一関市花泉町、県道から分かれて整備された林道を上がって行くと、道脇に小広い草地が
あり、そこに白い皿状の花序を付けた植物が群生しています。周囲を見渡すと、この草地
以外に砂利敷の轍の間にも生えていますから、実生で増えているのでしょう。
初めて見る植物ですが、白い花序や細かく裂けた葉がノラニンジンに似ているので、セリ
科の植物かも知れません。たぶん外来種で、鑑賞目的で移入された植物と思われます。
それが野に逸出し、このような山間の林道沿いで繁殖しているのでしょう。
二枚とも2023.5.27撮影
「セリ科 白花 外来種」でネット検索すると『セリ科の花』という記事があって、白花
の写真がたくさん載っています。その中に私の写真の花とよく似た花があり、オルレア
属とあります。改めてオルレア属で検索するとオルレアという種があり、その正式名称が
「オルレア・グランディフローラ」と記されています。ただ、一般にはオルレアと呼ばれ
ているようです。
ヨーロッパ原産の多年草で、我国へは園芸植物として移入されたようですが、和名はまだ
決まっていないのかも知れません。原産地のヨーロッパでは多年草とされますが、夏が暑
すぎると枯れてしまうため、我国では一年草として扱われているようです。
二枚とも2023.5.27撮影
セリ科オルレヤ属の多年草で、ヨーロッパ原産の帰化植物。草丈は10~70cm。
原産地では、やや乾燥気味で日当たりのよい草地や果樹畑に生え、性質は強健。
茎は直立し、よく分枝する。
葉は互生し、2~3回羽状複葉で、最終裂片は線形。葉柄は基部で鞘状になる。
花期は5〜6月、茎や枝の先に直径5~10cmの散形花序を出し、白い5弁花を多数付ける。
花序の中央には微小な花が付き、その周りを大きな心形の花弁の花が環状に囲む。
果実は2分果、長さは6~8mmで白色の刺が密生する。
こぼれ種や、動物散布で増える。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます