金曜日にプレビュー開催、土曜日に初日が幕を明ける、つかこうへい作『熱海殺人事件 vs 売春捜査官』。
坂手洋二とゲストによるアフタートークを予定しています。
終演後、本公演の前売券をお持ちの方、ご予約の方は、ご入場頂けます。
7/29(月) 岡本麗(女優)
7/30(火) 横内謙介(劇作家・演出家・扉座主宰)
7/31(水) 加藤和夫(東映ビデオ常務取締役 エグゼクティブ・プロデューサー)
8/1(木) マキノノゾミ(脚本家・演出家・俳優)
8/2(金) 松岡錠司(映画監督)
8/3(土) 渡辺弘(彩の国さいたま芸術劇場 事業部長)
岡本麗さんは、つかこうへい事務所の中心俳優の一人で、主演した『寝取られ宗介』初演の印象は強烈だ。『熱海』ではハナ子を演じたことがある。彼女の一人芝居『たたかう女』を作・演出させていただいた(1995〜)。三年くらい全国ツアーをしたはずである。これも素敵だった。打ち上げで夜明けに「海に行こう!」と言い出して、私たちは本当に朝、海に行ってしまった。
横内謙介さん、マキノノゾミさんという、同世代の演劇人たちは、つか作品、とくに『熱海殺人事件』に影響を受けている。凡百の「演劇教育」よりも一本の『熱海殺人事件』が多くの演劇人を育てたのだと私は思っているのだが、いのうえひでのり氏と並んで、まさにそのど真ん中にいるお二人。観てもらうのはなんだか緊張するのである。
加藤和夫さんは東映ビデオ常務取締役だが、とにかく「東映Vシネマ」を始めた人である。私は一年間だけ在籍した慶應義塾大学演劇研究会でご一緒した。私の十九歳の初演出の芝居にも出てくれている。そりゃこの世代だから、当時はみんなつかこうへい作品を観て、読んで、その背中を見ていたはずである。
映画監督の松岡錠司さんも同世代である。「ぴあ」のフィルムフェスティバルから始まり、『バタ足金魚』、そして『深夜食堂』へ。時代と向き合う姿には、いつも励まされている。昔から時々遭遇するのだが、お互いシャイなので、ちゃんと話したのは最近なのである。
渡辺弘さんは、現在は彩の国さいたま芸術劇場が中心だが、いろいろな劇場で重要な作品を送り出してこられている。この四十年、演劇界の変遷に立ち会ってきた人である。松本市民芸術館や蜷川幸雄氏との仕事でもお世話になった。パラしてしまうと、若き日、燐光群の川中健次郎と七十年代に一緒に舞台に立ったこともある方なのだ!
戦後演劇の金字塔『熱海殺人事件』、 その発展形『売春捜査官』。
二人の「くわえ煙草伝兵衛」が、激突します。
http://rinkogun.com/Atami_vs_Baisyun.html