海上撮影家が見た上海2

上海で撮影活動をしている海原修平のBlog。「海上」とは上海の逆で、新しい上海という意味。更新は不定期。

畳に寝転がり天井を

2012-09-23 | 写真日記

  数日前までのデモが大昔の記憶だったかのように、上海市内は静まり返っている。これを書いている22日の昼12時。昨晩の残り物で昼飯を済ませた後に、安心して食べられる食料品の宅配(日系)が来るまでの待ち時間を、茶室の畳の上に寝転がり天井を見ながら過ごす。中国の一般家庭は土足が普通だが、私は好きでないので土禁にしている。フローロングの床に直接畳を敷くのは嫌で、畳を2枚を使い60cmほどかさ上げし小上がりにして使用しているので、いつでも寝転がる事ができる。この畳はいただき物なのだが、実にしっかり出来いている。この畳を製造販売しているオーナーは、柔道愛好家のフランス人で、中国で生産し海外にも輸出しているそうだ。天井の照明は、花鳥市場で80元(約1000円)で買ってきた竹製の鳥かごに電球を仕込んだ物で、クリアー電球を入れると点光源が作る影が美しい。などと、本日のブログはたわいの無い事を書いてしまったが、私の気力が落ちている事は確か。

まだ油断は出来ないが、本日からそろそろ撮影活動に戻ろうと思っている。

Canon5D Mark Leica ELMARIT-R 24mm

 
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2012年9月20日の上海

2012-09-21 | 写真日記

 

昨日20日の上海は、外を歩くと少し汗ばむくらいだが穏やかな天気。数日前までの騒ぎがウソのように感じるくらい平穏。ただ、油断は出来ないので、移動は地下鉄を避けてタクシーを使う。街を歩く時は、後ろを気にしながら街を歩くので相当疲れる。

数日前の夜、日本人数人と集まり、日本人に見られないようにするにはどうするかという話題になった。顔を変えるのは無理なので、洋服と持ち物で悟られないようにするしかないのだが、その一つの案はパジャマを来て革靴を履けばバレないというすらばしい(上海では素晴らしいをこう言う)案が浮上し一同大笑い。私の場合は、それに加えてカメラは純中国産と一応歌っている(台湾がからんでいる)Aigo(愛国者)というブランドのカメラを持てば、完璧な上海オヤジになれると思いついた。だが、実行する勇気は私にはない。

昨日、上海で一番大きなカメラビルの中の友人に電話すると普段と変わらず営業しているという返事か返ってきた。日本製品不買運動が叫ばれているようだが、このビルで不買すると販売員しかいなくなってしまう。

Aigoというブランドは、中国のブランドで数年前からデジカメを販売している。純国産と言っているが、同じ形のカメラが他の名前で複数売られているので台湾のOEMと思われる。Aigoはブランド名で、調べると愛国者という意味らしい。ちなみに愛国は、中国語で「ai guo」と発音する。

☆日本が尖閣諸島を購入した事に対しては私は何も言う事は無いが、20日の日本のニュースで日本の野田が言った反日デモに対して「想定を超えた規模」と言ったらしいが、そんなの過去の2005年のデモや2010年の事を知っていればわかるはずだ。地震の時もそうだし今回も「想定を超えた」という言葉で言い訳しているが、政治家の言い訳はいつも同じだ。現地に住んでいる日本人は、今回のデモの規模に対して、最初から想定しているぞ。言い訳するなら、もっとまともな言い訳をしてみろと言いたい。過去の民主党首相の鳩山と管も含め野田までも外の世界を知らない首相が続く事じたい本当に情けない話だ。

今後尖閣諸島問題がどういう展開になるかわからないので、企業や個人共に自分で考えて自衛するしかないな。補償なんて何処に対しても絶対に期待しない方がよい。

写真のストックが無いので、過去の写真を流用。

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2012年9月19日の上海

2012-09-20 | 写真日記

 

9月18日は、一日中自宅で過ごす。そして、昨日久しぶりに市内中心部まで行ったが、反日デモがあったなんてウソみたいに平穏。ただ、毎日会う自宅近くの駐車場管理のおっさんやタバコ屋のおばちゃんは、私の顔を見るとなんとなく普段と違う。以前の事務所までの往復で、日本人に遭遇したのは2人の観光客のみ。

