サイモン・シンの「ビッグバン宇宙論」が面白い。
断片的に知っている(つもりだった)知識がつながっていく、この感覚はすばらしい。
今年読んだ、科学系ノンフィクション本ではダントツ一位のお奨めです。
「ビッグバンってゆう言葉は知ってるけど、いまいち、よく分からん」
的な感じの方で、このジャンルに興味お持ちの方は、是非是非、ご一読あれ。
さて本題。
今日の日記は、先日からの日記(子育て支援の話のほうです)の続きです。
色々と書いていきますが、先に、結論を言っておきますと、
在宅児童&在宅児童を持つ家庭への支援を、もっと手厚くするべきだ!
というのが私の言いたいことです。
まずは、この点、ご了解くださいませ。
ではでは、早速、本題に。
国立社会保障・人口問題研究所が、結婚と出産に関して全国的に行う
「出生動向基本調査」という調査があります。
ここに、色々と興味深いことが書いてありまして。
マスコミ報道などでも、よく言われていることではありますが。
現に結婚している夫婦が、「実際に持つつもりの子供の数」と「理想的な子供の数」では
「実際に持つつもりの子供の数」(2.11人)が「理想的な子供の数」(2.48人)を
下回っています。
で、「実際に持つつもりの子供の数」が「理想的な子供の数」を下回っている理由の
ダントツ一位が「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」。
年代によって、若干の差はありますが、25~29歳で83.5%、30~34歳で78.7%、
35~39歳で75.0%と、いずれの年代でも圧倒的に高い支持(?)を集めての第一位。
ちなみに、「自分の仕事(勤めや家業)に差し支えるから」は25~29歳では27.8%(2位)
30~34歳では21.9%(3位)、35~39歳では17.9%(4位)となっており、
全年代平均では5位にとどまっています。
これは、あくまで、出産についての調査なので、この調査結果と子育て支援を
同列に並べて比較することには問題があるかもしれませんが。
(とは言うものの、少子化対策の目的は、結局は、子育てに対する不安を
取り除くことにあります。
当然、子育て支援と少子化対策は、密接に関係します。)
保育所の拡充という子育て支援策は、実は、上で言うところの
「自分の仕事(勤めや家業)に差し支えるから」という要望にしか
応えられていないということも言えるのではないでしょうか。
これは、西宮だけの問題ではありませんが。
もともと少子化対策と、そこに付随する子育て支援策は、保育所整備を中心とし、
「働く女性を対象とした、仕事と育児の両立支援」という観点から進められてきた
面が、とても、強いのです。
けれども、この観点だけでは、少子化対策としても、子育て支援としても、
効果が弱すぎもすれば、対象範囲が狭すぎもすると思うのです。
さらに、先日の日記に書いた内容を踏まえて考えますと、
○現在、西宮市で推進されている(過去にも推進されてきた)保育所整備による
仕事と育児の両立支援策には、もちろん、一定の意義はある。
○しかしながら、いわゆる専業主婦家庭から見るならば、一部の働く保護者の
家庭だけに多額の補助を行う不公平な仕組みであるという見方もできる。
ということが言えると思うのです。
保護者の就業状況によって、行政からの支援状況が大きく変わるというのは、
「公平・公正の観点」から見て望ましいことではありません。
そして、「実際に持つつもりの子供の数」が「理想的な子供の数」を下回る、
最大の要因が「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」にある以上。
行政が、保護者の就業形態に関わらず、公平・公正に経済的援助を行うのが、
一番、わかりやすく、効果的な子育て支ではないかと思うのです。
この項、まだまだ続けます。