手前の雲に朝日が遮られて、真上へ陽光が昇る様を見ながら、夜を明かした鵡川道の駅から日高町へ向かう。
今日は、日高町(旧門別町)の一等三角点の賀張山と二等三角点のヌモトル山に登った。どちらも登山道はないが、この地域の山は、笹が短く、頂上に続く尾根さえ特定できれば、藪こぎ登山はほとんど苦痛ではない。
ところが、ポカをして、用意した地図を全部忘れてきてしまった。頼りはGPSに打ち込んだルートのみ。高いGPSは地形図も入っているが、自分のは安いのでそれはなし。目の前の地形とGPSルートで判断するしかない。尾根の取り付きまで行けばなんとかなるだろうと楽観してトライ。
○賀張山(486.9m)(アイヌ名はポロヌプリ)
日高町と新冠町の境界をなす厚別川沿いの道を奥へ進む。奥山牧場に断って車を置かせてもらって出発。地図がないのでどれが頂上か分からない。奥さんが「賀張山は、一番奥の山です」と指を差して教えてくれた。安心して牧場の中の通路を抜けて最短の左側の尾根に取り付く。
急な尾根だったが、丈の短いミヤコザサはほとんど歩くのに支障はない。しかも尾根には鹿道ができている。頂上手前のピークから尾根を間違えて10分ほどのアルバイトをしたが、無事到着。
大きなな一等三角点標石(点名・賀張山)を前に・・・後ろの赤い看板は頂上標識かと思ったが、「鳥獣保護区」の標識だった。木が煩くてほとんど展望はなかった。
7:00スタート。登り1時間10分、下り35分、9:00ゴール。
○ヌモトル山」(612.8m)
ヌモトル山で検索すると、Web上で心霊スポットの話が出てくる。この話は、あるはずのない薮山山中に“幻の家”が現われ、そこの座敷では若い二人の女性が酒を飲み交わし騒いでいるとのこと。酒の匂いまで漂ってくるらしい。近づこうと思ってもどうしてか近づけず、気が付けば崖っぷちに追い込まれていたというものだ。
道路から最短の北東尾根からトライ。その取り付き地点まで行ったら林道があって、ゲートが閉ざされていた。初めから林道は当てにしていなかったので、尾根の藪に取り付いて進んだらその林道に出た。
しばらく林道を歩いて、再び尾根に取り付いたが、1本手前の尾根に取り付いてしまった。心霊スポットではないが、途中で深い沢の崖の上へ出てしまった。その崖を下って沢へ下り、登り直して予定の尾根へ移動した。地図があれば、このような間違いはしなかっただろう。しかし、冒険もどきで、これもまた楽しいものである。
下山は、沢を越えないで尾根をずっと下ってきたら、林道に出た。その林道は結局スタート地点まで続いていた。
崩壊した崖の対岸の紅葉がきれいだった。天気が良ければ、無効に太平洋が見えるはず。
頂上には二等三角点(点名・奴牟取山)の標石。後ろの木に境界線標識が付けられて赤いテープが結ばれていた。
頂上からの唯一の展望
スタート9:40。登り55分、下り40分、11:15ゴール。
下山したら雨が降ってきた。時間的には登るのは無理だが、山名が面白いエチナンゲップ山への林道状況を偵察に行った。しかし、手前のダムのところにゲートがあり施錠されていた。そこからだと尾根取り付き地点まで8kmほどの林道歩きが必要だ。往復4時間近い林道歩きはかなり億劫だが登ってみたい山である。
雨の中、新冠温泉レコードの湯へ。入浴後、のんびりこのブログを打つ。今夜のどこでもホテルは新冠の道の駅の予定。