中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

なりすます

2010-06-09 08:47:34 | 身辺雑記
 「なりすます」とは、実際はそうでないのに、なりきった風をすること(広辞苑)だ。なりすましに関して、人騒がせでバカらしい話の記事を2つ見た。

 一つはミニブログのツイッター上に菅首相になりすました者が登場したことだ。ツイッターは鳩山前首相が私もしますと言って有名になり、ツイッターする議員が増えていて、国会議員でも100人以上いるらしい。その鳩山首相になりすました偽者もすでに登場し「辞職しません」などとつぶやいていたが、この偽者は後に正体を明かして謝罪したとのことだ。菅首相になりすました偽者は次々に出て、中にはご丁寧に、ネクタイを締めた顔写真付きで「これを機に始めることにしました」と本物そっくりになりすます者もあったらしい。民主党本部が否定したので偽者は2日で姿を消したが、新しい首相のつぶやきをチェックしようと登録した読者(フォロワー)が1万人を超えたケースもあったようだ

 私はツイッターには興味が持てないので、政治家の「つぶやき」を覗いてみようとは思わないが、当然のことながら興味関心を持つ人は少なくないようだから、それに乗じて偽者が出てくるのだろう。それにしてもこの偽者たちは何を目的でわざわざこのようなことをしたのだろうか。その精神状態は理解できない。鳩山前首相になりすました偽者は謝罪の中で、「有名人を使ってコントをやってみたい」と思ったのが動機だと言っているが、何かしら幼稚で馬鹿げている。菅首相の偽者たちの動機は分からないが、愉快犯のようなものではないだろうか。実害はなかったとは言え、こういうことにエネルギーを注いで多くの人を惑わしてやろうというのは、やはりまともではない。

 もう一つ、これは実害があった「なりすまし」の話だ。福岡県八女市で、34歳のアルバイトの男が電波法違反などの容疑で逮捕された。この男はアマチュア無線のマニアだが、自宅でアマチュア無線では許可されていない業務用の周波数の電波を発信できるように無線機を改造して、タクシー会社の配車係になりすまし、「本社どうぞ」「了解」などとやっていた。今年1月から4月にかけて154回やっていたというから相当なものだ。タクシー会社では業務を妨害されたことになるから逮捕されるのは当然だ。それにしても34歳にもなる男がいったい何を考えてこんなことをしたのだろう。幼児はよく電車ごっこなどをするものだが、そんな遊びのつもりだったのか。まったく幼児性丸出しの行為だ。

 菅首相になりすましたことで、ツイッターの「使い手」とされている民主党のある議員は「面白い現象だが」と言ったそうだが、、「なりすまし」は詐欺にも結びつく行為で、笑って済まされるものではないだろう。