里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ホウキギの紅葉

2017-02-05 | 日記
登米市東和町の国道を走行中に、道路脇の畑にホウキギが10株ほど植えられて
いるのを見つけて、前方の脇道に車を入れました。
紅葉の盛りは一週間ほど先でしょうか、まだ真紅に染まってはいませんが、贅沢を
言っていると撮り損ねますからね。ちょうど陽射しもあったので、畑地に入って撮らせ
てもらいました。無断侵入でご免なさい。

ホウキギの名のいわれは、晩秋に葉を落とした枝を束ねて、草箒を作ったこと
からそのように呼ばれました。昭和30年代はまだ草箒を作っていましたね。
かつての農家には土間があったので、腰の柔らかい草箒は使い勝手が良かった
のでしょう。畑の隅などには、よく植えられていましたね。




                            二枚とも2016.10.30撮影

最近はホウキギと言うよりも、コキアと言った方が通りが良いかも知れませんね。
何でも洋風にすれば話題になって、人寄せできると思われているのでしょうか。
尤もホウキギは我国の在来種ではなく、ヨーロッパ南部からアジアの温帯域が
原産の帰化植物と言われていますから、コキアでも仕方ないのでしょう。

秋田県の名産品である「とんぶり」は、成熟したホウキギの実から作られます。
果実が熟してから枝を揺さぶると、中の種子がパラパラ落ちてくるので、これを容器で
受けます。混じっているガラや枯葉などを除き、茹で上げたものがトンブリで、プチプチ
した食感と色合いから、「畑のキャビア」とも呼ばれています。
若葉や若い茎は、ゆでておひたしなどにして食べられるようです。


〈ツムラの掲示板 とんぶりの簡易な作り方より〉


                                2016.10.30撮影

ヒユ科ホウキギ属の一年草で、ヨーロッパ南部~アジアの温帯域が原産地。
我国へは中国経由で入ったとされ、「本草和名」(918年)に記載がある。
別名ホウキグサとも言い、園芸関係者にはコキアとも呼ばれている。
茎は直立して高さ1mほどになり、下部から著しく分枝し、開出する。
葉は互生し、狭披針形で長さ2~4.5cm、基部はしだいに狭まり、3脈が目だち、
両面に褐色の絹毛がある。雌雄同株。
花期は10~11月、葉腋に淡緑色で無柄の花を1~3個付ける。
花被は扁球形の壺状で、5裂し、裂片は三角形。
果実期には、花被片の背部に各1個の水平な翼ができて、星形の苞果となる。
種子はやや扁平な球形で、直径1.5mm。


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