登米市東和町嵯峨立地区北西部、小河川の河畔林を下って行くと、荒れた林道に出ました。
これを下って行くと山裾を巻くようになり、その辺りの草地の中に5小葉からなる根生葉を
見つけました。バラ科の植物のようですね・・たしか・・オヘビイチゴといったような ?
日当たり良好な林道沿いの5~6箇所に、小さくまとまって生えていました。
二枚とも2020.1.6撮影
掌状に5~7枚の小葉が付いているので、オヘビイチゴで間違いないでしょう。
ヘビイチゴに比べて大型なため、男性的ということで「雄」をつけて、オヘビイチゴと名付け
られたようです。水田の畦道や水路沿い、耕作放棄田など湿り気のある場所に自生することが
多いものの、乾燥気味の空地や道端などにも生えていて、生育環境の幅は広いようです。
小葉の形は生育環境によって変わるようで、湿った場所では丸みを帯びるが、乾燥気味の場所
では細長くなる傾向があると言われています。観察した自生地は河川敷内の林道にあって、やや
湿った場所ですから、その傾向のとおりに葉は丸みを帯びています。
二枚とも2020.1.6撮影
バラ科キジムシロ属の多年草で、本州~九州に分布し、草丈は10~20cm。
日当たりのよい水田の畦道や水路沿い、耕作放棄田などに自生する。
茎は這って長く伸び、分枝して広がる。根生葉は掌状複葉で、小葉が5~7枚付く。
葉柄は長く、小葉は楕円形~長楕円形で長さ1.5~5cm、縁に粗い鋸歯がある。
葉表は無毛で、やや光沢がある。葉裏は脈上に長い伏毛がある。
茎の上部に付く葉は小さく、3小葉となる。
花期は5~6月、長い花茎の先に集散花序を出し、黄色い5弁花を数個咲かせる。
小花柄は長さ1~1.5cm。萼片は三角状で内萼片と外萼片が5個ずつ重なって付く。
雄しべは20個、葯は黄色。雌しべは小さなものが多数、集合する。
果実は褐色の種子の集合果で、直径4mmほど。
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