里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ヒロヒダダケ しわっぽい傘

2019-09-09 | 日記
大和町吉田地区北東部、吉田川上流の林道から分かれて、薄暗い雑木林内の山道を下っていくと、
5~6枚の耕作放棄田がありますが、すでにヤナギやヤマハンノキの若木林になっています。

ヤマハンノキ林を踏査してから、来た道を戻る途中で、山側の法面下の腐葉土に、キノコが10本
ほど生えているのを見つけました。
傘は淡い灰褐色で、表面にはしわが寄っていますが、乾燥したり傷んだりしているわけではなく、
まだ若いキノコにもしわが寄っています。傘裏のひだは随分粗いですね。




                              二枚とも2019.9.1撮影

今までに見た記憶はなく、何かの仲間なのかも見当が付きません。
仕方ないので、キノコ図鑑をめくって似たキノコを探すしかありません。
すると意外に早く見つかりました。全体の五分の一ほどめくったあたりに、ヒロヒダタケという
キノコが載っていて、傘表面のしわや裏側のひだの様子がそっくりです。
発生時季が夏~秋で、枯木や周辺の腐葉土に生えるようですから、これで間違いないでしょう。


                                  2019.9.1撮影

キシメジ科ツエタケ属の中~大型のキノコで、夏~秋にかけて、広葉樹の腐木やその周辺に
単生~群生する。かつては食菌とされたが、海外の中毒が報告されてからは有毒菌とされる。
傘は直径5~15cm、幼時は丸山形、のち傘が開き、やがて中央にくぼみができる。
表面は灰色~黒褐色で、放射状の繊維紋(しわ)がある。ひだは白色で、柄に対して湾生する。
ひだの幅は広く疎ら。時に灰褐色の縁取りをあらわす。肉は薄く白色で、無味無臭。
柄は長さ7~12cm、直径1~2cmの円柱形、中実~中空で丈夫。色は白色~淡灰色で繊維状。
基部に白色の糸状~ひも状の菌糸束をつける。
胞子は広楕円形で長さ7~10µm。


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