里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ヒメコウゾの雄花と雌花

2019-05-21 | 日記
栗原市金成普賢堂地区の集落道を歩いていると、山側から枝を伸ばしている木にたくさん
の実が生っているような ? まだ5月ですからねぇ、実が生る季節ではないと思うのですが・・

樹下で観察すると、確かに暗紫色の木イチゴの実のようなものがたくさん付いています。
他に小さな赤紫色のウニのようなものもたくさん付いていて、これが花なのでしょうか。
枝の先の方では新芽も伸び始めていて、葉が開き始めているものもあります。
よく見ると、クワ科のヒメコウゾの葉のように見えます。




                             二枚とも2019.5.12撮影

樹木図鑑で確認するとこれはヒメコウゾで、暗紫色の実に見える方が雄花、赤紫色のウニに
見える方が雌花ということのようです。雌雄同種ですが、雌雄異花ということになります。

写真の雄花のほとんどが暗紫色ですが、これはまだツボミの状態で葯はあらわれていません。
枝のあちこちに黄白色の雄花が見えますが、この一つひとつが葯で花粉を散布します。
ヒメコウゾの花粉は風で散布されるので、虫たちを集める派手な花びらが不用なのです。
雌花からは赤紫色をした雌しべの先端(柱頭)が長く突き出しています。これで雄花から散布
された花粉を捕らえるわけで、その表面は小突起に被われ、花粉を捕らえ易くなっています。 


                                 2019.5.12撮影

ヒメコウゾは2015年の7月に観察して、記事をアップしています。
属性や特徴については、下の青字をクリックして参照願います。
ヒメコウゾの赤い実


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