エジプト国内で、今現実に起こっている集団殺人事件の表現は、人により、あるいは報道機関によりいろいろであるが、エジプト国内治安の騒乱状態と云う事態は間違いない。 そしてその内情は、アラブ諸国に行き渡った『アラーの教え』と、西洋諸国に蔓延した『キリストの教え』が、正面から対峙したものと云う事が出来るのだろう。 人によっては、これも宗教戦争と呼ぶ人がいるかもしれない。
世の中には、自分が見た事しか信じないし、体験した事しか信じないような人も、多くいる事はご存じの通りである。 このような人々には、『エリア51』も『信仰の世界』も『世界の金融寡頭勢力の企み』も、話しても、ほとんど意味をなさない、というか自分自身の精神の疲弊の方が憂うべき事態である。
人間ばかりが、この世に生を受けて喜びや悲しみを自覚すると思うかもしれないが、生物は全て喜びと、悲しみと、苦しみを体験することは、理の当然である。 山々に咲きほころびる花々の喜びを、感じる事が出来ない人がいれば、その人にとってこれ程不幸なことは無い。 それは、地上のあらゆる全ての事柄が『諸行無常』なので有り、その事が生物が少しずつ進化する事の証と成るのである。
人間一人ひとりに苦しみが訪れた時、それをどう捕えるかと云う事は、個人の性格によっても、その状況によっても、大きく結果が変わってくる。
生きる苦しみを、苦しみと感じられない性格を生まれつき持って来た人に、グダグダと云う事は無い、そういう人はそのまま進めば良い、だけの話である。
人間である私たちが、生きているという現実にとらわれる事が、苦しみの根源である事は、今更言うまでも無い。 人間でなかったら、他の生物自身にかかる悩みや苦しみを、代わって感じることは無かったのであろう。
キリスト教には、お祈りをするパターンが有る。
初めに神への呼びかけ「天にましますお父様」とか云々、そして、自分が今日一日の命を過ごす事が出来た喜びへの感謝、そして、明日生きる為の動機づけ、簡単に言えば「明日も、三度のご飯が食べられますように…」、自分の頭に浮かんだ明日の願い、望む行いを神に問い願うのであろう・・・。
そして、最後に今お願いした神との約束の、反芻と言えば良いのだろうか、自分の腹の中に、その『夢と希望』を落ち着かせるわけである。
実は、仏教でも『生』と云う、因縁から離れる事が出来るように、念仏を一心に唱える事を進めている。 ご存知の方も有ろう『南無阿弥陀仏』である。 筆者にしてみれば、この趣旨はどこか共通するものが有ると感ぜざるを得ない。
我々が、年末年始に神様にお参りする時、良く御賽銭を入れる時が有る。 マァ、持ち合わせがなかったら仕方がないが、『神様』だって何時も人類の方を向いているとは限らない。 賽銭箱に当たる「チャリーン」と云う音で、参拝者の方に振返るという神様がいるかも、である。 『南無阿弥陀仏』が神に呼び掛ける、私心を捨てて無心で呼び掛ける時の、暗号で有ると心得れば解りやすいだろうか・・・試しに口に出して3回ほど唱えてみれば、その効果は自覚できるだろう。 それは、神との対話の挨拶と云う程度で、『コンニチワ』と云う程度と理解したらよいのだろうか・・・。 要するに『天にましますお父様』と同義語である。 厳密に言えば、それだけで救われるのか解らないが、神に頼ろうとしたその瞬間に『私心』が失せると考えたらよいのだろうか・・。
お祈りする事によって我々の行い全てが、神の手の中に有り、自分自身の努力も、取り返しのつかない失敗さえも、全て神が作ったシナリオの中に、折り込まれていると云うことが自覚できるのではないだろうか…。
私たちの命は、神の手の中に有ると云う『真理』を、我々は、時々忘れがちになる。 成功も失敗も全て、神の手のうちに有る・・・・一人ひとりの野望や希望などは、どういう結果に成るかなんぞと云う事は、神様以外知る人は居ないと知るべきであろう。
そしてこれは、恐らく真剣勝負のスポーツを体験した者は、すっとその世界に入り込める、だがスポーツで真剣勝負をしなかった人は、幾ばくかの修業が必要な気がする。 真理を理解するのは、そんなに簡単にできる事ではない。
*** 以下引用 下記URL ***
http://www.kaynotes.com/archives/7273852.html
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『阿弥陀如来』に任せると云う事を、次のような比喩で語っている。
その彼が、まだ仏智に目覚める前のことだ。
ある日、彼は草を刈り、4つの束を牛に背負わせたが、可愛がっている牛を気遣い、残りの1束は自分で背負った。
しかし、重くて運べなくなった時、すまないと思いながら、背負っていた1束の草も牛に背負わせたら、牛は全く平気だし、自分はいっぺんに楽になった。
源左は、これが、阿弥陀如来に任せるということだと悟った。
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*** 以上引用 終 ***