香が散る

本を読むのが大好き、少し前からノロノロですが走るのも好き
そんな、代わり映えのしない、でも大切な日々を書き綴っています

君は嘘つきだから、

2011-12-30 16:14:50 | 本のこと
浅田次郎さんのエッセイ
  君は嘘つきだから、
  小説家にでも
  なればいい

軽妙にして洒脱、重厚にして深遠。随筆の名手が書き継いできた
硬軟さまざまの未刊行エッセイを収録。随筆なのに、泣けてくる


全8章のタイトル別に収められたエッセイ集
浅田次郎さんの飾らず、自分をみつめる冷静な視線と
ぷぷっと思わず笑ってしまう、自虐とも言えるお話
どんな分野のエッセイも大好きです
特に、今回は新撰組三部作の中の『一刀斎夢録』
内容についてのエッセイが興味深く、再読したなりました
この本にもたくさんの付箋をつけたのが
「身体髪膚(シンタイパップ)、之を父母に受く」
「子に黄金萬贏(オウゴンマイエイ)を遺すは一経に如かず」
「日本語はたゆとう煙のように難しい」
などなど、普段使わず、思いも浮かばない言葉

浅田次郎さんは、毎日4時間の読書をするそうです
それは、大体の本が4時間プラスマイナス1時間で読めるので
1日1冊は読むことに決めているとのことです
ご自分ではかなり遅読の方と書かれていますが、
そんなことないと・・・
小説家になると決めて、信じて、努力して、あきらまないで
35歳で小説家になった浅田次郎さんの小説が、大好きです

今年も今日、明日と2日間となりました
わたしの2011年は、父がいなくなり初めてのお正月で
さびしい気持ちで迎えたのだけど、
やっと仕事も決まり、念願の資格も取れて、
仕事も生活も立て直し、頑張ろうと思って始まったのですが
半年間は、なんとなく過ぎていった気がします
個人のことよりも、やはり大震災のショックや
出来ること、しなくてはならないことを一生懸命考えたり、
心配したり、無力感でいっぱいになったり・・・
今も、それは変わらないのだけど、
負の気持ちはかなり少なくなりました
そして、7月から始めたジョギングを何とか続けられて
ずっと無縁だった「運動」を始めて、続けられて、
心地好い充実感を持つことが出来て
良かったなぁと思っています
今は外は雪で滑って走れなくてさびしいのだけど
ちらちらと走っている人に会うのですよね
みんな、靴とかどうしているのかなぁ 
調べてみようかなと思います

こんな、日記のような読書記録のようなブログですが
見に来てくださっている方,コメントをくださる方、
ありがとうございます
また来年も、変わらないスタンスで続けていきますので、
よろしくお願いします
みなさん、よいお年を



2011年仕事納め

2011-12-28 21:04:40 | なんでもない話
今日は、先輩が朝から地方に契約に行っていたので
急ぐ仕事をしてから、ひとりで大掃除
昨日のジムでの筋トレのために痛い体にムチうち、
それなりにきれいにして、満足
3時頃、挨拶をして仕事は終了
去年は無職だったり、バイトだったりしていたので
今年はちゃんと働くことが出来てよかったけど
来年は、自分で納得できる仕事の仕方で、
見合った収入ももらえるように、頑張るのだーーー

今年は例年に比べてぐっと頂くカレンダーが少なかったのだけど
実家の母のために何本かもらって、
その他に、仙台のお客様から頂いた牛タンセットや
年末にパタパタと頂いたお菓子やワインを持って
実家に戻る予定だったのです
ついでに、母がお気に入りのメープルシロップを購入

とてもよろこんでくれて、うれしい

相変わらず、おいしいごはんを食べさせてもらって
さっきうちに戻ってきました
明日からのお休み、何をしようかなぁ~
ブログもまだアップしますよ

Mail Box の中

2011-12-27 22:05:26 | なんでもない話
明日で年内の仕事は終わりだというのに
年内にお願いしますという仕事に追われた1日
でも、そうなると集中して結構早く出来るものだと
自分でも感心したけど、いつもこんな早いと思わないでーーー
と、強く思うのだよ

急いでジムに行ったら、違う店舗からきているインストラクターさんが
「筋トレ一緒にやりましょう」と声かけてきてくれて
25分くらい、6人くらいで一緒にやったのだけど・・・きっつーい
いま、お腹の筋肉が痛いのです
年末の時間割で、ジム自体が早く終わってしまって
筋トレのあとは、マシンとサイクリングだけで帰って来ちゃった

