ハサミ研ぎ

昨日はオープンハウスの会場で留守番をしていました。
すると、私が待機している近くの道路に軽ワゴン車がピタリとつけまし
た。お隣がパーマ屋さんなんですが、そのお店に出入りしている業者の
車のようなのです。すぐに出ていくのかなと思いましたが、駐車したま
まで出ていこうとはしません。それだけなら別に気になりませんがその
車はエンジンをつけっぱなしで時折「ウーンー」と騒音を出します。
私が座っているところから距離にして３メートルです。我慢の限界を超
えたので窓越しから運転席を見ると人の気配がありません。しかたなく
パーマ屋さんに出向いていくことにしました。道路に出て車の中をのぞ
き込んでみると、後部座席に人の気配がありなにやら車の中で作業をし
ているようなのです。声をかけて話をしてみると、その男はパーマ屋さ
んのハサミを車の中で研いでいたのでした。「ウーンー」といううなり
音は車のバッテリーを使っているので、その為の音ということがわかり
ました。こういう商売もあるのかと納得をして様子を見ていると、その
男は作業が終わったようで車から出てきました。そこでしばしその商売
についての談話をしてみました。
私達が使うハサミは百均のものでも充分に用をたしますが、パーマ屋さ
んとか床屋さんが使うハサミは最低でも５～６万円はするそうで、高い
ものになると一本１０万円もするものもあるそうです。ハサミの値段を
聞けばこの商売が成り立つのも納得できます。もち屋はもち屋といいま
すが、その道で生きていく業種の人達は私たちが知らないだけで、想像
もつかないくらい限りなくたくさんあるもんなんですね。

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