Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

「死刑執行」が「使われる」

2018-07-06 | Weblog
オウム真理教事件関連の死刑囚七人の死刑執行が行われた。
事件当時、それが誤った認識ではあっても少なくとも「それが世界のため」と信じて事件を起こしたかもしれない実行犯の方々は、四半世紀経って、史上最悪の政権が、自分が延命するためにこの「死刑執行」を「使う」という「未来」を当時に知っていたら、どうだったのだろう。
この「死刑執行」は、現政権があたかも「他の政権では出来ないことをやる」という意味での「実行力」があるかのようなイメージ作りに利用され、非難を浴びる「カジノ法案」、公営化に戻る世界の趨勢に逆行する「水道民営化」を含む水道法改正案や、収まらないモリカケ疑惑、新たな総理夫人の友人への便宜供与疑惑、子供の裏口入学のために公金を流すよう工作する者まで現れた安倍政権下の官僚腐敗の極み、等々がマスコミに露出するまさにその時期に、それらを覆い隠すのにも使われ、おおいに役立つことになるだろうからだ。
事前に死刑執行の情報を漏らし、進行形として報道されることも、現政権らしい工作だろう。

政府関係者の「元号が変わる前に執行しておきたかった」という言い方には納得できない。関係ないからだ。
そもそも「平成最後の梅雨」などという言い方も、私は感心しないのだが。

きょう刑を執行された一人、中川智正は、中学の後輩である。水道橋博士や甲本ヒロトの同級生だったはずだ。自分たちの世代の事件なのだという感覚が、なんとも言葉を重くする。

写真は警察関係者とマスコミが押し寄せた、きょう午前の千歳烏山,オウムの後継団体の一つ「ひかりの輪」前。近辺在住の方に送っていただいた。
千歳烏山の過去の「事件」を扱う演劇を手掛けているので、かの地の現在進行形の空気を感じると、これもまたざわざわする。
コメント
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