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妻が、黒ウサギさんのブログで、栗拾いの記事を見つけて、「栗拾って来て!」と宣う。
ふと、山登りの際目にしていた、車で30分ほどで行ける北斗市のとある場所に大きな栗の木が数本あったことを思い出して、朝食後、ダメモトで出掛けてみた。
今年は、夏が暑かったせいか、山のドングリや栗が豊作だという。案の定、イガがたくさん付いていたし、探す必要がないほどボロボロ落ちている。
夢中になって拾い続けた。栗拾いをして汗を掻いたのは初めての経験だ・・・1時間程度で手持ちのビニール袋2つにもなった。まだ落ちてはいたが、キリがないので切り上げた。家へ帰って計ったら5.3kgもあった。ちょっと欲張りすぎたか・・・・?
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ちなみに、この山野に自生している栗は、シバグリ(柴栗)またはヤマグリ(山栗)と呼ばれる品種だ。店頭で売られている丹波栗に代表されるような栽培ものに比べて粒は小さいが、甘みは強い。
粒が小さいので、皮を剥いて実を取り出すような食べ方は不向きである。単純に茹でて、歯で皮を潰しながら実をしゃぶり出すような食べ方が一般的だ。早速、おやつ代わりに少し茹でて食べてみた。期待に違わず非常に甘くて美味しい。
さて、欲張って拾ってきたはいいが、ちょっと量が多い。保存の方法をネットで調べて、1/3はお裾分け、残りの半分は、水気を良く切って、新聞紙にくるみ、チルド室に保存し、あとは、冷凍庫に保存した。
栗を拾いながら、ふと子供の頃のほろ苦い思い出が蘇った。小学校5年生の頃だったと思う。友人4~5人で、大野川を漕いで渡り、対岸にある他人様の栗林へ栗拾いに出掛けた。ズボンや上着のポケットに入りきれないほど拾って、意気揚々と引き上げようとしたとき、「ちょっと!ちょっと!」と声が掛かった。「ヤバイ!」と思ったが、逃げたところでどこの誰か知られている。手招きされる方へすごすご進む。「拾った栗、全部ここへ入れて!」と大きな笊を差し出された。仕方なく、全部その笊へしぶしぶ差し出した。全員の分だからかなり量だった。
しかし、不思議に、叱られたという記憶はない。「お陰で拾う手間が省けたよ」というおじさんの言葉と、こちらが拾い終わるのを待って声を掛けたような雰囲気に、反省より悔しさの方が大きかったことが記憶に残っている。