癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

「中山道歩き旅・後半の部」を振り返る

2016年11月20日 | 登山・旅行

朝霧に包まれた後半の部、第1日目の中津川宿をスタート

 春は、東京の日本橋をスタートして、9日間で武州路・上州路~信濃炉~木曽路(338km)を歩き、中津川宿で前半の部とした。それに引き続き、今回の後半の部は、妻同行で、中津川からスタートし、美濃路~近江路(196km)を歩いたが、日が短いこともあり、距離が稼げず、8日間と余裕の歩きだった。


一番辛かったが自然に恵まれた1日目の大湫宿~細久手宿間の十三峠越えの入口

◎コースについて、
 春の前半に比べて、山間部の歩きや峠越えは少なかったが、今回の最初の3日間はそれなりに、自然豊かな山歩きも楽しむことができた。
 こちらも京都に近くなる2日間は、東京をスタートした2日間の同じで、街中ウォークだったが、昔の中山道が良く残っていた。
 前半の奈良井宿や妻籠宿や馬篭宿などのように、観光向けに整備されている宿場はなかったが、標識や説明板などはとても充実していて、昔の街道の情緒が良く残っているのには感心した。
 前半に比べて、京都に近いせいか、平安時代以前からの東山道と呼ばれた時代の史跡が良く残っていて、より重層的な歴史を垣間見ることができた気がする。
 ほかは、前半の部とほぼ同じ印象だが、こちらでも、一番大きな出来事は、1861年10月に京都をたち、翌2月に江戸入りしている「和宮降嫁」である。1つの宿場を通過するのに4、5日も要し、それ以前からの仮宿の建築、人馬の準備、寝具や食糧の用意などなど、沿道の宿場や集落は、本当に大変だったようである。それに不満を持った事件も起きている。また、数回往来している明治天皇の宿泊や休憩の史跡も多い。


 今回の方が、国道歩きが少なかった感じがするし、あっても歩道が完備されているところが多かった。むしろ、歩道部分も路肩部分もなく、車が交差するたびに道が塞がれる狭い街道の朝の通勤時間の方が怖かった。

◎日程について
 今回は妻同行だったので、1日の距離を30km以内に抑えて、7日間の予定でスタートした。春に比べて、日が短く、距離を延ばせない時期だったのが、妻にとっては幸いしたようだ。一人で歩くよりペースを少し抑えたし、休憩時間は多かった。一番長い4日目は約30kmを歩いた。この日が妻にとっては、足にマメもできて一番辛そうだった。

 そのこともあり、5日目以降、計画を変更して、予備日を最後の大津宿~京都三条大橋のラストウォークに回わすことにした。そのおかげで、距離も抑えることができたし、見どころの多い草津宿では、見学をゆったりと楽しむことができた。
 6日目と7日目は、宿の関係で、南彦根ステーションホテルに連泊して、進んだところまでJRで往復したので、持ち歩く必要のない荷物は宿に置き、妻は空身で歩くことができたの幸いした。


◎妻同行のメリット
 これまでの国内の歩き旅は、すべて一人歩きだった。今回は、妻も「楽しそうだから付いて行きたい」と言って、仕事の休みをもらって同行した。同行の一番のメリットは、目が4つあるので、標識や史跡の説明版などの見落としが少ないことだ。こちらは、コースを気にしながら先を歩くので、後ろから歩いてくる妻の方が、こちらで見落としたいろいろなことに気づくことが多かった。また、見どころの少ない区間でも、話し相手がいて、退屈することがないのも良かった。

◎その他(食事・荷物の軽量化・ブログ更新とコメント等)
 前回は、距離を稼ぐために昼食は行動食が多かったが、行動食で済ませたのは1回だけだった。今回は国道8号線と1号線がらみの街道が多かったので、コースを少し外すと、コンビニやレストランや食堂などが多かった。
 とくに、名古屋発祥で、今夏札幌に道内第1号店ができた、妻が東京にいたころから大好きだったコメダ珈琲に3回も寄ることになって、妻は大喜びだった。

 前回の反省を踏まえて、荷物は極力軽量化に努めて、二人とも5kg前後に抑えた。汗をかかない時期なので、2日連続同じものを着たり、ホテルで2回洗濯をしたことで、なんとかしのぐことができた。特に、後半は、妻の荷物を少しこちらが持ったことや、連泊したことにより妻は空身が2日あったことも幸いした。

 今回も、毎日ブログを更新しながら歩いた。はっきり言って、疲れた体で夕食前に2時間以上かけての更新作業は辛いものがある。しかし、「登って書く、歩いて書く」は自分のスタイルなので、これからも続けて行くつもりだ。そのためにも、宿には16時前には着くよう心がけた。
 それに対するコメントがうれしくもあり、大きな励みなった。苦労が報われるので、感謝申し上げたい。

 次回の歩き旅は、とりあえず、四国遍路の再訪(逆さ打ち)と東海道を考えている。前回秋だった四国遍路は春にこだわっている。しかし、来春は、『ほっかいどう山楽紀行』の出版時期と重なるので無理である。となると、6月の梅雨前か今回と同じ紅葉の頃の東海道の方が先になるかもしれない?