昨日からずっとデモ関係のニュースを検索したり色々な人から情報をいただいたのだが、一つ笑える話があった。18日の人民広場は、相変わらずデモ隊の集合場所となっていたようだが、そこにはバスがすでに用意されており、反日で日本領事館に行く人はあっちのバスに乗りなさいと指示されていたようだ。つまり、デモで交通渋滞をさけるため人民広場から日本領事館までの直行バスツアー(無料)でデモ隊を運んでいたようだ。バスガイドのおねーちゃんが居たかどうかは不明。

広州では、反日デモの矛先が変わりイタリア領事館が襲撃されたり他国のショップが襲撃されたりで、中国国内でも相当非難を浴びている。これら一連の行動を見ていると、どうしても文革時代の中国を思いだしてしまう。

矛盾だらけのこの国で、矛盾が矛盾を呼び、とんでもない方向に向かわ無ければよいのだが。矛盾という言葉は、元々中国から来ている言葉なんだけどね。

 最近撮影してないので、トップの写真は過去の画像。

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2012年9月18日の上海

2012-09-19 | 写真日記

 

一昨日は、ネット不調の為ブログお休み。その日の夜21時に親しい日本人経営のBarへ友人と2人でタクシーに乗り衡山路へ。(当然タクシー内では英語で会話)行ってみると衡山路付近は人影まったくなし。欧米人まで外出を控えているようだ。

そこに行くと、やっぱり店の事を心配して来ている親しい日本人複数と遭遇。当然話題は今後の日中関係と今後我々が、どうこの国と関わるかが話題。そんな中、ユニクロ上海の一店舗が「尖閣諸島は中国国有の領土であることを支持する」と書かれた張り紙を店舗に貼った話題になった。どうもそれは事実だったようだが、その画像を見ると日本人が作った物では無いと一目でわかるほど幼稚な物だった。おそらく店舗を守る為に現地スタッフが気を利かせてやった事なのだろうが、中国のネットで一瞬にして中国全土に広がってしまい著しく評判を落としたが、ネット上で擁護する中国人も居るようだ。また、北京では日本人経営の日本料理屋が同じような事をやり、現地の日本人達に大ひんしゅくを買っていて、二度と行かないという日本人達が多いと現地日本人から聞いた。

この二つの共通点は、目先の利益しか見えてない人達なので、一つの行動がその先どういう事になるのかまったく見えてない人達がとても多いという事だ。これは、デモに参加し略奪や器物を破壊した奴らにも同じ事が言える。自分の頭で物事を考える事が出来ない人と頭の使い方の悪い人が多過ぎ。今回の件で、ユニクロの場合は日本の株価にも影響を受けるだろう。

この尖閣諸島問題は根深いので、おそらく長引くと思う。今後はこの国への新たな投資も減るだろうし、新規に日系企業も来なくなると思う。また、日本以外の国も対岸の火事ではない事を理解したはずだ。今回を機に、この国から撤退や他の東南アジアへの一部移転も増えるだろう。今回の問題は、日系企業にとってそれを決心させる大きな転換期だと私は思っている。また、日本から観光や視察で来る人へのアドバイス。中国に慣れてない人達だけで中国に来る事はお勧めしません。

トップの画像は、昨年の10月に上海美術館で開催された「第一回フォト上海」の予備審査の段階で展示不可になった写真。

 

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日中関係は砂で出来た城のようなもの

2012-09-17 | 写真日記

 

浜辺に作られた砂で出来た城は、出来ては壊され修復したらまた崩れる。これが戦後今も続く日本と中国の関係だろう。それが、砂で出来ている限り延々と続くしかない。デモの参加者の動画を見ていると若い人達が異常に多い事に気づく。彼らはこれから中国を背負って行かなければならない80年代や90年代に生まれた人達で反日教育を叩き込まれた世代だ。

特に都市部で生まれた彼らは、親の愛情を一心に注がれ甘やかされて育った人達が多いので、プライドだけは異常に高く物事を深く考えずに行動する人達がとても多い。こちらでは、デモや集会は禁止されているが、それが黙認状態になっているので、何をやっても許されると勘違いして矛先が突然変わる場合も当然予測されるので、その時が一番怖い。

これを書いているのは、9月16日の現地時間14時なのだが、普段は車のクラクションと無縁の私の家からも虹橋路駅方向から車のクラクションが鳴り止まない。相当数のデモ隊が日本領事館に向かっている為、凱旋路と虹橋路の交差点付近で道路を封鎖しているようだと先ほど中国人の友人から電話があった。これが功を奏したのかどうかわからないが、上海では大きな騒ぎにはならなかったようだ。

写真は、文革時代の人形。東台路の骨董屋街で

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