防衛費倍増案に反対します。
現政権は、防衛費を対GDP2%以上、つまり現行の5兆円台から10兆円台に倍増させることを要求したというが、未曾有の国家経済破綻に責任ある政権のやることか。世界第三位になるという防衛費がなぜこの国に必要なのか。自衛隊は「必要最小限度の組織」ではなかったのか?
国家安全保障戦略、防衛計画大綱、中期防衛力整備計画の安全保障三文書に盛り込むべき提言案をまとめたというが、おかしなところだらけだ。
そもそも「専守防衛」であるはずの憲法に違反している。
「国家防衛戦略」という言葉がヘン。なんで「防衛」が「戦略」なんだ。
「敵基地攻撃」は「反撃能力」と名称を変え、ミサイル基地ばかりでなく、指揮統制機能への攻撃も含むと主張。軍備施設のみならず一般施設まで攻撃可能になる。
南西諸島に自衛隊基地を作って、自衛隊が戦闘の主体となるように仕組むアメリカの計画に素直に従っているだけだ。
戦争を止めるのは、軍事力ではない。外交だ。その「常識」が、この国にはない。
アメリカへの盲目的な依存を疑わない者たちが愛国心を語る歪さがピークを更新している。
しばらくニュースをちゃんと見ないでいたら、こんなことになっている。
かつて安倍政権下の安保法制制定のさいは、表現者としてそれに反対する動きをとったが、現在の、多くの表現者団体のみなさんは、もう何も声を挙げることはないのだろうか。
当時、安保法制反対の言説を批判した人たちは、あそこで最低限の歯止めをかけるべきだったという悔しさを、共有してくださらないのだろう。
文化予算こそ、倍増、どころか、十倍くらいにしてもらいたいものだ。
写真は、2019年、ロシア。