マンションについて、Mail Boxの中を覗いたら
うれしい郵便物が入っていたの

いつもより4日早いエクラ2月号と
新潮文庫プレゼントの文庫カバー
早速、エクラに掲載している『水のかたち』を読んで
文庫カバーをじっくり見て、ニヤニヤなのさ

何ヶ月前からBSフジで毎週「北の国から」の最初の連続ドラマが
再放送されていて、見ていなかったので、ずっと見ていたのです
それで、今日から4日間、20時から「北の国から」初恋とか色々
再放送しているので、録画しているのだよん
昔のドラマだなぁとは思うけど、素朴で素直でいいドラマだね

真夜中の手紙

2011-12-26 21:31:06 | 本のこと
宮本輝さんの『真夜中の手紙』

一日の仕事を終えた午前2時、宮本輝から、手紙が届く――。
 今年の三月から十月まで、著者公式サイトの登録メンバーに
 宛てて綴られた話を一挙公開!
 ビル・エヴァンスや志ん生の名演から、阪神大震災の日々、
 自作について、スズメバチとの奇跡的バトル、そして井上靖の
 ウィスキー秘話、水上勉とイヌを探し廻った夏の話など先輩
 文士との交流譚まで、とっておきの話題が満載の一冊。


今ではロム専門ですが、一応わたしもBTCメンバーなので
この本に収録されている文章は全て読んでいたのですが
こうして1冊の本になって改めて読めたのはとても幸せだと感じます
あの大震災があって、日本中が心を痛めていたとき
少なからずわたしもちょっとめいっていたのかもしれませんが
輝先生のユーモアやちょっとした言葉に慰められていたのかもしれません
読みながらたくさんの付箋を貼って、読み直したりしました
わたしも好きなビル・エヴァンスが「長い時間をかけての自殺」という言葉には
少なからずショックを受け、CDを聞き直したり・・・
「春は少しずつやってくるのではありません。ある日、いっせいに春になるのです。
世の中も同じです。少しずつ変わっていくのではありません。
あるとき、怒濤のように変化するのです」という言葉に、涙が止まりません
他にもたくさんの宝物がつまっている本だと思います
宮本輝さんは、もうエッセイは書かないとおっしゃっていたので
自身のHPで、メンバーに当てた、裸の言葉ともいえる文章を
こういう形で手に取ることができたことは、極上の幸運のように思います

宮本輝さん関連でもうひとつ
今日付けの朝日新聞広告特集「リーダーたちの本棚」で
ワタミ株式会社の渡辺美樹さんがお好きな本を紹介していました
おすすめの5冊は
 司馬遼太郎著 「坂の上の雲」全8巻
 天童荒太著  「悼む人」
 高杉良著   「虚像」
 宮本輝著   「流転の海」最新第6部
 夏目漱石著  「我が輩は猫である」
その中で、一部を勝手に紹介させてもらいます
  現代作家では、宮本輝さんの大ファンで、「流転の海」は、
 30年近く前の第1部刊行時から愛読しています。主人公の熊
 吾は、破天荒な性格で欠点がありつつも、物事の本質を見抜
 き、生き方に一本筋が通っている。手のかかる一人息子への
 深い愛情にも胸打たれますーー中略ーー熊吾になついていた
 はずの男が人前で段ども熊吾に叱られるうちに自尊心を傷つ
 けられ、「わしの子供の前でも、わしをアホ扱いしなさった。
 けど、一寸の虫にも五分の魂でなぁし」と反撃する場面です。
 相手に非があっても、百%否定してやり込めてはいけないな
 と、部下への接し方を思い返して反省しました。そんな教訓
 を含め、読みごたえのある本です。

渡辺美樹さんのテレビでのコメントやお話は
とても好感の持てるもので好きな方だったのですが、
同じ作家の方の小説に、似たような感覚を持っているということで
ますます好きになってしまいました

明日、明後日と出勤すると1週間のお正月休み
今日、もう必要のないカタログやサンプルを捨てて
片付けは終わっているので、大掃除はさっさと終わりそう
自宅でも仕事場でも、やらなくてはならないことのメドがついて
ほっとして年末を過ごせそうだよ~ん

ブロードアレイ・ミュージアム

2011-12-26 04:48:56 | 本のこと
小路幸也さんの『ブロードアレイ・ミュージアム』

 1920年代のニューヨーク。裏通りの小さな博物館
 <BAM>(ブロードアレイ・ミュージアム)の収蔵品は一風変
 わったものばかり。そこでは、物に触れると未来を
 予知できる不思議な少女フェイとワケあり個性派揃い
 のキュレーターが、悲劇を防ぐべく日夜活躍している
 のだ。ジャズエイジの世界へ貴方を誘います。
 文庫版ボーナストラック「ドラキュラのマント」収録


