Hg君の奥さんが入院した。糖尿病と言うことだ。何日か前にかかりつけの医院で血糖値を測ったら340ほどあり驚いたそうだ。疲れるとかの症状はないかと聞かれたらしいが特にない、ただやはり喉の渇きがあって尿も多いようだったとのことだ。入院したほうがいいというアドバイスで尼崎にある県立病院に入院したが、入院してから測った値は500以上だったそうで、血糖値の標準値は空腹時で80~110mg/dl未満、食後2時間で80~140mg/dl未満とされているようだから、これはかなり高い。
私は40歳で集団検診を職場で受診するようになって以来、血液検査の各項目で引っかかったことはなかった。60を過ぎてからアミラーゼの値が少し高かったこともあったが、それもやがて安定した。だから血糖値も標準値以内で、糖尿病ということには無縁だったし、両親も含めて私の家族、親戚にも糖尿があるということは聞いたことがない。そんなこともあって糖尿病についての知識は皆無に等しいので、改めて調べてみると、なかなか厄介な疾患のようだ。
私達が日常摂り入れている炭水化物(糖質)は体内でブドウ糖に分解して血液によって細胞に送り込まれてエネルギー源になるが、この血液中のブドウ糖濃度(血糖値)は、膵臓で造られるインシュリンなどのいろいろなホルモンによって調節されて、常に一定の値に保たれているのが正常状態だ。それが何らかの原因で細胞内に糖が取り込まれないようになると血液中に残った糖の量が増える。これが糖尿病だ。
糖尿病は大きく1型と2型の2つに分けられ、1型は膵臓のインシュリンを作っている細胞が壊れて、インシュリンが枯渇することで起こり、2型はインシュリンはあっても肥満などの原因でインシュリンの働きが悪くなったり、インシュリンの分泌量が減少したりして起こるそうだ。Hg君の奥さんがどちらの型かは知らない。
先進国では糖尿病は10大疾患とも5大疾患ともされていて、2006年の時点で世界には少なくとも 1億7100万人の糖尿病患者がいて、2030年までにこの数は倍増すると推定されている。しかし、まだまだこの病気についての認識は低いようで、2005年には、米国だけでおよそ 2080万人の糖尿病患者がいたが、全米糖尿病協会によると、620万人の人々がまだ診断を受けておらず、境界型糖尿病(糖尿病予備軍)は4100万人に達するそうだ。
日本国内の患者数は、この40年間で約3万人から700万人程度にまで膨れ上がってきていて、境界型糖尿病を含めると2000万人に及ぶとも言われるようだ。境界型糖尿病と言うのは血糖値が正常でもない、糖尿病でもないグレーゾーンの範囲にあるもので、日本と違って先進国では、WHO(世界保健機関)をはじめとして「耐糖能障害」という病名を用いているようで、この病名の患者のおおむね1/3は2型糖尿病になり、1/3はこのままで留まり、1/3は正常値に戻るらしい。
糖尿病で怖いのは合併症だ。「三大合併症」と言われている糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症で、糖尿病発症時から10~15年でこれらの合併症が出てくると言われる。このうち糖尿病神経障害は手足のしびれ、けがややけどの痛みに気づかないなどで、そのほかにも筋肉の萎縮、筋力の低下や胃腸の不調、立ちくらみ、発汗異常などがあり、合併症の中で最も早く出てくる。糖尿病網膜症は、目の網膜の血管が悪くなり、視力が弱まり、失明する場合もある。白内障になることも多いと言われている。糖尿病腎症は、腎臓の尿を作る機能が悪くなり、日常生活に大きな影響を及ぼす人工透析をする必要が出てくる。
いずれにしても糖尿病とは厄介な病気だということは分かる。こんなことを調べていると、私自身にその兆候がないかと少し気になってきた。かかりつけの医院で血液検査をしてもらってから少し日がたっているので、また相談してみよう。Hg君の奥さんは自宅に戻れば、自分で指先から血液を採って血糖値を測ったり、インシュリンの注射をしたりしなければならないようだ。自分で注射するなどぞっとする。そんなことにならないためにも、今のところどこと言って不調はないが、用心するに越したことはないだろう。
