清宮選手効果か?今日の超満員のスタンド
今日は、どこへも出掛けずに、ほとんどTVで高校野球を見て過ごした。今年は100回記念ということで、初日には、王貞治氏が始球式を務め、これまでに活躍した選手の紹介などがされていた。自分も記憶があるところでは、太田幸司、江川卓、清原和博 桑田真澄、松井秀喜、松坂大輔、ダルビシュ優、田中将大、齋藤祐樹などである。
自分が高校野球に興味を持つようになったのは、小学校高学年のころ、父がラジオの前でスコアブックをつけながら聴いていたことに遡る。そのころの記憶になぜか寝屋川高校という学校名が残っている。地名が珍しかったからかもしれない。
検索してみたら、たしかに、昭和32年の夏の大会に出ている。記憶にはないが、2回戦で、王貞治氏が投手を務める早稲田実業と戦っている。しかも、春の選抜でンバツで優勝した王投手と息詰る延長戦で、ノーヒットノーランの0-1で寝屋川は敗れている。このときの試合が印象深かったのだろうか?
身近な選手の思い出は、自分が子どもの頃近所に住んでいてよく遊んだ大野中学校の2年先輩と2年後輩が、当時の函館工業高校の選手として参加している。さらに、ずっと後だが、自分が1年生のときに担任した同じクラスから2人も函館有斗高校から参加している。
さて、毎年のように春と夏の甲子園野球は1回戦からTVで中継される。自分もプロ野球よりはずっと好きだが、なぜ、これだけ大衆に受け入れられるのだろうか?その魅力を自分なりに探ってみたい。
「高校野球」からイメージされるものには、「さわやか」「元気」「勇気」「全力」「必死」「涙」「祈り」「球場との一体感」などがあるが、自分的には、何と言っても、「ドラマチック」だということだろう。
負ければ消えてしまうトーナメント戦ということもあるが、プロ野球ではなかなか起こらない、「もう駄目かもしれない」ような状況から、奇跡のようなありえないプレーが突然起こる。負けているチームの最終回の攻撃や、息を飲むような投手戦で緊迫した延長戦、ランナーが返って来たら試合終了等といった様々の手に汗握る場面がある。しかし、そんなときは、まるで「野球の神様がいるのではないか。」と思うし、「その神様は何と非情なのだろう」と思うことが多い。
だから、接戦が大好きだ。地元のチーム以外は、勝ち負けよりも接戦を期待してしまう。ここ数日は延長戦や接戦が非常に多く、面白い試合が多い。しかも、今年は打撃戦での接戦が多く、大きな点数の逆転劇も多い。
それにしても、今年の早稲田実業1年生の清宮選手のフィーバーぶりには凄いものがある。1回戦も今日の2回戦も、甲子園が超満員になるほどの人気である。過去の大会で、1年生の選手で騒がれた選手はたくさんいた。しかし、それは大会に入ってからの活躍によるものが多かった。
しかし、この清宮選手は、大会前から大騒ぎである。自分は今回の大会が始まる前まで全然知らなかった選手なので調べてみた。
“東京北砂リトル時代は通算132本塁打を記録。中学1年生だった12年には、米国で開催されたリトルリーグ世界選手権にエース兼主砲として優勝”
“米国の大会で最長94メートルのホームランを放ち、現地の解説者から「ジャパニーズ・ベーブ・ルース!」と呼ばれた”
“中学生時代にスイングスピードを計測したら大学生の水準以上の数値を記録。セカンドライナーと思われた打球がそのままスタンドインしたこともある”
“高校初本塁打が130m特大3ラン”
こんな逸話がその人気のもとなのだろうが、入学したての春からの試合で3番ファーストとして、全試合出場し、その存在を強烈にアピールする活躍をして、甲子園にやってきたようだ。西東京大会でも準決勝で試合を決める適時二塁打を放つなど、成績も全6試合で20打数10安打10打点と非凡さを証明している。決勝戦は神宮球場で行われたが、観衆は3万5千人だったそうだ。
これまでの超満員での2試合でも、それなりの活躍をしている。今後とも目を離せない楽しみな選手であることは間違いない。