里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

トチバニンジンの新葉

2021-05-09 | 日記

加美町宮崎旭地区西部、沢に並行する林道を何度か屈曲しながら下って行くと、林道脇の
窪地に、ウコギの葉を大きくしたような掌状葉の植物が群生しています。
大ぶりな草なのか、若い木の葉なのかを確認すべく茎を見ると、太めながら木ではないよ
うです。ウコギ科の草でしょうが、ウドではないようで・・ふと思い出したのは、植物図
鑑に載っていたトチバニンジンという薬草です。帰宅後に調べてみましょう。

                              二枚とも2021.5.4撮影

「トチバニンジン ウコギ科」でネット検索すると、幾つか記事がありました。
それらの記事の解説には「高さ50~80cmの茎を直立」「5小葉からなる掌状複葉」とある
ので、トチバニンジンで間違いないでしょう。
和名の由来は、葉がトチノキに似ていることから。

トチバニンジンの肥大した根茎を秋に掘りあげ、湯通し後に乾燥したものを、生薬で竹節人
参といいます。健胃、去痰、解熱の作用があり、煎じて服用します。
薬効成分はチクセツサポニン。

                                  2021.5.4撮影

ウコギ科トチバニンジン属の多年草で、北海道〜九州に分布し、草丈は50〜80cm。
山地のやや湿った樹陰に自生する。地下茎は太く、横にはって節があり、細い根を出す。
茎は直立し、毛はなく、基部は膜質の鱗片で包まれる。
茎頂に長い葉柄のある葉を3〜5個輪生する。葉柄の長さは5~10cm。葉は5小葉からな
る掌状複葉。小葉は倒卵形で先は鋭く尖り、不ぞろいの鋸歯がある。小葉柄は短い。
花期は6~8月、輪生する葉の中心から1本の長い花序軸を伸ばし、その先端に球状の散
形花序を出して、淡黄緑色の小花を多数つける。小花の直径は3mmほど、花弁5個、白い
雄しべ5本が長く突き出る。花柱2個。
果実は液果で、直径6〜7mmの球形、9月頃に赤く熟す。
果実の中にはふつう2個の種子が入る。



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