2月27日東京大学 安田講堂で「生物多様性とサステイナビりティー
自然と調和した社会をつくるー」国際シンポジウムがありました。
当日申し込みの人たちが行列するなど安田講堂は満員。
生物多様性問題への関心の高さを示しました。
海外からのパネリストは、
スウェーデン王立科学アカデミー研究所所長・カール・フォルケ
「変動する地球環境に生態系はどこまで耐えられるか」
IUCN種のプログラム代表・ジェーン・スマート
「グローバル時代の生物多様性と生態系の保全」
生物多様性条約事務局長・アフメッド・ジョグラフ。
「条約の目標と生物多様性年の意義」
国内パネリストは、東大教員、環境省、国立大学、会社社長。
司会は武内和彦(東大教員、国連大学副学長)。
海外パネリストから各20分の報告。
国内パネリストからは各5分の報告をふまえての議論。
以下、シンポジウムの内容を要約します。
今年10月に名古屋で開催される生物多様性条約第10回締約国会議(193カ国が参加)が
世界の人々の中に知られていない現現在、どのように意識づけ、教育することが必要かが議論されました。
地球の生物種が自然淘汰されてきた中で、人間種が地球・自然を変えうる力をもつ種となった今、
地球に責任を持たなければならない。
11億人の貧困層は自然の恵みで生かされているが、その恵みがは生物多様性から生み出されている。
生物多様性が急速に減少しているときに、その復元力のポケットとして里地里山がある。
日本国土の40%をしめる里地里山。
世界ではランドスケープ~土地利用のシステムが検討されている。
この里地里山の保全や活用は、農作物や木材を輸入している日本の経済構造を変えることになる。
それが、里地里山イニシャチブの目標だ。
行き過ぎた中央集権とグローバル化は生活圏と経済圏を分離した。
生物多様性、豊かさをどのように利用するのかに関心が移ってきている。
環境ビジネスもライフスタイルの商品化、静寂など豊かな時間の所有で社会貢献を考えている。
子どもの教育では、外来種の駆除など自然再生の場を教育の場にするプログラムが最適だ。
生物多様性と生態系の管理に関心を高めていくことができる。
10月COP10を前にニューヨークの国連総会で、生物多様性についての首脳会議を開催する。
日本政府は5月22日生物多様性の日に全国で植樹を行う。
生きもの、人と自然、地域社会でのつながりをつくろう。
ジュゴン保護者より