先週金曜日から12月議会スタート。
今週木曜日からは、各議員による一般質問も始まります。
これに関連して、思うところと広報するべきと思った話がありまして。
「課長への昇進を望まない最大の理由は、議会対応をしなけりゃならないから...」という話は、以前から耳にするところ。
なので、議長就任時から「正論かまして嫌がられるのは仕方ない。けど、正せるものがあれば正したい!」と思っていました。
すると、そこに、ちょっとした機会が転がり込んできまして。
きっかけは9月議会本会議場でのやり取りでした。
以下、議事録より拝借。
↓
-----
【他会派所属議員による質問】
~前略~ 答えが決まっている、言うことも決まっている、再質問する中身も決まっている、再答弁する中身も読んでおられる、そんなやり取りでしょう。非常に残念ですね。私は、なるべくそんなことがないようにしたいと思うんですけど、市長がちょっと、お願いします。
↓
【市長答弁】
お時間ありがとうございます。これは大変、予定調和であったりとか、答弁調整ということに関しては、実は私、市長になった後も、これは改善の余地はないのかなと思っているところであります。 ~後略~
-----
↑
字義通りに解釈すると、代表・一般質問(=本会議場で、議員と当局の局長級以上がやり取りをする質疑)について、市長は「事前の答弁調整は不要!」と考えているようにも見えますね。(※1)
■■■■■
※1 私は、この考えには反対です。大まかな理由は
-----
●本会議場でのやり取りはすべて議事録に残されることが前提になっているため、当局にとっても、そこでの発言は極めて重い
→事前の調整がなければ「答えかねます」「調査します」といったたぐいの回答以外、得ることができなくなる恐れが強い
→逆に言うと、事前に十分やり取りをして、証拠も揃えて追及することで、本会議の場で前向きな答弁を引き出し、政策を実現できる
------
から。
以下で「事前調整があったからこそ、獲得できた!」と実感しているものも含めた、過去の事例をご覧いただけます。
↓
【ご参照】
私がこれまでに提案し、実現された主な政策についてご紹介します。@しぶや祐介HP
■■■■■
というわけで、正副市長&正副議長で意見交換したところ、
-----
●市長発言の背景には「一般質問の際に生じる当局側の負担が重すぎる…」という市長の認識がある
⇒市長の認識では「事前調整をするのは基本、課長級。が、課長級の説明に議員の同意が得られない場合、調整が大変。それが当局にとって大変な負担!」
-----
とのことでした。
でも「だから調整自体をなくしてしまえ!」ってのも、上に示した、私自身の考えに照らし合わせると、乱暴な話だと思うんですよね。
だって役所の感覚が市民感覚と大きく異なっていること、多いですもの。
だからこそ、議員側の同意が得られない場合も多々あるんでしょうよ…と思いますし、そこを協議等を通じて正していくのは、議会の極めて重要な役割だと私自身は思うわけで(※2)。
↓
【ひどすぎる実例の一つ】
雨漏り・ひび割れ当たり前の新校舎、西宮の公共施設管理の現状@政治山
■■■■■
※2 一方で、答弁調整のあり方に対して、厳しい声があるのも事実ですし、その内容には頷ける部分もあります。
興味おありの方はググっていただけると、色々出てくることと思います。
■■■■■
と、もろもろ思うところは措きまして。
冒頭で述べた通り、これは当局側の負担軽減のための、よい機会になりうるはず。
実際、事前調整自体の良しあしはおくとしても、現在のやり方に、当局側から見て、問題と感じる面があることも事実なのでしょう。
なので意見交換の際に、正副市長に対して、一般・代表質問の際に生じている課題を整理して、提案するよう求めたのですよ。
その結果、先日の議会運営委員会において当局側の提案が示されました。
以下、その内容の画像です。
↓
上だと見難いと思いますので、以下、本文と要望事項のみ。
↓
-----
平素は本市行政運営に多大なご支援・ご協力を賜り、誠にありがとうございます。
さて、市議会本会議における代表質問及び一般質問に対しましては、当局として、通告いただいた質問の趣旨や意図を理解し、的確な答弁を行うため、できる限り議員の皆様と直接面談し、質問趣旨等の確認、業務内容の説明及び意見交換等をさせていただいております。
しかしながら、質問通告の際に、「発言通告書」要旨の記載が大くくりである場合は、担当する部署の把握とともに、質問の趣旨や意図の確認など、答弁の準備に一定の時間を要することとなります。
また、質問当日までに、議員の皆様と質問の趣旨等の確認や意見交換等を行うための十分な機会・時間が確保できずに、答弁作成の進捗が滞るなどの状況も生じております。
質問の趣旨等の確認等は主に課長級以上の管理職が当たっておりますが、業務の効率化や職員の負担軽減に向けて、下記の通り、ご配慮ご検討いただきたくお願い申し上げます。
記.
1.質問通告における「発言通告書」の要旨について、当局の所管担当部署が分かり、かつ質問の趣旨や意図が概ね把握できる程度まで具体的にお示しいただくようお願いいたします。また、「発言通告書」以外の文書等により発言内容を補足してご教示いただける場合につきましても、できるだけ早目に内容をお教えいただければ幸いに存じます。
2.少なくとも質問日の前日までに、質問の趣旨等の確認や意見交換等のための機会・時間を十分に確保させていただきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。その際、面談が可能な場合は面談により、電子メールで行える場合は電子メールの活用により、効率的に事務を行えるようにご配慮願います。また、このような機会・時間を確保できるよう、質問通告の締切を早めることなどについてご検討ください。特に代表質問においては、日程の余裕を確保いただきますようお願い申し上げます。
-----
当該議運では、この内容に対して異論も出ていました。
つくづく、議会の意見は多様だと思います。
同じ質疑をきっかけに、先行する形で議会運営委員会で進められている話もあります。
そこも含めて、今後、この話についての協議が進められることになろうかと。
また他にも、いろんな話があり、今の議会運営委員会、なかなかてんこ盛りな感じになっているんですよね。
こちらについても随時、報告などしていきます。
という、久しぶりの議長になったからこそ取り組めることシリーズ(?)でした。
それでは今日のブログは、この辺で失礼します。