西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

一般質問のご報告 ~市長の選挙公約について④

2009-01-23 17:50:36 | 市政全般に関連すること

昨日に続き、一般質問の続きのご報告です。
それでは、早速はじめます。

公約実現のために必要な費用の総額はいくらか?
また主要な公約それぞれに必要な金額はいくらか?


所要事業費や一般財源については、
現在精査を行っているところでございます。

公約の内容は広範多岐にわたっており、
このため経費の算定が比較的容易なものもあれば、
取り組み内容の具体的な整理を行うまでに若干の時間を要するものなど
すぐには経費の算定ができないものもあり、
全体としての経費を現時点で明確にお示しすることは、
難しい状況でございます。

(・・・なんで、現職市長の「マニフェスト」の経費の算定が
 できないなんてことがあるんやと。
 ちゅうか、そんな無責任な「マニフェスト」って、いったい。。。)

従いまして、確定値と言うことではなく、現段階での概数ということで
申し上げますと、平成21年度から24年度までの4カ年で、
国・県支出金や起債等の特定財源を除く一般財源ベースで
約120億円程度が必要になるものと考えております。
今後引き続き詰めの作業を行い、所要経費をさらに整理してまいります。

(「4年間で120億円」って、これ、とんでもない金額です!!!
 過去5年間の西宮市の一般財源ベースの黒字は約80億円。
 このうち、約60億円が
 
「役所内でお金をやり取りしたのが、黒字みたいに見える」
 というお金です。
 なので、過去5年間で生まれた、市長公約実現にまわせそうな
 財源は約20億円しかありません。
 この厳しい経済情勢の中、4年で120億円!
 いったい、どうやって、財源捻出するんやろか。。。
 しかも、この話、まだ続きがあります。)

また、主要な公約実現のため必要な事業費についてですが、
いずれの公約も「市民サービスの向上」や
「より豊かな市民生活の実現」に結びつくものであり、
公約に優劣はつけがたいわけですが、例示的にお答えしますと、
その取り組みを実施することによる直接的な対象者が
比較的多いものを「主要な公約」ということにするならば、
約2万人の対象増が見込まれる
「中学生までの入院・通院医療費の無料化」などが、
これに該当いたします。
この事業費としましては、年齢の拡大と一部負担金の無料化を合わせ、
平成21年度以降、単年度で約5億7千3百万円の一般財源が
必要になるものと試算しているところでございます。
また、「全ての学校教育施設の早期耐震化」についても、
市民の安全・安心の確保や教育環境の充実といった観点から
取り組むものであり、主要な公約に数えられるものでございます。
事業費は平成23年度までの3カ年における所要一般財源は
約9億5千万円と見込んでおります。


公約実現のために必要な費用について
「広範多岐にわたっており、全体としての経費を
現時点で明確にお示しすることは、難しい」
という、ご答弁でした。
先ほども申し上げた通り、マニフェストは事業実施の為に
必要な金額を明示するべきものです。
にも関わらず、選挙後、ほぼ一ヶ月が経過し、
来年度予算の編成作業に取り組む、この時期に
明確な金額を答えることもできない現状について、
どうお考えでしょうか?
また一般財源ベースでは120億円ということでしたが、
事業費総額ではいくらになるのでしょうか?
「現段階での概数」と言うことではありましたが、公約達成のために
「4年間で一般財源ベースで約120億円が必要」
という、ご答弁を頂きました。
公約には内容が明確なものもあれば、例えば
「良好な建築物によるまちづくりの推進」のように、
あまり明確でないものもあります。
概数は、こうした内容が明確でないものまで含めたものなのでしょうか?
それとも、ここには含まれていない公約もあり、
そうした公約まで含めると、必要な事業費は
もっと膨らむ可能性もあるのでしょうか?


