ゴリラの愛情

ゴリラは、地上を歩いて生活をすると考えられていました。
最近わかったのですが、アフリカ赤道直下にすむある種のゴリラは木に
登って、木の実や葉っぱを食べながら生活をしているようです。
雄ゴリラは身長１．８ｍで、体重２００ｋｇを超すといいますから、
大相撲の大型力士位はあります。そのゴリラが、両手両足を使って素早
く木登りをするわけですからすごいですね。
木のてっぺんまで登って、隣の木に移るのも体重移動を行い、枝を揺ら
して右から左へと変幻自在に動き回ります。２００ｋｇを超えるゴリラ
が枝に登れば折れて落ちてしまいそうですが、そこは持って生まれた運
動神経と、どの枝が自分を支えられるのか直感でわかるのです。
家族構成は、雄ゴリラ一頭に雌ゴリラ１０数頭とその子供になります。
２０～３０頭の集団で家族生活をするようになりますが、母親が違う子
供たちも、父親が同じなのでみんな兄弟になるわけです。
そんな子供の中に、一頭母親がいない片腕のゴリラがいました。
ゴリラは森の中を食べ物を求めて１日２～３ｋｍ移動するといいます。
人間は２本の足で歩きますが、ゴリラは両手両足の４本を使って歩くの
で早いわけです。片腕の子供ゴリラは、２本の足と１本の腕あわせて３
本で歩かなくてはいけないので、みんなについていけません。
ライオンなどの子供だったら、そこで命つきてしまうわけですが、ゴリ
ラは違うんですね。少し先行したら、父親は片腕の子供が追いついてく
るのを待つのです。その間、兄弟たちも森の影から様子を見守りながら
待つのです。待つことによって親子、兄弟の愛情が育まれていくかの
ようでした。ゴリラの愛情は、人間より深いのかもしれませんね。

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