2232冊目はこの本。
内田樹・光岡英稔『生存教室 ディストピアを生きぬくために』(集英社新書、2016年)
ひとまず「読みました」という記録のために、ここに書いておきます。
武道家としてのおふたりの対談本で、武道を通じての教育論であり、また、バーチャルな次元での知ではなくて、身体感覚に裏打ちされた知のあり方を論じているといったほうがいいかと。
結局、自らの身体感覚に根ざすリアリティを持った知が、バーチャルなものの通用しない極限的な状況、危機的な場面で最も「生き抜く」ために必要とされている、ということではなかろうか。
そのひとつの例として、著者たちは自らの取り組んできた武道について語っている、とも読める。