ジュゴン掲示板

ジュゴン保護キャンペーンセンター(SDCC)は日本では沖縄にのみ生息しているジュゴンを守るために活動をしています。

大阪の交流会

2009年02月23日 | ジュゴン大好き
日本での忙しい日程の疲れも見せず、
カンジャナさんは終始素敵な笑顔でした。

大学卒業後に勤めた水族館でジュゴンに出会って以来
ジュゴンが大好きなカンジャナさん。
今では「ジュゴンのママ」と呼ばれているそうです。

わたしももっとがんばろう~。
勇気りんりん
みんながだいすき じゅごんちゃん


カンジャナさんから、ジュゴンのコインをいただきました。
うれしい~。

TA-KE

2/21ジュゴンと生きる国々から学ぶ 大阪セミナー

2009年02月23日 | 活動報告

大阪は天満橋のドーンセンターで開催しました。
いつものように元気に開幕


まずは、バルセロナ報告のビデオを上映。
そして、恒例の人形劇です。
今回はじめて声優(?)にチャレンジした新人もがんばりました。


続いて蜷川SDCC事務局長から、IUCNの三度目の勧告と
国連国際生物多様生年についてお話しました。
三度目の「勧告」と言っていますが、実は今回の会議で
ジュゴン保護について「勧告」ではなく、「決議」として
採択されました。
IUCNのサイト(英語)Resolutions and Recommendations(決議と勧告)

決議はIUCN自らが問題の解決にあたるもので、
WWFジャパンの花輪さんによると、勧告よりも
実現可能性が高いそうです。


そしてカンジャナさんの登場。
まず、世界のジュゴン分布状況や、移動性について。
ジュゴンの行動域は結構広いようです。

そしてタイでの保護活動について。
タイのジュゴン生息数は空中目視調査などにより、約250頭
だと思われるそうです。タイでも絶滅の危機に瀕しています。
政府がジュゴン保護区を作っていますが、漁民との関係など
まだまだ課題も残されているようです。


次はボン条約(1979年)。ボン条約は、移動性の動物(渡り鳥やクジラ、
ジュゴンなど)の保全に関する条約です。条約なので、国家の
署名、批准が必要です。ジュゴンについては、2002年にふたつの
勧告が出ていますが、日本は捕鯨の関係でボン条約に加盟していません。
さまざまな理由で加盟していない国は他にも多いのです。


そこで、広くジュゴンを守るために登場したのが、
「ボン条約のジュゴン保護の覚書」(SDCCの仮訳PDF)。
英文はこちら
ジュゴンを守るための各国間の取り決めです。
覚え書きには法的拘束力がなく、それゆえボン条約に
加盟していない国も参加できるのです。もちろん日本もです。


現在覚書に参加しているのは12カ国です。
ジュゴン生息国には、生息地の減少、混獲など、
それぞれの国が抱えている問題があります。
沖縄では、それに加えて米軍基地建設という
大きな問題があります。しかし、「覚書に参加することで
すべての国の問題解決をはかっていくことができる」と
カンジャナさんはおっしゃっています。


バルセロナのIUCN決議は、すべてのジュゴン生息国に
この覚書への参加を要請しています。即ちこの決議の履行を
求める私たちの活動は、すべてのジュゴン生息国のジュゴン
保護活動とつながっているのです。


年間死亡率が千分の13頭以上になると、ジュゴンは個体群の
維持ができなくなるという新しいデータが出たそうです。
「沖縄のジュゴンは本当に大丈夫なんだろうか」と
心配になりますが、「その心配をするより、今は1頭も
無駄に死なせないようにすることが大切」とカンジャナさん。
一刻も早く、基地計画をとめてジュゴン保護区を作ることが
大事ですね。


大阪セミナーの参加者です。

「覚書」の重要性がとてもよくわかりましたし、
質問もたくさん出て、活発な討議ができました。

とても勇気のわくセミナーでした。
カンジャナさん、皆さんありがとうございました。

ZAN

沖縄セミナー

2009年02月23日 | ジュゴンブログ
2月22日(日)午後6時30分から那覇市内の会場で沖縄セミナーを持ちました。やはり沖縄は暑く、クーラーを入れてもらいました。

セミナーを始める時間が来てもプロジェクターの調子が悪く、いろんなパソコンで挑戦しても映像が出ず、司会者もそれこそ冷や汗もの。

業者を呼んだが30分はかかるとのこと。カンジャナさんのプレゼンには間に合うと判断して、15分遅れで開始。
参加者は約40名。               


SDCC代表の海勢頭豊の挨拶から始まりました。
最初のスピーカーはWWFジャパンの花輪さん。テーマは「ジュゴンのためのIUCN決議と国連の2010年国際生多様性年」。国際生物多様性年の経過から話しが始まりました。IUCN(国際自然保護連合)の性格、目的など。さらに過去に採択されたジュゴン関連の勧告内容と三度目の勧告について。とりわけ、移動性野生動物種の保全に関する条約(ボン条約)と「ジュゴンの保護と管理のための覚え書き」について簡単に解説しました。

最後に、2010年名古屋で開かれる生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)にむけた政策として、「日本政府のボン条約ジュゴン保護覚え書きへの参加」ジュゴン保護政策の立案と実行、辺野古・大浦湾・嘉陽海域に海洋保護区を設定する」ことを提言しました。

花輪さんの報告が終わってもプロジェクターが届かず、質疑に入りました。参加者は2010年国連国際生物多様性年に関心が高く、生物多様性条約市民ネットワークや、ジュゴン保護覚え書きへの日本政府の態度などについて次々と質問が出ました。

やっと、プロジェクターが到着。

カンジャナさんの講演が始まりました。冒頭、セミナーが沖縄でできて本当に嬉しい。自分にとっては第2の故郷だと語り始めました。講演の内容は省略しますが、カンジャナさんが講演でかならず語るフレーズを簡単に紹介します。

ジュゴンは海草の専門家。ジュゴンはなぜ浅瀬が好きか。栄養価が高い海草があるから。人間の活動により危険が付きまとっている移動種を保護するためにもボン条約が重要である。(日本政府は未加盟です。)ボン条約のジュゴン保護覚え書きは、ジュゴンを保護するためのメカニズムとして活用すべきです。法的拘束力はないので、また未加盟国でも会議に参加して意見を述べることができるので活用すればよい。覚え書きへの態度が、ジュゴンの保護についての政府姿勢を問うものです。

 詳しくは、ニュース3月号(3月中旬発行)やセミナー報告集(4月中旬発行予定)を参考にしてください。カンジャナさん、1週間にわたるセミナーツアー本当にご苦労様でした。お母さんの体調が悪い中にもかかわらず、来日してくださいました。明日、24日早朝に帰国されます。本当にありがとうございました。

   ジュゴンの保護者