最初から登場人物の名前が次々と出てきて、取っ付きにくい感じ
あきらめて読み始めると、いつもの小路さんらしく軽やかな流れで
小説というより、昔の映画を観ているような気持ちで読み進めました
1章ごとの話の流れが軽快
章が進むにつれて少しづつ分かってくる、それぞれの謎
そして、決して暗くならず、思わずホッと笑顔するような小説です

クリスマスを含めての3連休
天気予報は大荒れだったのだけど、札幌は比較的良いお天気続き
大切な人と過ごす時間はあっという間
大掃除と年賀状は全て終わったという快挙
読みたかった単行本を思い切って4冊、自分へのプレゼントとしました

昨日はなんだか疲れちゃって、9時半に寝入ってしまって
2時には目が覚めてしまった
お弁当作って、スマートノート書いて、今こうしてブログ書いて
眠たくなったら少し寝て、会社行こう
窓の外は真っ白 吹雪 

500m美術館

2011-12-20 21:51:11 | なんでもない話
今日、仕事で外出したときに
地下鉄大通でおりて、バスセンタービルに向かう地下街で
500m美術館というのをやっていました

お店とかがなく、ただの地下通路というスペースなので
ちょっとびっくりしちゃいました
前期の展示が11月3日~1月28日、
後期が2月4日~4月28日
札幌で活動している優れた芸術家(50名)の作品を展示するそうです
仕事中だったので、あまりゆっくりは見ることは出来なかったので
休みの日にゆっくり見に来ようと思いました
仕事で用事のあるときしか歩かない通路なので、
意識しないと行かないんだよねぇ
展示作品を少し写真とって見ました(クリックすると大きくなります)


今日はひっさしぶりにジムに行って来ました
考えてみたら12月に入って初めて 
体を動かすと肩こりが解消、程よい疲れ、行ってよかった
ただ、何故か今、太ももが痛いのです
明日はどこが痛くなるのか・・・負けない

ここずっと札幌は真冬日でずっとマイナス気温
道路はツルツルで、歩いていると顔が固まりそう
週間天気予報を見てもずっとマイナス気温だけど
あさっての冬至を過ぎたら、また日が延びるのだなぁと思うと
必ず春は来ると心が温かくなる感じ

あ、忘れていました
ほぼ日で、もう恒例となりつつある
石田ゆり子さんちのはなちゃんの冬休み連載始まりましたよ
はなちゃん、少し賢くなって登場

ハーモニー 心をつなぐ歌

2011-12-19 21:37:37 | 映画のこと
韓国映画『ハーモニー 心をつなぐ歌』

気になっていた映画だったのだけど
ちょっと韓国ドラマが苦手な方なので
WOWOWで放送されて、見ようか見ないか迷って結局見たのです
アメリカTVドラマも少し苦手なのでLOSTとかも見ていなくって
主人公の方がそんな有名な女優さんとは知らなかった
映画を見ていて、韓国のお国柄をヒシヒシと感じたりもしたのだけど
実話を元にしている事実が大きく重かったです
犯罪を犯した人間とその家族、どちらの辛さ悲しさも苦しいものだし
犯罪者に対する差別や仕打ちが、あまりにも露骨でした
そして、実話ではきっと違ったでしょう被害者に対することは
この映画では語られていないということが、
わたしの心の奥にひっかかっているのかもしれません

先週はずっと風邪をひいいていてマスクマンだったわたし
使い捨てマスクを使用していたのだけど
今回、京都のお店から布マスクを購入してみました

柄とかたくさんあって、1枚400円~500円
メール便で送ってもらうと、北海道でも送料一律200円でお安いの
これからの季節、使っていきたいなぁと思っています
風邪はもうひかないようにするためにね

土曜日には、少し出かける用事があったので
甘いものが食べたくってbenbeya(ベンベヤ)でケーキを買ってきました

初めて食べたbenbeyaケーキ、甘さ控えめで美味しかった
今度は違う種類のケーキを食べたいのだ

昨日は,本棚の本を整理しようと思って、まずは文庫本から

2冊持っていた本もあったりして反省
悩んだ本は取っておくことにしても
気がついたら旅行鞄いっぱいになっていて
今年は文庫本の整理で充分おなかいっぱいとなりました
今日,ブック○フに持って行ったら
100冊3600円程で引き取ってもらいました

昨日は、クロゼットの中やタンスの引き出しの中なども整理
目標はお正月休み前に大掃除を終わらせることなのだけど
さっき気付いたのは、まだ年賀状つくっておりませんでした
母の年賀状を作って、終わった気でいたわん

