ちになった休日だったのだ