石巻市桃生町、丘陵地の杉の混じった雑木林内で、荒れた山道を下っていると、常緑広葉
樹らしき幼木が3~4本生えていますが、今まで見たことのない葉です。
常緑の奇数羽状複葉といったらナンテンやヒイラギナンテン、フユザンショウなどがあり
ますが、そのいずれとも違います。何の木でしょうね。
2023.12.9撮影
ヒイラギナンテンのネット記事を幾つか読み込んでいると、よく似た葉の写真が載ってい
て、ホソバヒイラギナンテンとあります。ヒイラギナンテンの仲間で、やはり中国南部が
原産地のようです。
中国南部原産の木がこんな林内に入り込むのは、周辺の民家の庭にこの幼木の母樹があっ
たからでしょう。その実を食べた野鳥が林の木の梢上で糞をし、それが林床に落ちて発芽
したと考えるのが妥当なところでしょう。ただ、このような薄暗い林内で育つのか否かが
気がかりです。再訪して1本抜き取り、我家の庭で育ててみましょうか ?
二枚とも2023.12.9撮影
メギ科メギ属の常緑広葉樹で、樹高0.5~2mの低木。原産地は中国南部。
我国へは明治初期に渡来。観賞用あるいは薬草として用いられる。
葉は枝の先端に集まって互生、奇数羽状複葉で長さ15~30cm、小葉が3~4対付く。
小葉の葉身は線状長楕円形で長さ6~12cm、先端は鋭く尖り基部はくさび形。
基部が鞘状に広がって茎を抱く。縁に疎らに刺状の細鋸歯がある。
葉質はかたい革質で、表面は濃緑色でやや光沢があり、裏面は帯黄緑色。
花期は9~10月、枝先から長さ5~7cmの総状花序を数個出し、黄花を多数付ける。
萼片は長さ1.5~3mmの広卵形で9個、花弁は6個で全縁、基部に蜜腺がある。
雄しべは6個。子房は1室。
果実は液果で直径5mmほどの球形、翌春に黒紫色に熟す。
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