陸前高田市矢作町の南部、沢沿いの集落道を上がって行くと、対岸の山裾の低木に
黄色い花が点々と咲いています。たぶんクロモジでしょう。
浅瀬を渉ってから、山裾の藪を上流側へ少し行くと、濃緑色の樹皮の低木に黄色い花が
咲いていますから、クロモジで間違いありませんね。
まだツボミが多いことから、咲き始めたばかりのようです。
クロモジの樹皮は濃緑色で、これに地衣類が付着して黒色の斑紋があらわれますが、
それがまるで黒い文字のようだとして、「黒文字」と名づけられたと言われています。
二枚とも2018.4.13撮影
茶席などで、和菓子が出される時にそえてある楊枝を、黒文字(くろもじ)といいます。
クロモジの枝を加工したもので、樹皮や材には芳香性のある精油成分が含まれていて、これに
殺菌効果があることから、樹皮を付けたままの枝を爪楊枝に加工したようです。
クロモジは薬用植物としても知られ、皮膚のトラブルに樹皮や根皮を入浴剤として用いたり、
煎じたものを患部に塗るなどの民間療法も行われていました。
枝は烏樟(ウショウ)、根は釣樟(チョウショウ)と呼ばれる生薬です。
ウショウは神経の興奮を鎮めて安眠に導く・痰や咳の改善・体を温める作用などがあるとされ、
養命酒にも配合されているのだとか。
チョウショウには急性胃腸カタルや脚気(かっけ)に効き目があるとされています。
有効成分はタンニン、リナロール、ゲラニオール、α-テルピネオールなど。
2018.4.13撮影
クスノキ科クロモジ属の落葉広葉樹で、樹高2〜5mの低木。雌雄異株。
本州の岩手県以南の太平洋側~九州に分布し、山地の林内や林縁などに自生し、半日陰を好む。
なお、北海道~本州の日本海側多雪地域には、同属のオオバクロモジが分布している。
樹皮は灰褐色でなめらか。丸い皮目がある。若い枝は黄緑色〜暗緑色で、ふつう黒い斑が入る。
精油が含まれているため、枝を折ると良い香りがする。
葉は互生し、枝先に集まる。葉身は長楕円形で長さ5〜10cm、先端は尖り、基部はくさび形。
葉質は薄い洋紙質。側脈は4~6対あって、裏面に隆起しない。葉柄は1~1.5cm。
花期は4月で、葉の展開と同時に開花する。小枝の節に散形花序を出し、淡黄緑色の小さな花を
多数付ける。花被片はふつう6個、雄花の花被片は長さ3mmほどの楕円形、雄しべは9個。
雌花の花被片は少し小さい。雌花の子房のまわりには黄色の腺体が囲む。
1個の雌しべと、仮雄しべ9個が付く。
果実は液果。直径5~6mmの球形で、9〜10月に黒色に熟す。
種子は球形で赤褐色〜黒褐色。基部は白っぽい。
黄色い花が点々と咲いています。たぶんクロモジでしょう。
浅瀬を渉ってから、山裾の藪を上流側へ少し行くと、濃緑色の樹皮の低木に黄色い花が
咲いていますから、クロモジで間違いありませんね。
まだツボミが多いことから、咲き始めたばかりのようです。
クロモジの樹皮は濃緑色で、これに地衣類が付着して黒色の斑紋があらわれますが、
それがまるで黒い文字のようだとして、「黒文字」と名づけられたと言われています。
二枚とも2018.4.13撮影
茶席などで、和菓子が出される時にそえてある楊枝を、黒文字(くろもじ)といいます。
クロモジの枝を加工したもので、樹皮や材には芳香性のある精油成分が含まれていて、これに
殺菌効果があることから、樹皮を付けたままの枝を爪楊枝に加工したようです。
クロモジは薬用植物としても知られ、皮膚のトラブルに樹皮や根皮を入浴剤として用いたり、
煎じたものを患部に塗るなどの民間療法も行われていました。
枝は烏樟(ウショウ)、根は釣樟(チョウショウ)と呼ばれる生薬です。
ウショウは神経の興奮を鎮めて安眠に導く・痰や咳の改善・体を温める作用などがあるとされ、
養命酒にも配合されているのだとか。
チョウショウには急性胃腸カタルや脚気(かっけ)に効き目があるとされています。
有効成分はタンニン、リナロール、ゲラニオール、α-テルピネオールなど。
2018.4.13撮影
クスノキ科クロモジ属の落葉広葉樹で、樹高2〜5mの低木。雌雄異株。
本州の岩手県以南の太平洋側~九州に分布し、山地の林内や林縁などに自生し、半日陰を好む。
なお、北海道~本州の日本海側多雪地域には、同属のオオバクロモジが分布している。
樹皮は灰褐色でなめらか。丸い皮目がある。若い枝は黄緑色〜暗緑色で、ふつう黒い斑が入る。
精油が含まれているため、枝を折ると良い香りがする。
葉は互生し、枝先に集まる。葉身は長楕円形で長さ5〜10cm、先端は尖り、基部はくさび形。
葉質は薄い洋紙質。側脈は4~6対あって、裏面に隆起しない。葉柄は1~1.5cm。
花期は4月で、葉の展開と同時に開花する。小枝の節に散形花序を出し、淡黄緑色の小さな花を
多数付ける。花被片はふつう6個、雄花の花被片は長さ3mmほどの楕円形、雄しべは9個。
雌花の花被片は少し小さい。雌花の子房のまわりには黄色の腺体が囲む。
1個の雌しべと、仮雄しべ9個が付く。
果実は液果。直径5~6mmの球形で、9〜10月に黒色に熟す。
種子は球形で赤褐色〜黒褐色。基部は白っぽい。
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