半月ほど前にHr君の母親が亡くなった。何年か高齢者の療養施設に入居していたが、亡くなる前はずっと意識のない、眠ってばかりいる状態が続いていた。高齢だし、一時は危篤状態に陥っていたこともあって覚悟はできていたし、前から家族葬にすると決めていたから、無事滞りなく済んだようだ。
私の母や妻の葬儀をした葬祭会館では家族葬用の比較的小さい部屋もあって、Hr君の母親の葬儀はそこで行ったようだが、話を聞いてみると使用料は結構な価格だ。それに仏式で行ったからそちらの費用もかなりかかったとのことだったが、それでも会葬者や遠くの親戚がないだけ楽だったようだ。
近頃は家族葬を行う家は増えているらしい。ちょうど同じ頃に知人の義兄が亡くなり、やはり同じ会館で仏式の家族葬をしたと聞いた。退職後だいぶたっていたので家族葬にしたようだ。それでも市の小学校長会の会長も勤めた人だったから、関係方面に知らせることはしたらしいが、家族葬でと伝えたので会葬者はなかったとのことだった。
私も家族葬にしてほしいと思っている。先日弟と食事した時、弟もその意向だということを知った。お互いに現役を退いて10年以上たつのだから、ひっそりやってほしいというのが願いだ。私は息子夫婦や孫達に見送ってもらえれば満足だ。まだそのことはきちんと息子達に伝えていないが、いずれは話すつもりだ。小学校教師の次男はおそらく分かってくれるだろうが、企業に勤めている長男は少々固いところがあるから説得が必要かも知れない。
家族葬よりもっと簡易な直葬というのがある。これは例えば病院で死んだら葬儀はせずに、そこからすぐに火葬場に持っていくもので、いくら何でもこれはあっさりし過ぎているから希望しない。子ども達にも少しは落ち着く時間が要るだろう。
墓のことも頭が痛い問題らしい。私の家は東京の谷中霊園に墓があるからいいが、新しく造ろうとすると、ずいぶん高いものらしい。時々霊園から勧誘の電話があるが、関係のないことだから気が楽だ。自分の代から家の墓を造ってくれた祖父に感謝している。
墓などは不要という人のために、樹木葬というのがある。前にテレビで見たことがあるが、関東か東北のある寺の裏山はその寺の所有地で、雑木林のようになっている。その中の気に入った木を選んで、その根元に遺骨を埋める。それだけだ。寺ではしばらくの間は供養してくれる。供養はどうでもいいが自然に還るという点ではいいことだなと思った。
撒葬というのもある。自分が気に入っていた場所に遺灰を撒くというものだが、しょせんは無機物になった灰だ。ちょっと感傷的な感じもする。私には特に撒いてほしい場所はない。庭に埋めてもらってもいいが、これは法律上いけないのだそうだ
あれこれ死んだ後のことも考えなくてはならないのは煩わしいことだが、あまりドライに考えないほうがいいのかも知れない。もっともドライの程度は人さまざまだから、私が希望している家族葬も人によってはドライで味気ないと言う人もいるだろう。とにかく後残された時間はあまりないようだから、何とか落ち着かせよう。
私の母や妻の葬儀をした葬祭会館では家族葬用の比較的小さい部屋もあって、Hr君の母親の葬儀はそこで行ったようだが、話を聞いてみると使用料は結構な価格だ。それに仏式で行ったからそちらの費用もかなりかかったとのことだったが、それでも会葬者や遠くの親戚がないだけ楽だったようだ。
近頃は家族葬を行う家は増えているらしい。ちょうど同じ頃に知人の義兄が亡くなり、やはり同じ会館で仏式の家族葬をしたと聞いた。退職後だいぶたっていたので家族葬にしたようだ。それでも市の小学校長会の会長も勤めた人だったから、関係方面に知らせることはしたらしいが、家族葬でと伝えたので会葬者はなかったとのことだった。
私も家族葬にしてほしいと思っている。先日弟と食事した時、弟もその意向だということを知った。お互いに現役を退いて10年以上たつのだから、ひっそりやってほしいというのが願いだ。私は息子夫婦や孫達に見送ってもらえれば満足だ。まだそのことはきちんと息子達に伝えていないが、いずれは話すつもりだ。小学校教師の次男はおそらく分かってくれるだろうが、企業に勤めている長男は少々固いところがあるから説得が必要かも知れない。
家族葬よりもっと簡易な直葬というのがある。これは例えば病院で死んだら葬儀はせずに、そこからすぐに火葬場に持っていくもので、いくら何でもこれはあっさりし過ぎているから希望しない。子ども達にも少しは落ち着く時間が要るだろう。
墓のことも頭が痛い問題らしい。私の家は東京の谷中霊園に墓があるからいいが、新しく造ろうとすると、ずいぶん高いものらしい。時々霊園から勧誘の電話があるが、関係のないことだから気が楽だ。自分の代から家の墓を造ってくれた祖父に感謝している。
墓などは不要という人のために、樹木葬というのがある。前にテレビで見たことがあるが、関東か東北のある寺の裏山はその寺の所有地で、雑木林のようになっている。その中の気に入った木を選んで、その根元に遺骨を埋める。それだけだ。寺ではしばらくの間は供養してくれる。供養はどうでもいいが自然に還るという点ではいいことだなと思った。
撒葬というのもある。自分が気に入っていた場所に遺灰を撒くというものだが、しょせんは無機物になった灰だ。ちょっと感傷的な感じもする。私には特に撒いてほしい場所はない。庭に埋めてもらってもいいが、これは法律上いけないのだそうだ
あれこれ死んだ後のことも考えなくてはならないのは煩わしいことだが、あまりドライに考えないほうがいいのかも知れない。もっともドライの程度は人さまざまだから、私が希望している家族葬も人によってはドライで味気ないと言う人もいるだろう。とにかく後残された時間はあまりないようだから、何とか落ち着かせよう。