Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

変化すること

2009-08-30 | Weblog
『BUG』稽古が進むにつれ、アメリカの片田舎の生活のリアリティをどう獲得すればいいのだろうと思う。全ては行為と台詞の中に示されている。動いてみるしかない。しぜんと直観が働き出すまで、まだ試行錯誤が続く。夜は中学の東京在住者同窓会。初めて出るようなもので、あまりにも久しぶり、茫然とする。自転車で梅ヶ丘へ行き、新宿に出て帰宅したいときは、桜上水に自転車を停めて京王線を使うことがありこの日もそうしたが、桜上水駅前は舗装された空き地などでき、どういう目的かわからない変化を遂げている。
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風があるから凌ぎやすい

2009-08-30 | Weblog
若い人と話をしていると、時々驚いてしまうのは、かなり真面目な人であっても、自分本位の考え方にとらわれている場合があるということだ。そこで堂々巡りしちゃ駄目だろうと思う。演劇特有の「当事者」としての自覚のようなものを身につけることの難しさを思う。それだけで、さっと視野が広がったりするものなのだが。他者からの評価や、目の前の雑事に惑わされず、自分自身を乗り越えようとする不断の努力の中にこそ、この仕事のしんどさと可能性がある。
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『瀬戸内少年野球団』とその後の篠田正浩監督作品

2009-08-28 | Weblog
テレビでやっていた。通り過ぎつつ、ちらり画面を覗いた風景だけで、あれと思い当たる。二十五年前の映画。私は冒頭近くエキストラの復員兵で出ている。不破万作さんの後ろあたり。篠田監督はこの後『悪霊島』も岡山が舞台。その後『写楽』で私は大道芸の演出をさせていただく。あの時代日本でやっているはずのない往来のストロボアクション、蔦谷の店を荒らす真田広之さんたち一座の動きなど。急遽監督に言われ捕り方の役で出た。篠井英介さんの女形を追いかけ、ヅラを引っぺがしたりしている。
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ユンテク氏が寺山修司ファンと知り納得

2009-08-27 | Weblog
タイニイアリス丹羽氏に李潤澤(イ・ユンテク)氏と話すよう勧められ同氏演出『コリア・レッスン』(イヨネスコ『授業』)。しっかり生々しく作ってあるフィジカル・シアター。ずっと同種の緊張が続くため、何のメタファーかわからない部分は見過ごしてしまうが。ユンテク氏との会話は95年ソウルのシンポジウム以来。「お金ならいっぱい持ってる」と言う演劇人に初めて会った。日本に似た人が見あたらない個性。我が盟友キム・カンボは同氏主宰の劇団コリペ創立メンバー。人の輪である。
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急ぐ夏

2009-08-26 | Weblog
『BUG』、日本語改訂版、前半はまとめきり、渡せる状態に。正午から島次郎さん、竹林功照明マスターと共に美術会議。『BUG』読み合わせは、指針が明確になってくる。改訂して格段にわかりやすくなる。夜、劇団ミーティング。個人が集まっている中できちんと全体のことを考える「常識」については、明らかに能力差のようなものがある。
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高校野球と共に夏は盛りを過ぎ

2009-08-26 | Weblog
とにかく『BUG』を進める。合間に高校野球決勝を覗く。九回二死出塁なしからの日本文理の五点には、唖然。励まされるような気もするが、勝負というか、運命の決定のあっけなさを噛みしめもする。
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当分は東京を離れないはずだが

2009-08-24 | Weblog
帰京、羽田から急ぎ梅ヶ丘へ。JR山手線内へモノレール乗継ぎ割引キャンペーン中だが、今日は京急で。『BUG』稽古2日目。未知の世界へ、今のところまだおずおずと、しかしためらわず、進んでゆく。終了後、稽古場に出張してくれたFM世田谷の収録。流山児氏と馴染みの小川輝晃君がキャスターなので、楽に喋る。その後、梅ヶ丘に来て下さった景子さんとお久しぶりに。鬼が笑う話。古元君と諸々打合せ、終電帰宅。ここ二週間、ろくすっぽ家にいないことを改めて実感。
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一日だけの札幌

2009-08-23 | Weblog
札幌での「教育文化会館演劇フェスティバル」に招かれて、久しぶりに北海道へ。鐘下辰男と話す「演劇シンポジウム」、「札幌短編演劇祭」の「決勝審査員」など。同フェス実行委員長の斎藤雅彰さん、劇作家協会北海道支部の嶋智子さんとは長いつきあいになる。札幌での劇作家大会ももう十年前になるのだ。二年前の「演劇大学」でのワークショップ受講生も、ちらほら。久しぶりに鐘下とあれやこれや情報交換。
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くしゃみする人は、インフルエンザを疑う

