西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

学校給食会補助金流用問題・ここにも問題があります。

2008-04-15 14:44:29 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

(元日記2006/6/6)

先日の日記の続きです。
『私は、今回、「西宮市として被った損害を取り戻すべく、法的措置に訴えることも充分、視野に入れて検討する」という前提で、教育委員会の対応を評価します。』
ということを先日の日記に書きました。
しかし、先日の日記にも書きました通り、この話には、まだ続きがあります。

まずは、当日の委員会全般を踏まえての感想です。
私には、どこか、教育委員会が
「これは補助金を流用した学校給食会に大きな問題と責任がある。教育委員会はそれに巻き込まれた側であるに過ぎない。」
的な意識を持っているように感じられてならなかったのです。
それが如実にあらわれたのが、先日の日記にも掲載した報告資料の最終行の一文、
「今回の市教委調査結果をもとに、給食会から元担当者、システム開発業者に価額の適正化についての交渉を行なう。」
だと感じています。

私は、今回の話について、相手方との交渉を行なうのは教育委員会であるべきだと思っています。
そもそも、この話がここまで検証困難なものになっている大きな原因の一つに

・ 補助金流用問題が内部で明らかになってから半年以上もの間、教育委員会が問題を隠蔽し続けてきたこと。しかも、この問題の存在を明らかにしたのは、マスコミによってスッパ抜かれたため、隠し通すことが出来なくなったためでしかないこと。
・ その間、教育委員会は、問題の一方の当事者である元調達主任が依願退職することを認め、結果、1000万円もの退職金まで支払われていること。

といった問題点があります。
さらに、システム開発を不明瞭な形で学校給食会に委託することを決定したうえで、過去、お金を出し続けてきたのは教育委員会です。
今回の調査資料を作成したのも教育委員会の学校保健グループです。
元調達主任とシステム開発業者を追求するための材料は、教育委員会の手に揃っています。

そもそも、このような目的外流用が出来てしまうジャブジャブな財政状況を、学校給食会に許し続けてきたこと。
補助金は出したら出しただけ。
何が開発され、購入されているのかについて、事後の検証も事実上、全く行われていなかったこと。
このような仕組みを延々と放置し続けてきたこと。
これらこそが、この問題の本質であると私は考えています。

学校給食会に重大な問題があることは、いまさら、言うまでもありません。
しかしながら問題の背景を考えるとき、私は、教育委員会には学校給食会以上の責任があると思っています。
(※私は、今回、学校給食会を舞台に起こった事件は、本質的に市の外郭団体のどこでも起こりうることだと考えています。これを解決するためには、外郭団体自体のあり方を云々することはもちろんですが、そこに対して補助金を支給している市のあり方、その中での交付金額の決定手続き、委託内容に見合った結果がでているかの検証といった点を見直すことが欠かせません。繰り返しになりますが、今回の問題は外郭団体だけの問題ではなく、むしろ業務を委託している側である市の姿勢や体制に大きな問題があるということを、改めて、強く感じています。)

で、他にも、おかしな点があります。
再三、この日記上でも指摘してきましたが、問題は、購入した物品やシステムの価額が適正なものかどうか?という点だけにあるのではありません。
まずもって補助金が流用されていた。
つまり、本来なら買うつもりではなかった。
もっと言うと、買う必要がなかったものを買っているということ自体が問題です。
業者側が申告してきたサーバーの価額は566万円。
これに対して算定した客観的な差額は400万円。
差額の166万円がおかしい!というのが今回の教育委員会の論法です。
けれども、以前の日記にも書きましたが、この栄養計算システムは、ネットに接続する機能をもっていません。
サーバーが存在したところで、全く、使い道などないのです。
こう考えるなら、サーバーを購入したこと自体がいわば、業務上背任(or横領)行為だという考え方もあります。
である以上、返還請求するべきなのは差額の131万円ではなく、サーバーにかかった費用全てだということになります。
全額返せ!という考え方だってありだと思うのです。
これは「学校栄養職員の研修用、および栄養士が献立を作成する際の貸出し用(教育委員会提出資料より抜粋)」に3年間で23台も購入されたパソコン(どう考えても、そこまでの台数は必要ありません)や、1台50万円近くもするレーザープリンターを3台も購入している(業務の性質を考えるならインクジェットプリンターで十分ですし、3台は多過ぎます。)ことについても同様です。

システム開発については、以前にも、日記で指摘した著作権の問題があります。
前にも書いたことですが、マニュアルに書かれた内容を素直に解釈すると、システムを開発したのは退職した元調達主任だということになります。
彼は、学校給食会で給料をもらって働いていた職員です。
その職員がシステムを開発したのであれば、それは自分の仕事でしかありません。
本当に、外部にシステム開発を委託していたという事実はあるのか?
システム開発業者に対して、お金を支払う必要があるのか?
両者の間に不透明な関係があったからこそ、このような事件が起きたのではないか?
こういった点を追求せずして、話が納得できる形で解決することなどありえません。

パソコンやプリンターの必要性については、なんの答えも返ってきませんでした。
要するに、客観的に証明できる必要性などどこにもない、ということです。
唯一、答弁があったサーバーについても、返ってきたのは、↓こんな答え↓でした。
「サーバーは将来、インターネットに接続することになったときに必要だと考え」
・・・必要になってからにしろと。。。

繰り返しになりますが、関連機器と維持管理費用として市が算出した妥当な金額は400万円。
使ってもいない、なんの必要もなかったものに、これだけの費用がかかっていることは認めます、というのが今回の教育委員会の言い分です。
教育委員会の論法でいくなら、400万円の支払い自体は正当だと認めることになってしまいます。
ほんとうに、それでいいのでしょうか?
著作権については、記述内容の重要性を市教委としても充分認識しているそうです。
法的にどのくらいの意味を持つのかを十分、検討しつつ、今後の交渉に役立てていくそうです。
いや、ほんと、役立ててほしい、と思います。

教育委員会は、あくまで
「西宮市が損害を被ったことは明らかである差額1700万円を取り戻すべく、法的措置に訴えることも充分、視野に入れて検討する」という姿勢を崩しませんでした。
けれど、この話は「差額の1700万円さえ返還されれば問題解決!」という話ではありません。
上に述べたような様々な問題点についても、厳しく追及していくことが必要だと私は考えています。

市は今回の話を踏まえて、
・ 「不正は絶対に許さない!」という明確なサインを送ること
・ 二度とこのような問題が起きることのないよう、小手先だけでない、本質的な問題解決策に取り組んでいくこと

これを、やらなければなりません。
まだまだ、この話、見過ごすわけにはいきません。
引き続き、この問題、徹底的に追及していくとともに、新たな展開があり次第、逐一、皆様に、ご報告いたします。


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