中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

はやぶさ

2010-06-14 09:50:55 | 身辺雑記
 7年前に打ち上げられた小惑星探査機はやぶさが、60億キロの宇宙の旅を終えて帰還した。この探査機は小惑星「イトカワ」に着陸し、その地表の砂を持ち帰るという世界初の快挙と大いに注目を集めた。はやぶさは大気圏に突入して燃え尽きる前に、イトカワの砂が入っているのではないかと期待されているカプセルを放出し、これは回収できたようだ。

 NHKオンラインより

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20100614/k10015087141000.html

 「イトカワ」は地球から3億キロ離れた宇宙空間にある太陽系の小惑星で、1998年に米国の研究所のチームによって発見され、その後日本の宇宙科学研究所の依頼によって日本のロケット開発の父とされる故糸川英夫博士の名前が国際天文台連合によって2003年に承認された。非常に小さな惑星で、三軸径は535 × 294 × 209 mしかない。形は不規則で、仰向けになっているラッコとも、サツマイモとも形容される。

         

 その小さな天体に向かって観測機を打ち上げて、7年かかって到達、帰還させたり、途中でのさまざまなトラブルを解決したりする制御技術はたいしたものだと思う。すでに日本は気象衛星ひまわりや金星探査機あかつき、月探査機かぐやなどの打ち上げで、技術の高さを世界に示してきたが、ここにまた大きな成果を上げることができた。


猫好き、猫嫌い

2010-06-14 08:24:55 | 身辺雑記
 私はこの10年来猫を飼っている。これまでにも紹介したことはあるがミーシャというメス猫だ。まあペットなのだろうが、それほどのものではなく、血統書付きでもなく、もとは捨て猫だったのを貰い受けた。妻がいた頃には2度犬を飼ったことがあり、猫には関心がなかったが、今は猫好き、猫党だ。

            
          
 猫好きの者は、猫は犬と違って人に媚びないで超然としているのがいいと言い、猫嫌いはそこが気に食わないし、犬は明るいが猫は陰気だとも言う。私は今では猫好きだから、やはり猫の超然としているところが好きだと思う。猫にもさまざまな個性があるようだから一概には言えないのかも知れないが、ミーシャの場合はしょっちゅう「我関せず焉」という態度ではなく、時々ニャアニャア啼きながら寄って来て膝の上に乗ったりするし、胸のあたりにすがるようにしてうずくまることもあり、夜はそばに来て眠っている。それがまた可愛い。こういうことを言い出すと親バカのように切りがないからこれくらいにしておくが、いずれにしてもペットと言うよりは同居人のようなものだ。

            

 これはおととしに撮ったものだが、この頃に比べると最近は毛の艶が乏しくなってきたように思う。もう10歳を超えているから、人間で言えば中年なのだろうが至って元気だ。

 中国の作家の魯迅は猫嫌いで知られていたようで、論敵から揶揄や攻撃を受けたようだが、彼の場合は猫に対しては嫌いと言うよりも憎悪を抱いていたらしい。幼少の頃彼は蛇に襲われた小さい鼠(親指くらいの大きさで、二十日鼠のようなものらしい)を助けて介抱したのだが、それ以来その小鼠は彼に馴れて、自由にあたりを動き回るようになったのでひどく可愛がっていた。ところがあるとき急に姿を見せなくなり気をもんでいると、彼の世話のために住み込んでいた阿長という呼び名の保姆(うば)が、鼠は猫に食われてしまったと告げた。後で分かったことは、その鼠は阿長の足に這い上がろうとして彼女に踏み殺されたのだが、当初はそうとは知らなかった幼い魯迅は猛然と憎悪に駆られて、それからは猫を見れば追い回したり、石を投げたり、棒でぶちのめしたりしたらしい。その後北京に移ってからも飼っていた子兎たちを猫が殺したので、彼の言うところによると「旧い怨みに新しい憎悪が加わって」、いっそう猫を目の仇にしたと言うことだ。彼の小品『犬・猫・鼠』には猫嫌いになったいきさつが縷々述べられているが、ここまで猫嫌いが徹底するとかえって面白い。

 我が家のミーシャは、多分都会で飼われているどの猫もそうだろうが、狩をするようなことは滅多にない。トカゲやバッタを獲ったことはあるが、もし鼠を見でもしたら恐れてすくんでしまうのではないだろうか。「鼠など獲ることなくて猫が逝く」という句があった。

 ミーシャはあと何年生きるのだろう。20歳まで生きると言われもするから、そうすると後10年だ。残したらかわいそうだと思うのだが、あと10年は私にとってはちょっと厳しい。とにかく、これからしばらくは長生き競争だ。