ジュゴン掲示板

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大又遺跡の徹底した調査と保存を

2006年10月23日 | ジュゴンブログ
 V字型滑走路の建設が計画されているキャン プシュワーブ内には、「大又(ウフマタ)遺 跡」があります。滑走路建設に先立ち埋蔵文化財調査が行われようとしています。
この遺跡は、今から25年前の調査によって確認されたものです。ただしこれは予備調査であって、遺跡の全容は今後の発掘調査によ らなければなりません。遺跡の時代は貝塚時代後期と推定されています。本土の弥生時代中後期に相当します。

 この貝塚時代後期の沖縄と九州弥生人との貝交易を通じた交流について

貝交易の語る琉球史-発掘調査でわかったこと-
 (第146回沖縄問題研究会 木下尚子 熊本大学教授)

 が興味深いです。

 貝塚後期前半では九州の弥生社会と沖縄の間で、ゴホウラ・イモガイの交易が盛んに行われていたことがわかっています。美しいゴホウラガイの腕輪は、弥生時代、集落で特別の地位にある人のシンボルとして重用されていました。
 九州の弥生人たちは沖縄を訪問し、沖縄では交易のために、ゴホウラ・イモガイを集積していました。ゴホウラ・イモガイ集積遺構は沖縄本島と周辺の島々で発見されています。そして沖縄の遺跡で出土する弥生文物では一番多いの は土器です。土器そのものだけでなく、その中身、たとえば穀物などを古代沖縄の人々は、 貝と引き換えに得ていたと考えられます。
 大又遺跡はこの古代沖縄と本土の貝交易を通じた交流の、重要な遺跡である可能性があります。

 古代沖縄と本土の豊かな交流のあかしである遺跡の、徹底した調査と保全が求められていると思います。

 なお沖縄の遺跡に関しては、沖縄県埋蔵文化財センター の検索システムがおすすめです。


          ☆じゅごん 






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