先週、県内のコロナ感染者0の日が続き、警戒レベルも下がったので(現在はまた上昇…)、上田市立美術館の展覧会「シンビズム4」を見に行ってきました。和田峠を越えて上田市までは1時間半ほどあります。和田峠にはまだ雪が残っていました。
それでもやはり春…木の根元から雪解けが始まる「根開き」がみられました。
和田峠を越えると浅間山が見えてきます。浅間山の雪も少なくなっていました。
平井寺トンネルを抜けて「塩田平」に入ります。この「塩田平」は信州の鎌倉とも言われ、穏やかな気候の場所…「前山寺」「無言館」「デッサン館」それに「独鈷山」登山にと、何度も訪れた場所です。この先に「別所温泉」があります。
「生島足島神社」の前を通って市街地に向かいます。この神社は諏訪大社ともつながりがあって、御柱祭も行われているそうです。
目的地「サントミューゼ」に着きました。「サントミューゼ」は生糸産業で栄えた上田の「蚕都(さんと)」と「ミュージアム」を合体した造語だそうです。
旧たばこ産業の広大な敷地に柳沢孝彦さん設計の建物が立っています。アーチを描いたおしゃれな建物です。柳沢孝彦さんは新国立劇場や東京都現代美術館、東京オペラシティなども手掛けている方です。
この中にある「上田市立美術館」の「シンビズム4」展…「シンビズム」は「信州の美術の主義」だそうです。長野県芸術監督団事業として県内の学芸員さん達との共同企画で、今まで若手作家さんを紹介していました。今回は県内の戦後の現代美術の作家さん達です。
写真撮影可のもの…まずは彫刻の「戸谷成雄」の作品です。屋内で森を感じる作品でした…
「小山利枝子」の作品ではこのインスタレーションに注目でした。やわらかい色彩の絵にも惹かれました…
「母袋俊也」の絵画…どれも力強い作品でした。
「辰野登恵子」の絵画…この方は岡谷出身で、地元美術館にも収蔵作品があって何度か見ています。さまざまな形を表現した作品の力強さに惹かれます。
上田市美術館のコレクション展も見てきました。ここで注目したのは大正時代に上田市に開所した「農民美術練習所」とそこで指導した「山本鼎」です。そこで作られた工芸品は素朴ながら、素敵な作品が多く残されています。
「山本鼎」は版画も極め、農民美術運動と共に児童自由画教育運動にも力を入れました。雑誌の装丁にも携わっています。
美術館から望む上田市の「太郎山」です。その手前に「上田城跡公園」があります。
上田駅近くの「飯島商店」にも立ち寄りました。こちらは明治時代に建てられた繭倉…国の登録有形文化財になっています。明治時代の上田は養蚕の一大拠点で、上田駅からの出荷に応じた繭倉が数十棟も軒を連ねていたそうです。
こちらは飯島商店の本店…こちらも国の登録有形文化財です。石造り風の大正モダンな洋風建築です。飯島商店は信州では知らない人がいないほどお馴染みの「みすゞ飴」のお店です。「みすゞ飴」は果汁を寒天・グラニュー糖・水飴で固めた乾燥ゼリーです。私はここの季節限定ジャムをいただいて(特によくいただいたのは三宝柑!)ジャムのファンになりました。
道沿いには城下町らしい蔵や石垣が見られました。オウバイの花も咲いていました。
足元には真田六文銭をモチーフにした六花文とツツジ…上田市街地のマンホールの蓋です。
上田ではゆっくり巡りたい所もたくさんあるのですが、今回は時間もなくてあと一ヶ所です…