2178冊目はこの本。
内山節『半市場経済 成長だけでない「共創社会」の時代』(角川新書、2015年)
これからの経済のあり方を考える上で重要なのは、競争原理にもとづく従来の市場経済を前提とするのではなく、「なんのために、誰とともに、何を実現するのか?」「人としての豊かな暮らしとは何か?」といった志、価値観、思想のようなものの共有、交流なども含めての経済のあり方を構想すること。そういう視点から、市場経済と折り合いながらも人々の充足感、幸福感の実現を目指す取り組みをいくつか紹介している。この本で提案されている内容は、先ほど2177冊目で紹介した「里海」の話とも、どこか相通じるものがあるように思う。