1時にツアー参加者が集合して、先ずレクチャーホールへ
浅野副館長さんからジュゴンのお話を聞きました。
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浅野さんは鳥羽水族館で30年間、ジュゴン飼育に携わっていらっしゃいます。
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最初に鳥羽水族館にやってきたのは、ジュンコ。
セレナもすごくかわいいのですが、それ以上にかわいかったそうです。
新聞の写真ではよくわかりませんが、どんな顔をしていたのかな。
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鳥羽水族館では、ジュンイチは1979年以来、セレナは1987年以来
長期飼育されていますが、ジュゴンはとっても飼育の難しい動物です。
数十日で死んでしまうことが多く、触っただけで死んでしまうと
言われていたほどでした。
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ジュゴンは海草しか食べません。
鳥羽水族館では、30年前ジュゴン飼育をはじめた当初、えさのアマモを
職員の皆さんが鳥羽湾にもぐってとっていました。
冬には水温が6度ぐらいになり、もぐっていると体の感覚が失われ、
海から上がり、暖房で温まってから体が痛くなってくる、
という過酷さでした。
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とってきたアマモは、みんなできれいにして
海水で洗った後、真水で洗い流します。
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そしてジュゴンが食べやすいように網につけていました。
何しろジュゴンは毎日体重の1割ほどのアマモを食べるのですから、
大変な作業です。職員がみんなで力を合わせてジュゴン飼育を
成功させたんですね。
今ではアマモは韓国から輸入されています。
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次に海獣類の分類を教えていただきました。
海獣類には鯨目(80種)・海牛目(4種)・鰭脚類(36種)・食肉目(8種)があります。海生哺乳類は陸上生活をしていたものが、2次的に海で
生活するようになったものです。
鯨類は約6500万年前に、エサを求めて、ジュゴン、マナティの海牛類は、
5000万年~5500万年前に敵から逃れるために、海に入ったそうです。
鰭脚類は3000万~3500万年前、食肉目のラッコは500万年前だそうです。
古い時代に海に入ったものほど、水中生活に適応した体形をしています。
鯨類と海牛類は一見したところよく似ていますが、ジュゴンでは骨盤が
背骨にくっついていますが、鯨類では骨盤は背骨から離れ痕跡的に筋肉の中に
埋まっています。
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よくジュゴンとマナティを間違える方がいらっしゃるのですが
こんなに違います。
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先ず、尾びれの形。ジュゴンは三角、マナティはうちわ型。
腕はジュゴンはひじから先が、体の外に出ていて、マナティはヒトと
同じように肩から出ています。
体の形はジュゴンが丸くて、マナティは扁平。
ジュゴンは深い海で早く泳げる体形。マナティが棲むアマゾンなどは
雨季と乾季があって、乾季には川の水が少なくなるので、浅いところでも
泳げるような体形になっているそうです。
ジュゴンは数分に一度は、呼吸のために海面に上がってきますが、
マナティはなが~い時間呼吸しなくても大丈夫だそうです。
マナティは心拍数を変えたり、代謝を抑えたりできるそうです。
(マナティが水槽の底に沈んだまま、ずーっと動かないので、
写真が撮りづらいなあと思っていたのでした)
世界中では、約10万頭のジュゴンがいるのですが、そのうち
8万頭はオーストラリアに、1万頭はアラビア海近海にいます。
その他の地域では、ジュゴンは絶滅の危機に瀕しているところが多く、
アフリカの東海岸でも、急激な個体数の減少が起こっているそうです。
東南アジアのジュゴンも危機に瀕しています。
個体数の減少要因は、藻場の減少や、混獲、ダイナマイト猟など様々です。
ジュンイチもエリという魚を捕るための囲いの中に、入ってしまった
ところを保護されました(フィリピン北部)。
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フィリピンのパラワン島付近で親からはぐれてしまったセレナは
まだ赤ちゃんでした。なかなかミルクを飲まないセレナになんとか、
ミルクを飲ませるために浅野さんたちは大奮闘。特製の哺乳瓶
(というか哺乳装置)を考案して、やっとセレナはミルクを飲みました。
こうして、大切に育てられたセレナが1987年の4月に日本にやってきたのです。
セレナもジュンイチもとても小さい頃から人間に育てられているからか、
人間が大好き!それはとってもうれしいのですが、なかなか2世が誕生しません。
セレナの赤ちゃんが見たいなあ・・・。
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沖縄のジュゴン保護について
ジュゴンは哺乳類。魚網にからまると窒息してしまいます。
個体数の少なくなったジュゴンを1頭でも、死なしてはいけないと
沖縄では「ジュゴンレスキュー」の取り組みが行われています。
本物のジュゴンと同じ大きさ、重さのレプリカで、網にからまった
ジュゴンをすばやく助ける訓練です。浅野さんたちが今までフィリピンで
行ってきた取り組みの成果が取り入れられて、すばやくジュゴンを
助けることが出来たそうです。
ただ、本物のジュゴンはレプリカと違ってあばれます。
実際、フィリピンでジュゴンレスキューをしているときに、
浅野さんの体に網がまきついて、海に引きずりこまれそうになった
こともあるそうです。
全部紹介できませんでしたが、他にも興味深いお話がいっぱい。
浅野さん、すばらしいお話をありがとうございました。
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SDCCからは、ジュゴンが棲む海の写真の紹介や、基地建設の
環境アセスについて、「2010年を国際ジュゴン年に」キャンペーンに
ついてなどお話しました。
ZAN