国連は、11月14日を「世界糖尿病デー」に指定している。この日はインシュリンの発見者であるバンティング博士の誕生日である。国連がこのような啓発の日を設けたのは、12月1日の「世界エイズデー」に続き「世界糖尿病デー」が2つ目となっている。このようなことからも糖尿病の克服は、世界的な重要な課題であることが分かる。
(日曜日はブログを休みます)
私は40歳で集団検診を職場で受診するようになって以来、血液検査の各項目で引っかかったことはなかった。60を過ぎてからアミラーゼの値が少し高かったこともあったが、それもやがて安定した。だから血糖値も標準値以内で、糖尿病ということには無縁だったし、両親も含めて私の家族、親戚にも糖尿があるということは聞いたことがない。そんなこともあって糖尿病についての知識は皆無に等しいので、改めて調べてみると、なかなか厄介な疾患のようだ。
私達が日常摂り入れている炭水化物(糖質)は体内でブドウ糖に分解して血液によって細胞に送り込まれてエネルギー源になるが、この血液中のブドウ糖濃度(血糖値)は、膵臓で造られるインシュリンなどのいろいろなホルモンによって調節されて、常に一定の値に保たれているのが正常状態だ。それが何らかの原因で細胞内に糖が取り込まれないようになると血液中に残った糖の量が増える。これが糖尿病だ。
糖尿病は大きく1型と2型の2つに分けられ、1型は膵臓のインシュリンを作っている細胞が壊れて、インシュリンが枯渇することで起こり、2型はインシュリンはあっても肥満などの原因でインシュリンの働きが悪くなったり、インシュリンの分泌量が減少したりして起こるそうだ。Hg君の奥さんがどちらの型かは知らない。
先進国では糖尿病は10大疾患とも5大疾患ともされていて、2006年の時点で世界には少なくとも 1億7100万人の糖尿病患者がいて、2030年までにこの数は倍増すると推定されている。しかし、まだまだこの病気についての認識は低いようで、2005年には、米国だけでおよそ 2080万人の糖尿病患者がいたが、全米糖尿病協会によると、620万人の人々がまだ診断を受けておらず、境界型糖尿病(糖尿病予備軍)は4100万人に達するそうだ。
日本国内の患者数は、この40年間で約3万人から700万人程度にまで膨れ上がってきていて、境界型糖尿病を含めると2000万人に及ぶとも言われるようだ。境界型糖尿病と言うのは血糖値が正常でもない、糖尿病でもないグレーゾーンの範囲にあるもので、日本と違って先進国では、WHO(世界保健機関)をはじめとして「耐糖能障害」という病名を用いているようで、この病名の患者のおおむね1/3は2型糖尿病になり、1/3はこのままで留まり、1/3は正常値に戻るらしい。
糖尿病で怖いのは合併症だ。「三大合併症」と言われている糖尿病神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病腎症で、糖尿病発症時から10~15年でこれらの合併症が出てくると言われる。このうち糖尿病神経障害は手足のしびれ、けがややけどの痛みに気づかないなどで、そのほかにも筋肉の萎縮、筋力の低下や胃腸の不調、立ちくらみ、発汗異常などがあり、合併症の中で最も早く出てくる。糖尿病網膜症は、目の網膜の血管が悪くなり、視力が弱まり、失明する場合もある。白内障になることも多いと言われている。糖尿病腎症は、腎臓の尿を作る機能が悪くなり、日常生活に大きな影響を及ぼす人工透析をする必要が出てくる。
いずれにしても糖尿病とは厄介な病気だということは分かる。こんなことを調べていると、私自身にその兆候がないかと少し気になってきた。かかりつけの医院で血液検査をしてもらってから少し日がたっているので、また相談してみよう。Hg君の奥さんは自宅に戻れば、自分で指先から血液を採って血糖値を測ったり、インシュリンの注射をしたりしなければならないようだ。自分で注射するなどぞっとする。そんなことにならないためにも、今のところどこと言って不調はないが、用心するに越したことはないだろう。
国連は、11月14日を「世界糖尿病デー」に指定している。この日はインシュリンの発見者であるバンティング博士の誕生日である。国連がこのような啓発の日を設けたのは、12月1日の「世界エイズデー」に続き「世界糖尿病デー」が2つ目となっている。このようなことからも糖尿病の克服は、世界的な重要な課題であることが分かる。
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