平成26年(あ)第589号 強盗殺人,詐欺,窃盗,住居侵入被告事件
平成29年7月27日 第一小法廷判決
以下、毎日新聞の報道です。
鳥取連続不審死
最高裁上告棄却 上田被告死刑判決確定へ
2009年に鳥取県で起きた連続不審死事件で2件の強盗殺人罪などに問われた元スナックホステス、上田美由紀被告(43)の上告審判決で、最高裁第1小法廷は27日、被告の上告を棄却した。1、2審の死刑判決が確定する。小池裕裁判長は「被告は債務の弁済を免れようと2人を殺害しており、いずれも強固な殺意に基づく計画的で冷酷な犯行。死刑はやむを得ない」と述べた。
判決によると、上田被告は09年4月、270万円の借金返済を免れるためにトラック運転手の矢部和実さん(当時47歳)に睡眠薬を飲ませて同県北栄町の日本海で水死させた。同10月には電器店経営の円山秀樹さん(同57歳)を同様の手口で県内の川で水死させて、家電代金約53万円の支払いを免れた。
2件とも殺害現場の目撃証言といった直接証拠がなく、上田被告は逮捕以降、一貫して関与を否認。上告審でも弁護側が「女性である被告が、意識がもうろうとした男性を一人で水中に誘導することは不可能だ」として無罪を主張していた。
これに対し最高裁は、2件とも犯行時間帯直後に現場付近で「体がぬれた状態の被告を見た」とした元同居男性の証言について「客観的な証拠と整合しており信用できる」と指摘。2人の遺体から検出された睡眠薬を被告が入手していたとみられる点などの間接証拠も積み上げ、無罪主張を退けた。裁判官5人全員一致の意見。
以下、時事通信の報道です。
上田被告の死刑確定へ=最高裁が上告棄却-鳥取連続不審死
鳥取県で2009年に男性2人が変死した連続不審死事件をめぐり、強盗殺人などの罪に問われた元スナック従業員上田美由紀被告(43)の上告審判決で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は27日、被告側の上告を棄却した。一、二審の死刑判決が確定する。
判決理由で第1小法廷は「経緯や動機に酌むべき事情がなく、強固な殺意に基づく計画的で冷酷な犯行だ。刑事責任は極めて重い」と指摘した。
弁護側は、2件の強盗殺人について無罪を主張。被告を犯人とする直接的な証拠はなく、遺体から検出された睡眠薬成分などの状況証拠をどう評価するかが争点だった。
一審鳥取地裁の裁判員裁判は「殺害の機会があったのは被告だけ」として、いずれも被告の犯行と認定。二審広島高裁松江支部も支持した。
第1小法廷は、被害者と最後に接触したのが上田被告で、睡眠薬を事前に入手していたことなどを挙げ、「一、二審判決は正当だ」とした。
一、二審判決によると、上田被告は09年4月、借金返済を免れるためトラック運転手矢部和実さん=当時(47)=に睡眠薬を飲ませ、鳥取県内の海で溺れさせて殺害。同10月には同様の手口で電器店経営円山秀樹さん=同(57)=を川で水死させ、家電製品の代金支払いを免れるなどした。
今回の争点は、1審における公判で黙秘が認められるかですが、それ以前に裁判官はその訴えを事実認定を争っているに過ぎないとして、却下されました。
事実確認についても、客観的な判断があるとして死刑が確定しました。
裁判長裁判官 小池 裕
裁判官 池上政幸
裁判官 大谷直人
裁判官 木澤克之
裁判官 山口 厚
平成29年7月27日 第一小法廷判決
以下、毎日新聞の報道です。
鳥取連続不審死
最高裁上告棄却 上田被告死刑判決確定へ
2009年に鳥取県で起きた連続不審死事件で2件の強盗殺人罪などに問われた元スナックホステス、上田美由紀被告(43)の上告審判決で、最高裁第1小法廷は27日、被告の上告を棄却した。1、2審の死刑判決が確定する。小池裕裁判長は「被告は債務の弁済を免れようと2人を殺害しており、いずれも強固な殺意に基づく計画的で冷酷な犯行。死刑はやむを得ない」と述べた。
判決によると、上田被告は09年4月、270万円の借金返済を免れるためにトラック運転手の矢部和実さん(当時47歳)に睡眠薬を飲ませて同県北栄町の日本海で水死させた。同10月には電器店経営の円山秀樹さん(同57歳)を同様の手口で県内の川で水死させて、家電代金約53万円の支払いを免れた。
2件とも殺害現場の目撃証言といった直接証拠がなく、上田被告は逮捕以降、一貫して関与を否認。上告審でも弁護側が「女性である被告が、意識がもうろうとした男性を一人で水中に誘導することは不可能だ」として無罪を主張していた。
これに対し最高裁は、2件とも犯行時間帯直後に現場付近で「体がぬれた状態の被告を見た」とした元同居男性の証言について「客観的な証拠と整合しており信用できる」と指摘。2人の遺体から検出された睡眠薬を被告が入手していたとみられる点などの間接証拠も積み上げ、無罪主張を退けた。裁判官5人全員一致の意見。
以下、時事通信の報道です。
上田被告の死刑確定へ=最高裁が上告棄却-鳥取連続不審死
鳥取県で2009年に男性2人が変死した連続不審死事件をめぐり、強盗殺人などの罪に問われた元スナック従業員上田美由紀被告(43)の上告審判決で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は27日、被告側の上告を棄却した。一、二審の死刑判決が確定する。
判決理由で第1小法廷は「経緯や動機に酌むべき事情がなく、強固な殺意に基づく計画的で冷酷な犯行だ。刑事責任は極めて重い」と指摘した。
弁護側は、2件の強盗殺人について無罪を主張。被告を犯人とする直接的な証拠はなく、遺体から検出された睡眠薬成分などの状況証拠をどう評価するかが争点だった。
一審鳥取地裁の裁判員裁判は「殺害の機会があったのは被告だけ」として、いずれも被告の犯行と認定。二審広島高裁松江支部も支持した。
第1小法廷は、被害者と最後に接触したのが上田被告で、睡眠薬を事前に入手していたことなどを挙げ、「一、二審判決は正当だ」とした。
一、二審判決によると、上田被告は09年4月、借金返済を免れるためトラック運転手矢部和実さん=当時(47)=に睡眠薬を飲ませ、鳥取県内の海で溺れさせて殺害。同10月には同様の手口で電器店経営円山秀樹さん=同(57)=を川で水死させ、家電製品の代金支払いを免れるなどした。
今回の争点は、1審における公判で黙秘が認められるかですが、それ以前に裁判官はその訴えを事実認定を争っているに過ぎないとして、却下されました。
事実確認についても、客観的な判断があるとして死刑が確定しました。
裁判長裁判官 小池 裕
裁判官 池上政幸
裁判官 大谷直人
裁判官 木澤克之
裁判官 山口 厚