池の島は、亀の形に見えるでしょう

2010年03月15日 | ふるさとの話
(浄土真宗本願寺派・玉谷山 光顯寺)


『こんにちは~、このお寺の前を何十回となく通り過ぎながら、初めて入らせていただきました』と、お寺の奥さんに挨拶しながら、名刺とアトム特選品カタログを手渡しいたします。
実は二日前、知り合いのIさんから突然電話がありました。
「DVDの接続と設定が出来ないの、今、八代の光顯(こうけん)寺に居るけれど診てもらえませんか」と、即刻、息子が駆けつけてテキパキ点検、設定をして帰ります。
息子が云うには、「早速駆けつけお寺のご主人喜んでおられたよ。よろしいですと云うのに余分に代金いただくし、まあ立派な構えのお寺なんでいっぺん見学させてもらったら」と感心して話します。

日高町八代にあるこのお寺は、いつも前を通りながら今までご縁がなく中に入った事はありませんでした。
本日ご挨拶に伺うと、これも奇縁かな、寺の入り口でYさん家族と遭遇します。
Yさんは当店のお客様、光顯寺は奥さんの実家のお寺、今日はお参りのご様子です。
「まあ、電気屋さんとここでバッタリ会うなんて、一緒にお寺を見せてもらいましょう」なんて挨拶しながら入ります。
立派な山門潜り抜け、大きな本堂正面に、車で走って見るよりも大きく見えます立派です。
庫裏の玄関で奥さん挨拶、「一昨日は、すぐに来ていただきDVD使えるように、ありがとうございました」、
『素晴らしい庭を見学させてください』、
「どうぞ、どうぞ、本堂の鶴の絵も見てくださいね」とニコニコ案内、さっそく本堂に向かいます。

本堂がまた凄く荘厳で立派、正面奥の左右両翼に巨大な壁画が二面、「鶴」を描いた作品なのです。
円山応挙で有名な円山派の絵師の作、40羽余りの鶴が雪原に遊び羽ばたく、素晴らしい絵です。
その隣には、江戸期の狩野派絵師による「花鳥図」の屏風、別のところには、当寺のずっと先代が描かれたと云う水墨画六面、このお寺は何と立派な物がある事やら感心いたします。
庭に案内されて、「あの島の形、亀に見えるでしょう。この池は“心”の字の形に作られてます。亀さんの島は“心”の点になるのです」と解説されます。
庭は、江戸末期に壇家さんたちが力を合わせて素人ながら造った立派な物、地割りの美しさが一際目を引く、池泉(ちせん)観賞式庭園としてとても有名なものだそうです。
そんな立派なお寺を、初めて訪問してしまいました。