続・森崎書店の日々

2011-12-16 21:39:13 | 本のこと
今年1月に読んだ『森崎書店の日々』の続編
『続・森崎書店の日々』

 貴子の叔父であるサトルが経営する森崎書店は、妻の桃子が店を
 手伝うようになり、穏やかでのんびりとした時間が流れていた。
 貴子は仕事が休みの日には店へ立ち寄り、手伝いをしながら、旧
 知の神保町の面々との交流を楽しんでいた。とくに和田とは、ず
 っと「恋人関係」が続いており、それに微妙に嫉妬するサトルに、
 貴子は手を焼いたりしていた。サトルと桃子の結婚記念日、貴子
 は温泉旅行をプレゼントする。店を気にするサトルだったが、貴
 子が店番を請け負い、その間だけ森崎書店の二階に泊まることに
 なる。ひさしぶりの森崎書店での生活に浮かれる貴子。店に遊び
 に来た和田は、古書店を舞台にした小説をずっと書きたいと思っ
 ていたと貴子に話す。貴子もそれは素晴らしいアイディアだと喜
 ぶ。少しずつ小説を書き続ける和田だったが、貴子はそんな和田
 との間にはっきりとした進展が見られないため、ひそかに不安を
 感じていた。そんな折、貴子は偶然にも和田が喫茶店で女性と会
 っているのを目撃してしまう。


憧れの本の街、神保町のお話で
本が大好きな人たちばかりが出てくるというだけで、好きな小説
トモちゃんが「悲しいときは本を読むんです。何時間でもずっと。
読んでいれば、ざわついていた私の心はまた静けさを取り戻します。
本の世界ならば浸っても、誰も傷つけることないから・・・」

という言葉には、ちょっと泣きそうになりました
人間は様々なことを忘れていく。忘れていくことで生きていく
本の中の言葉ですが、さびしい気持ちを少し暖かくしてくれる
そんな小説だなぁと思います

毎日かあさん、酔いがさめたら・・・

2011-12-15 21:19:01 | 映画のこと
続けて見てしまったのです
漫画家 西原理恵子さんと亡き鴨志田嬢さんとの映画

まずは『毎日かあさん』

こちらは西原さんの漫画が原作なのよね
漫画は読んでいないのだけど、映画はすっごく良かった
笑いどころがかなりあって、子役も昭和のこどもっぽくって可愛い
そして、キョンキョンと永瀬くんの夫婦役は本当によかった
鴨志田さんのダメっぷり、西原さんのサバサバっぷり、ぴったり
後半の癌治療中や亡くなる食前の鴨志田さん役の永瀬くん
本当に死んじゃうんじゃないのというくらいゲッソリ
最後の方は、涙で、つらかった
とても大好きになった映画

そして、『酔いがさめたら、うちに帰ろう』

鴨志田嬢さん原作小説の映画化
この小説は読んでいて、とても好きで、人に貸したりしていたからか
本棚を探しても、本が無かったの いずこに・・・・
小説同様、鴨志田さん目線の内容で
アルコール依存症で入院した精神病院でのこととかがリアル
切なく、そしてリアルで、やっぱりこの映画も好きだな
永作博美さんも、浅野忠信さんも、役柄ぴったり
続けてみない方がいいかなとも思ったのだけど
それぞれ別々にいいところがあって、こちらも大好きになりました

名もなき毒

2011-12-14 22:21:58 | 本のこと
宮部みゆきさんの『名もなき毒』
『誰か』の続編、2005年に北海道新聞他に連載されいていた小説
2006年に単行本で出版されたときに読んだのですが
今回、文庫で出版されているのを本屋さんで見ての再読です


 今多コンツェルンの広報室では、ひとりのアルバイトを雇った。
 編集経験があると自称して採用された原田いずみは、しかし、
 質の悪いトラブルメーカーだった。
 解雇された彼女の連絡窓口となった杉村三郎は、
 極端なまでの経歴詐称とクレーマーぶりに振り回される。

 折しも、街では連続して起こった、無差別と思しき毒殺事件が
 多くの注目を集めていた……。

 人間の心の陥穽を、圧倒的な筆致で描ききった、
 現代ミステリーの最高峰!

 第41回吉川英治文学賞受賞作

物語で二つの事件と平行して、
主人公の今多コンツェルン婿養子の杉村三郎の
少しやるせない事情や環境、気持ちの動きが表現されいて
事件は衝撃的で、悲しいのだけど、宮部さんらしく
やさしさや人情にあふれた人間関係もあり、少し救われる
宮部さんの小説は、現代物はつらい事件が多く、この作品もそうだけど
それでも何度も読んでみようと思うのは、
なんとか信じて行けるものがあるんだと思うからなのかな

そして、この小説、北海道新聞で連載されていて
実家に帰るたびにまとめて読んでいたら
父と母が切り抜きをして取っておいてくれたこと
忘れられない思い出のひとつで、ちょっと切ない