2009-08-22 | Weblog
演出者協会理事会。改選後の人事について。午後過ぎても話が続く。日韓関係がたいへん。ここは年長者が多いので若者の立場で(?)意見を挟むことになる。この日は何件か、もろもろ行き違いのあるらしいことを、フォローすることも含めて話す。荻窪のユニクロでジーンズを買う。ほぼ中国製の同社で、ジーンズだけはずっと国産だった。国産とは岡山産ということだ。いつまで維持できるか。テレビは世界陸上をやっているが、観ているだけで疲れるのでやめる。
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能登を去る/斎藤憐の「乱歩」

2009-08-21 | Weblog
ワークショップ発表会。参加者37人全員を出すというのは確かに暴挙で、あがってしまう者、後半テキスト部分で台詞を忘れてしまう生徒もいる。こうした発表会では通常あり得ないリアリティは獲得したと思う。「もっと観ていたい」と、顧問の先生方。生徒の半数は一年生で息子と同い歳なのだが、どうもそういう実感が湧かない。ともあれ、帰京。その足で、孫三郎さんに呼ばれていた結城座『乱歩・白昼夢』を観る。いつも私の作劇の強引さを指摘する作・演出の斎藤憐さんが、他人のことを言えない押し出しで自分流を貫く。「黒色すみれ」コンビ生演奏もよかった。大正にはヴァイオリンがよく似合う。最近になくお元気な憐さん、『屋根裏』がお気に入りという孫三郎さんと、閉店間際のライオンでビールを一杯。
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能登の大自然を横目に勤しむ

2009-08-20 | Weblog
朝九時からワークショップ続く。テキスト部分とインプロの混ぜ方を決める。音楽もやる。先生方が近隣校から楽器類を集めて下さる。能登演劇堂の舞台、袖もホリゾントも飛ばして、機構を丸見えにする。舞台での前半通しは、驚異的にうまくゆく。一種のマジックだが、短期間でもきちんと仕込んでおいたものがなければこうはいかない。高校生たちも自分なりの「リアル」を抱えている。明日の最終発表会で全部うまくいくかはまだわからない。夕食後も宿舎で稽古。後半を三回通し、シンデレラタイムぎりぎり。ここまでハードな合宿になるとは思わなかったよ。
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能登、2日目

2009-08-19 | Weblog
ワークショップは続く。ともあれ一日中。四十人相手はたいへんである。作者である篠原久美子さんの了承を得て、昨日今日と東京で行われている〈非戦を選ぶ演劇人の会〉の台本も、テキストに使用させてもらうことにする。それにしても、高校生とずっと向き合っている先生方は、たいへんだなあと思う。宿舎に帰っても十一時くらいまで自主練習用に稽古場が確保されている。結局、終わりまでつきあわざるを得ない。
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能登へ

2009-08-18 | Weblog
羽田から能登空港へ。これから四日間、中部高校演劇連盟の能登演劇堂ワークショップ。高校生相手の講師は久しぶり。会場までの車中窓外には深い緑。仲代達矢主演の無名塾『マクベス』セットが置かれた舞台。ホリゾント裏は開くようになっていて、奥行き深い能登の自然。同作の「森が動く」演出など、さぞやりがいがあるだろう。本物の馬も出るらしい。金沢市民芸術村の元ディレクター黒田百合さんが陣中見舞いに来て下さる。さっそくコミュニケーションゲームなど手伝って頂く。
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久しぶりに下北沢を歩く気がする

2009-08-17 | Weblog
『現代能楽集 イプセン』終わる。皆さん、お疲れさま。皆より一足先に帰京。帰省Uターンラッシュのピークのはずだが、新幹線自由席、奇跡的に座れる。島次郎さんと『BUG』美術打合せ。さらに連絡、打合せ。夜はスズナリで初めてユニークポイントを観る。ユニークというより直球だった。来年「座・高円寺」の「劇作家協会プログラム」に登場する集団。その企画も今回も日韓合作。主宰山田氏、客演松岡洋子さんらに、いろいろ感想など。
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お盆真っ盛りの興業

2009-08-16 | Weblog
ライス元国務長官の写真を使用(無断だろうな)して「ライス大盛り無料」と自家製ポスターで宣伝するカレー屋で昼飯。大盛りにはしなかった。昼、夜と芝居は安定してくる。夜は集中力が高く、『野鴨中毒』も締まってさらに進歩。終演後、「千秋楽前日打ち上げ」的に劇場そばの韓国居酒屋で乾杯。大阪の親しい人たちが大勢来て下さる。ありがたいことだ。今は親の会社を継いでいる裵優宇君とめーめー(江口恵美)夫妻も。ズドンとしたお腹! 第二子誕生近し。
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