公約の全体所要額が示されていないことについてですが、
公約として掲げられた項目は、その多くが具体的な取り組み内容を
伴うものとなっておりますが、中には、
方向性が示されておりますものの、具体化に向けて
なお整理を要するもの等がございます。
このため、一部の項目において事業費の算定がし難いものがあり、
全体の事業費は概数とならざるを得ない状況でございます。
引き続き検討を進め、取り組み内容の具体化を急ぐとともに、
事業費が算定されているものの中にも
概算レベルのものもありますため、これらも含め、
公約全般にわたる事業費の精査に努めてまいります。
(「必要な費用が分かって、その資金の捻出方法があって」
 ということでなければ、公約の実現など出来るわけがありません。
 必要な資金の巨額さを考えると、なおさら、
 この点が重要なのですが。。。)
なお、全体事業費は概算でありますが約330億円と見込んでおります。
所要一般財源の中には公約の全ての事業が
含まれているかとのご質問ですが、先ほど申し上げました
120億円の一般財源は算定し難いものを除く概算値であり、
平成21年度から24年度の4ヵ年における所要経費でございます。

(つまり、実際には120億円以上かかります!ということですな。
 ますますもって、財源どないするんやと。
 しかし、ほんま、とてものこと、
 この公約が、きちんと達成されるとは思えんのですが。。。)

恒常的に費用が発生する公約・出費が単発で完了する公約は、
それぞれ、どれか?
また、そのために必要な金額はいくらか?


先ほども申し上げましたように、現在、公約の実施に係る
事業費等を精査しているところであり、
個々の全ての公約にわたっての整理がまだついておりませんので、
費用負担が恒常的か一時的かとの視点での
公約の区分け、および区分けした公約ごとの事業費は、
今のところ明確に把握できておりません。
一般的には、費用負担が恒常的に必要になるものとしては、
取り組みが将来にわたって継続する施策に多く、
例えば先ほど申し上げた「医療費の無料化」のほか、
「学校教育力の向上」に係る取り組みなどが、
また、一時的な費用負担で済むものは、
起債の償還が後年度に及ぶものもありますが、
事業の完了年次が予め定められている投資的事業において多く、
例えば「学校教育施設の早期耐震化」のほか、
「駅前広場等の整備充実」などが該当するものと考えております。

(ここらへん、ちょっと待て!といわずにはいられない理屈ですな。
 「起債の償還が後年度に及ぶ」
 というのは、雑に言うと、
 「借金を前借して、後の世代が、その借金を返していく」
 ということです。
 ここらへんの「投資的事業」が一時的な支出ですむということ自体、
 民間感覚では考えられない異常な感覚です。
 というわけで↓)


「費用負担が恒常的か一時的かとの視点での公約の区分け、
および区分けした公約ごとの事業費は、
今のところ明確に把握できておりません。」
という、ご答弁でした。
明確に把握できていないこと自体が大問題ですが、
その点については繰り返しになりますので指摘に留めます。
さて、ここで問題なのは、取り組みが将来に渡って継続する事業は
もちろんのこと、起債の償還が後年度に及ぶ事業においても、
後々まで継続して費用が発生するという点です。
こうした費用は、市長の任期を遥かに越えて、後々まで発生し続け、
将来の本市の財政に大きな影響を及ぼします。
こうした公約を、今後必要になる金額を明示することもなく、
掲げ、実現しようとすることの責任を、どのようにお考えでしょうか?


今回の公約に伴う財政負担が平成25年度以降に
継続することについては、継続的な取り組みが求められる
施策や事業年度が長期にわたる投資的事業などは、
ご指摘のとおり、平成25年度以降も財政負担を伴うことになりますが、
(あ、そこは素直に認めるんや。へー。)
事業・施策の継続は、福祉の向上やより豊かな市民生活の
実現に結びつくものであると考えており、
この点で問題は無いと確信しております。
(ま、市長はエライ!という話ですな。
 公約掲げて、みんなに選ばれた市長が、こう言うなら、
 私ら、どうしようもありません。
 ただ、そこまで言う以上、きちんと実現せにゃならん!
 という義務と責任が、当然、ついて回るわけですが。)

とまあ、こんな感じですな。
選挙で選ばれた市長が選挙戦で掲げた公約です。
その実現に向けて力を尽くすのは当然のことではあります。

とは言うものの、公約実現を重視するあまり、
重要な既存事業がむやみと削減されたり、
必要性の高い新規事業が見送られたりするようでは本末転倒だと
思うのですが、下手すると、どんどんそうなっていくんではないかいなと。
まさに今、予算編成の過程にある、役所内から漏れ聞こえてくる声からは、
不安に思わずにはいられません。
今日の内容が、この質問の骨子だと考えています。

とは言え、まだ続きはありますので、いま少しの、
お付き合いよろしくお願いします。
多分、あと一回か、二回だと思いますので。
それでは失礼いたします。