[秋の夜長]
とは良く言ったもので・・・
日の暮れるのはすっかり早まり、夜の明けるのもずいぶん遅くなりました。
毎日夜勤の身には夜の開けるのが遅くなるのは好ましい限り。
(何せ夏だと、晩酌読書していると明るくなってきてしまうんです。興醒めなんだなぁ。)
あ、それから釣りの仕掛け作りにももってこいですしね・・・。
もうじきやってくる繁忙期を前にしっかり遊んで、心の柔軟性を高めておかにゃ~ね!!
てなわけで、結構めっけモンもあった9月に読んだ本達の記録です。
2013年9月の読書メーター
読んだ本の数:7冊
読んだページ数:2040ページ
ナイス数:34ナイス

橋を渡るとき必ず水の中を眺めます。小さな水溜まりの中にも何かいないか、と気にかかります。海水浴には必ず水中メガネ持参。(大人になってからも!)そして、小さな魚でも見つけた日にはもう大変。デートの際にデパ地下の魚売り場に行ったことがある。何度も。繰り返し。おかげでケンカになりました・・・。以上の事柄に、一つでも思い当たる人には絶対オススメします。(私、全てです・・・)夢か幻のようなお話、身につまされる話、T.K.へのオマージュ。イラスト抜きで上製本に仕立てたらなおよろし。(幻は各人の胸の内にあってこそ。)
読了日:9月30日 著者:柴田哲孝

著者曰く、「料理の作り方でもなく、薀蓄でもない。食べ物に関わるチャーミングな人間たちの物語をまとめたもの。」第一章「あなたのために握る寿司」から早くもまさかの落涙。各種の飲食店等の主人の来歴、考え方に対し、真摯な取材を重ねたのであろうことが行間から滲んでいます。書名もさることながら、各章のタイトルがまた良し。「中津川のメディチ家」とは如何なるものか・・・まあ、読んでみてください。良い話ですから。
読了日:9月27日 著者:野地秩嘉

石破茂に対しては正直申し上げて、あまり良いイメージは持っていなかった。(あくまでイメージです。)しかし、この本の中で石破氏が語っている事柄は十分理解できる内容だった。少なくとも元首相のH氏やK氏の語ってきたことと比べると「責任感」というものを感じられた。「国防は票にならない」との理由から、選挙でも俎上には上がりにくい論点であるというが、子供たちの世代のことを考えるともっと人々は勉強すべき事柄。「民主主義はベストの結果は得られなくとも、ワーストは避けうる唯一の制度」との言葉が印象に残った。(誰の言葉かな?)
読了日:9月23日 著者:石破茂

今や伝説のムック!?レシピの参照はもちろんのこと、読み物としても輝いています。数々の向田作品で脳裏に思い浮かべた美味・佳肴が目の前に。何より誌面に散りばめられたモノクロの向田さん、年と共に自意識は削がれ、優しき中にも矜持を感じさせる表情へ変化されていくのが良いですね。中でも著者で向田さんの末の妹でもある和子さんと写っているショットはとても柔らかな表情。和子さんのことを本当に思っていらしたんでしょうね。様々な方々から寄せられたエピソードの数々を読むと向田さんの人となりが浮かび上がってきます。
読了日:9月20日 著者:向田和子

永い中断期間を置き、足掛け3年掛けて読了。この本、途中で投げ出した人も多いのでは?騙されたと思って読み進めてください。9分目位の辺りで急展開がありますから。これがどういう小説なのかについては解説で夏目漱石(!)が余す処なく伝えてくれてます。筋もさることながら正岡子規一門として研ぎ澄まされた一級の「写生文」として捉えると、その情報の重量感に頭も眩む思い。貧農の生活がどんなものだったのか、如何なる写真よりも克明な記録であることは間違いありません。高々我が祖父の時代の話ですが、そこにあるのは紛れも無く「中世」!
読了日:9月19日 著者:長塚節

今月は「対談集強化月間」と、いうことで(笑)積ん読より。表紙をめくるとそこには・・・何とも福々しい鱒二氏の笑顔。しかし、よくよく見ると瞳の奥には一筋縄ではいかぬ眼光。深沢七郎、神保光太郎、永井龍男、開高健、尾崎一雄、河上徹太郎、安岡章太郎、河盛好蔵、三浦哲郎・・・いずれ劣らぬ顔触れとの、軽妙な中にも寸鉄の如き言葉の応酬。安岡曰く「井伏さんが対談集を出されるのは、これが最初であるという。」つまるところ、巨匠最後の対談集。巻末の安岡との対談「昭和を送る」にある昭和天皇とのやりとりが最高ですよ!
読了日:9月16日 著者:井伏鱒二

筒井康隆が「対談嫌い。」(本人談)のため、「ぼくの唯一の対談集となるであろうことは確かである。」と言い切っている本。1980年6月30日・徳間書店刊。対談相手は山下洋輔、森山威男、中村誠一、河野典生、吉行淳之介、荒巻義雄、中島梓、相倉久人、岸田秀。近頃、巷では80年代~90年代の再評価の動きもあるようですが、70~80年代の空気感に触れたくて読んでみました。内容は・・・聞かないでください・・・。SFがまだジャンルとして生きていた時代のハナシです。純文学に向こうを張って鼻息の荒いこと!
読了日:9月6日 著者:筒井康隆
読書メーター
夜のウォーキングはウインドブレーカー越しに冷気が感じられる日もあるようになってきましたね。
寝冷えには気を付けて。
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