浅野副館長さんからジュゴンのお話を聞きました。
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浅野さんは鳥羽水族館で30年間、ジュゴン飼育に携わっていらっしゃいます。
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最初に鳥羽水族館にやってきたのは、ジュンコ。
セレナもすごくかわいいのですが、それ以上にかわいかったそうです。
新聞の写真ではよくわかりませんが、どんな顔をしていたのかな。
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鳥羽水族館では、ジュンイチは1979年以来、セレナは1987年以来
長期飼育されていますが、ジュゴンはとっても飼育の難しい動物です。
数十日で死んでしまうことが多く、触っただけで死んでしまうと
言われていたほどでした。
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ジュゴンは海草しか食べません。
鳥羽水族館では、30年前ジュゴン飼育をはじめた当初、えさのアマモを
職員の皆さんが鳥羽湾にもぐってとっていました。
冬には水温が6度ぐらいになり、もぐっていると体の感覚が失われ、
海から上がり、暖房で温まってから体が痛くなってくる、
という過酷さでした。
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とってきたアマモは、みんなできれいにして
海水で洗った後、真水で洗い流します。
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そしてジュゴンが食べやすいように網につけていました。
何しろジュゴンは毎日体重の1割ほどのアマモを食べるのですから、
大変な作業です。職員がみんなで力を合わせてジュゴン飼育を
成功させたんですね。
今ではアマモは韓国から輸入されています。
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次に海獣類の分類を教えていただきました。
海獣類には鯨目(80種)・海牛目(4種)・鰭脚類(36種)・食肉目(8種)があります。海生哺乳類は陸上生活をしていたものが、2次的に海で
生活するようになったものです。
鯨類は約6500万年前に、エサを求めて、ジュゴン、マナティの海牛類は、
5000万年~5500万年前に敵から逃れるために、海に入ったそうです。
鰭脚類は3000万~3500万年前、食肉目のラッコは500万年前だそうです。
古い時代に海に入ったものほど、水中生活に適応した体形をしています。
鯨類と海牛類は一見したところよく似ていますが、ジュゴンでは骨盤が
背骨にくっついていますが、鯨類では骨盤は背骨から離れ痕跡的に筋肉の中に
埋まっています。
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よくジュゴンとマナティを間違える方がいらっしゃるのですが
こんなに違います。
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先ず、尾びれの形。ジュゴンは三角、マナティはうちわ型。
腕はジュゴンはひじから先が、体の外に出ていて、マナティはヒトと
同じように肩から出ています。
体の形はジュゴンが丸くて、マナティは扁平。
ジュゴンは深い海で早く泳げる体形。マナティが棲むアマゾンなどは
雨季と乾季があって、乾季には川の水が少なくなるので、浅いところでも
泳げるような体形になっているそうです。
ジュゴンは数分に一度は、呼吸のために海面に上がってきますが、
マナティはなが~い時間呼吸しなくても大丈夫だそうです。
マナティは心拍数を変えたり、代謝を抑えたりできるそうです。
(マナティが水槽の底に沈んだまま、ずーっと動かないので、
写真が撮りづらいなあと思っていたのでした)
世界中では、約10万頭のジュゴンがいるのですが、そのうち
8万頭はオーストラリアに、1万頭はアラビア海近海にいます。
その他の地域では、ジュゴンは絶滅の危機に瀕しているところが多く、
アフリカの東海岸でも、急激な個体数の減少が起こっているそうです。
東南アジアのジュゴンも危機に瀕しています。
個体数の減少要因は、藻場の減少や、混獲、ダイナマイト猟など様々です。
ジュンイチもエリという魚を捕るための囲いの中に、入ってしまった
ところを保護されました(フィリピン北部)。
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フィリピンのパラワン島付近で親からはぐれてしまったセレナは
まだ赤ちゃんでした。なかなかミルクを飲まないセレナになんとか、
ミルクを飲ませるために浅野さんたちは大奮闘。特製の哺乳瓶
(というか哺乳装置)を考案して、やっとセレナはミルクを飲みました。
こうして、大切に育てられたセレナが1987年の4月に日本にやってきたのです。
セレナもジュンイチもとても小さい頃から人間に育てられているからか、
人間が大好き!それはとってもうれしいのですが、なかなか2世が誕生しません。
セレナの赤ちゃんが見たいなあ・・・。
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沖縄のジュゴン保護について
ジュゴンは哺乳類。魚網にからまると窒息してしまいます。
個体数の少なくなったジュゴンを1頭でも、死なしてはいけないと
沖縄では「ジュゴンレスキュー」の取り組みが行われています。
本物のジュゴンと同じ大きさ、重さのレプリカで、網にからまった
ジュゴンをすばやく助ける訓練です。浅野さんたちが今までフィリピンで
行ってきた取り組みの成果が取り入れられて、すばやくジュゴンを
助けることが出来たそうです。
ただ、本物のジュゴンはレプリカと違ってあばれます。
実際、フィリピンでジュゴンレスキューをしているときに、
浅野さんの体に網がまきついて、海に引きずりこまれそうになった
こともあるそうです。
全部紹介できませんでしたが、他にも興味深いお話がいっぱい。
浅野さん、すばらしいお話をありがとうございました。
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SDCCからは、ジュゴンが棲む海の写真の紹介や、基地建設の
環境アセスについて、「2010年を国際ジュゴン年に」キャンペーンに
ついてなどお話しました。
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