今日は寒い。
寒さにへこたれて用事をひとつ残して帰宅してしまった。
もっとも、急用ではなかったから問題も無い。(。。。と思う)
生垣や道端の枝葉は白銀の粉をはたいてよそ行きの姿に
蜘蛛の巣も優雅に白いビロウド飾り紐の様だ。
白樺の白い細枝が薄灰色の空を背景にゆうらりと踊っている。
私は小さなカメラをポケットの中でしっかり握って暖める。
寒くなるとストライキを起こすのだ。
もっとも私自身も寒さにほとんどストライキを起こしかけている。
それだから、何とはなしに慌ててパッとシャッターを押しては
急いでパッとしまうので、どこにピントがあっているものやらわかりはしない。
そんなに慌てることも無いんだろうけれど。。。。つい、そうなってしまう。
寒くなりましたねえ、と眉間にしわを寄せて言うと
『冬はこれじゃなくっちゃだめだよ。』とまるで私を非難するかの如くのたまうやつ居れば、
『まったく嫌だねえ。。。』と冷気に首をすくめて大いに同意するやつもいる。
繰り返すが私は後者に属する。
しかし薄氷を纏う美しい裸木はこういう寒さで無ければ見ることは出来ない。