才能を見出された無名の新人がスターへの階段を駆け上り、才能を見出した大スターがアルコールに溺れて転落する... 往年の名作「スター誕生」の4度目となる映画化。世界の歌姫レディ・ガガが映画初出演をはたした、名優ブラッドリー・クーパーの監督デビュー作です。
人気ロックスターのジャクソン(ブラッドリー・クーパー)は、ふらりと立ち寄ったクラブでショウに出ていたアリー(レディ・ガガ)の歌声に魅了され、翌日自分のコンサートに呼び寄せます。彼女の圧倒的な歌唱力はすぐさま知れわたり、間もなくショービジネスの世界へと飛び込むことになりますが...。
楽しみにしていた作品、早速初日の朝一番に見に行ってきました。サウンドトラックもアメリカで公開された頃から聞いていたので、どの曲がどんな場面で歌われるのだろう...と想像をふくらませていました。主題歌のShallowは一時期AFNでよくかかっていたし、街中で聴く機会も増えましたね。
「スター誕生」は、1954年のジュディ・ガーランド版、1976年のバーブラ・ストライサンド版を見ていますが、いずれもその時代を代表するスターが主役を演じています。ベタといってもいいストーリーですが、すばらしい音楽、スターが誕生する高揚感、切ない結末...と何度見ても胸が締め付けられ、感動を覚えます。
そして本作は、なんといってもガガの音楽がすばらしい。サントラはスタジオ録音ですが、映画ではその場面に合わせてライブで歌われるので、映像やストーリーと相まって、よけいに心を揺さぶられました。最初に歌われる La Vie en Rose から、もう圧巻。鳥肌が立ちました。
映画に登場する歌は、どれもその時その時の心情が伝わってきて、気持ちに寄り添いながら見て・聴いていました。アリーがジャックといっしょに歌うバラードにはドキドキしたし、売れっ子になってからのアリーは、ド派手なファッションにキレキレのダンスで、ガガ様風になっていたのが楽しかった。^^
一方、あの場面でのプリティウーマンの残酷さときたら...。音楽の使い方が抜群で印象深く、どの場面も音楽とセットで思い出されます。Shallow も、I'll Never Love Again も、一度目と二度目ではまったく状況が異なる場面で歌われるので、同じ歌なのに受け止め方で違って聴こえました。
ガガの演技も自然だったし、彼女の演技をみごとに引き出したブラッドリー・クーパーもすばらしい。ジャックがアリ―の才能に惚れ抜いて、2人がすぐに惹かれ合ったのもとても自然に感じられました。ブラッドリーの歌も雰囲気があってとてもよかった。ハリウッドの俳優さんは、なんでもこなせてすごいな...。
なんだかまとまりのない感想になってしまいましたが^^; ガガの魅力にノックアウトされました。