五月一日
お年頃の未婚女性の住む家の前にMaibaumが立っている
青年達は好きな人のために白樺に色とりどりの紙吹流しを飾り付けて前夜の闇に乗じて立てに行く。。。
Maibaumの立たないお嬢さんもあるかもしれない。
4月30日は独身の若者達は村を練り歩き、家々を訪問し歌を歌って酒代を貰うという無礼講。
一晩中飲み明かした奴らがたむろしていた。
また村の中心に立つひときわ大きなMaibaumはその晩若者達が隣村の若者に
盗まれないように見張るという建前でビールを片手に飲み明かす。
そんな五月一日。
タンポポの花が野原を黄色に染めている日に、この家を訪ねると
古い百姓屋の
この台所で
この人が
これを作っていた。(作り方を見たい人はクリック)
"タンポポ蜂蜜"と言う名の"タンポポの花シロップ”
しばらくしてこいつが散歩に行くというので共に出かけた
そらは奇妙な雲に埋め尽くされたり、それでもたまに太陽が顔をのぞかせる空模様
小川の際にはPestwurz (Petasites) が沢山生えていて、
頭痛偏頭痛のセラピーに使われたり、花粉アレルギー対策でも脚光を浴びた事もある植物。
大昔はこの葉を今で言うトイレットペーパーとして利用されたという事だ。
それより、日本のフキの親戚なのだからきゃらぶきにできないものか?
と熱い視線を送る。
水際にはCaltha palustrisも咲いていたり、
しばらく歩くと緩やかな坂道をゆく。
針葉樹林の足元に細かい白い星のような花が一面に広がっていた。
(写真ではよくわからないのが残念だ)
この奇妙な入り口は友人の家の隣にある教会塔の入り口だ。
早足でガンガン歩く散歩に息を切らせて付き合い帰ってくると
すっかり草臥れてお腹もぺこぺこになりパンにタンポポシロップをたっぷり塗って
カフェオレ2杯と一緒にお腹に流し込みやっと人心地が付いた。
実はこの日、友人の住む町のこの画廊を6月に個展をするので下見に行ったのだった。
こやつは私のカメラに鼻判子を押そうとしていた。
用事も済んで、とても気持ちのよい散歩と
美味しいお茶を頂き、皆と楽しくおしゃべりをして
大変良い一日だった。
彼の散歩にはもう付いてゆかないとひそかに心に決めた。
足の長さの違いだってある。
歩くのに精一杯で話もできやしないのだった。。。