仏教:楽しく生きるための理論と方法

2005年12月28日 | 心の教育

 仏教の原点であるゴータマ・ブッダの言葉で、いったんここまでの学びの締めくくりにしたいと思います。


 さとれる者(=仏)と真理のことわり(=法)と聖者の集い(=僧)とに帰依する人は、正しい知慧をもって、4つの尊い真理を見る。――すなわち苦しみと、苦しみの成り立ちと、苦しみの超克と、苦しみの終滅(おわり)におもむく8つの尊い道とを(見る)。

 これは安らかなよりどころである。これは最上のよりどころである。このよりどころにたよってあらゆる苦悩から免(まぬが)れる。

 悩める人々のあいだにあって、悩み無く、大いに楽しく生きよう。悩める人々のあいだにあって、悩み無く暮らそう。

                        (ブッダ『真理のことば(ダンマパダ)』岩波文庫、より)


 最後の句が明らかにしているように、ブッダは「楽しく生きよう」というメッセージを語っています。

 まったく、生きることや生きることの楽しさを否定していないのです。

 それどころか、ふつうの人々が悩んでいても、四諦・八正道をよりどころとしてあらゆる苦悩から解放された人は、「悩み無く、大いに楽しく生き」ることが可能だ、と言っています。

 原点としてのブッダにおいては、仏教は「楽しく生きるための理論と方法」という面があるのです。

 (もちろん、心安らかに死を受容できるようになるための理論と方法でもありますが、それだけではなかったのです。)

 続いて学んでいく大乗仏教では、そのことがいっそう明らかになります。

 大乗仏教提供の、「楽しく生きるためのノウハウ」をお伝えしていきますので、楽しみにしていてください。


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コメント (3)
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